日本一周川下り

カヌーで全国一級河川を中心に川下りをした旅日記。
日本一周の楽しいやり方等、カヌーとは無関係に楽しめるでしょう。

 同 【2003年10月 1日】

2006-12-26 07:10:39 | Weblog
《移動》

 さすが運動公園のそば、早朝から、ジョギングなど運動している人が多い。中に、お声掛けしてこられた方がいて、暫く話す。
 彼はマラソンで、あちらこちらの大会に参加していて、15年もやっておられるそうだ、毎日練習やらないと気が落ち着かないので、雨でも風でもやっているとのこと。今までお見かけした中では、91歳のマラソンランナーにお会いしたそうだ。やはり、世の中にはすごい人がいるものだ。尤も、三浦敬三・雄一郎さん家族のような超猛烈な人もいらっしゃる。人間と言うものは、やれば出来るのだ、「見習わなくっちゃー」の感を強くした。また、今日も一つ勉強になった。この年になってもまだまだ勉強になることが多いものだ。『ありがとうございます。』
 さあ、「北川」へ急ごう。

《北川》

番号 河川名 全長(km) 備考
68 北川 30 不可

 8号線から、27号線へ入り、南下。ちょうど、「北川」にぶっつかる。まだ、小さな川、下流へ下見しながら進む。まだ小さい。小さくポーテージできるけれど、堰が次々とある。水も非常に少ない。ずっと下まで行き、海まで後、4kmほどまで行ってもまだ小さく、水も少ない。これでは話にならない。止めだ。 止めたと決まれば、一段落。朝ご飯でも食べようかと草がぼうぼうの土手へ、車を止め、車内で朝食。その時、雀より少し大きい、尾が長く、色もおおむね茶色一色で、見たことも無い、名前を知らない鳥がすぐ近くへ来て、遊んでいた。そ~っと見ていた、が、暫くしたら遠くへ飛んで行った。何と言う名の鳥だろうか?

 それではと、琵琶湖へ向おうと進む、ここには、名水100選 「瓜割の滝」と「鵜の瀬」が割と近くに、2箇所もあり、27号線から近い「瓜割の瀬」の名水を汲もうと行きはしたが、売店でカードを買わなければならないが、売店はまだ閉まっている。黙って汲んで帰ることはたやすいのだが。富山の名水がまだ十分にあるので、面倒だから、汲むのをのを止めた。
  でも、トイレだけはお借りし、すっきり、落ち着いた。
 昔の「鯖街道」を通って、滋賀県へ入る。この街道、若狭の鯖を京都へ運び、相当ににぎわったらしく、今も、その風情があちこちに残っている。

《安曇川》

 琵琶湖の南東にある「野洲川」を目指していたのだけれど、琵琶湖が見え、西岸を南下していると、一級河川「安曇(あど)川」の看板。
 一つ、下見してみよう。先ずは上流へシフト。161号線に掛かる「新安曇川大橋」の下へ降りた。何と、対岸に鵜の集団、200羽になんなんとする大集団、すごい!
鵜のコロニー
 これほど多い鵜は見たことことが無い。写真にと思い、少しでも近くへと動くと、次々と飛び去り、遠くへ行ってしまった。
川下の鵜のコロニー
 それと、足元には魚の死骸があちこちに、そこら中に、たくさん死んでいる、型は鮎らしくない、すごく、細い・小さい。10cmにも満たない程。おかしいな~?なんでこんなに死骸があるんだろう?毒でも流れたのかなぁ?それなら大ごとだぞ!少し先に、釣り人らしい人がいる、聞いてみよう『どうしたんですか?この魚の死骸は?』 『産卵した鮎の死骸ですよ。』 『でも、細いし、小さいじゃないですか?普通、鮎はこれ位あるでしょう?』と、20cm程の長さを両手指で示す。『ここの鮎は小さいんですよ、これで立派な大人なんですよ!鮭と同じで、鮎も産卵後、死ぬんですよ!』 『え~、驚き、親ですか?これが落ち鮎の姿なんですね。話には聞くけれど、実際に見たのは初めてです。ありがとうございます。』また、今日も二つ賢くなった。『それと、この川、ここから下に堰などカヌーが通りにくい所がありますか?』 『一箇所ヤナがあるけど、もう撤去してるかな?どうか分らないけど、とにかく、ヤナがあるよ!水が少ないから、カヌーには無理じゃないですか?』

 その川原の小さな浅い瀬の所に、水が動いている、見ると鮎がピチピチしている。よ~し、百円の魚網がある、あれですくってやろう。だが、さすが「渓流の女王」、死ぬ前でも元気なやつは、すいすいと逃げる。狭い水路に網を入れ、上から追うと、4匹も入った。こんなことしながら、何とか10匹ほど確保した。漁師に見つかればキットうるさく言うだろから、長居は無用と引き上げた、へっへっへっへだ、今夜は鮎の塩焼きだぞ!
 でも、こんなに死を目前にした鮎、これでも取れば「密漁だ!」と騒ぐのだろうか?この密漁と言う言葉も何だか変な感じがするのだけれど…。こんな確実に死を目前にした鮎、近所の子供たちに取らせて上げたり、一般に開放したり、しても良いのじゃないのだろうか?川の漁業組合もそんなこと考えても良いのじゃないのかなぁ。

 右岸道を下流へ向かって走り、木々の間から、時々、川を見る。音も聞いてみる、大きな瀬の音は聞こえない。ゆっくり流れているだけのようだ。 下流の304号線に掛かる「ふなきおおはし」へ到着。右側が「湖岸緑地 安曇川浜公園地」。環境はグー、よ~し、今夜はここだ。

 川原へ下りると、臭う。くさい!よく見ると、鮎の死骸、累々と、累々と、累々と。何百匹いや何千匹もが固まりになって、転がっている。あそこにも、ここにも。臭い筈だ。うわぁ、ここはすごい、落ち葉のようにあたり一面に鮎の死骸。渓流の女王と言えども、やはり生きていなければ美しいものではない。生き物に限らず、川でも海でも湖でも、野山も生き生きとしていないと美しくは無いのだから。全国ワースト7,8位をキープしている福山の芦田川、やはり死んでるから、いや殺されているから汚くなったのだ。
 環境は今一だが、ここをゴールにしよう、と、公園に自転車を下ろすことにし、晴天だし、時間もあるので公園の屋根のあるベンチで、PCへ打ち込みをしていた。
 そこへ、先ほど川原で、探し物している風情の親子さんが来られて、話になった。50歳代の男性とその父親。珍しい石を探していたのだそうだ。日本一周の旅の話から、彼らは「四国88ヶ所」を7日で周り、今度は歩いて回りたい、そして、『「遍路」ではなくて「ヘンド」で回りたい』と、言われた。『「ヘンド」ってどんな字書くんですか?』 『遍路は自分で金を払って回る。ヘンドは施しだけで回ることです。金を使わない歩き、この前、そんな人と出会いましてね~。』と、言われた。私も今まで、一番から松山の53番までお参りしているけれど、残りを早く、回りたいものだ。

 昼が過ぎたので、草原へ座り込んで昼食。いつもの、きゅうりにマヨネーズと塩をつけ丸かじり、いわしの缶詰、高野豆腐、土鍋のままのご飯、結構豪華?な昼食だぞ!必要十分な栄養と量は十分に満たしている筈だ。ご馳走を沢山食べれば体を壊す元だから・・・。

 さてと、出発準備していると、襟首保護のために、タオルを帽子の下に広げた、私より一寸先輩の男性が、寄って来られ、『好いことしておられますね~。私は歩くことが好きで、歩いています。』 『さきほども四国の歩き遍路の話をそこでしていたんですけど、歩くことは良いことですから、素敵なことしておられますね~!』 『私は5年生の時、怪我をして、片方の目が見えないんで、自動車の免許が取れないんです。これが残念でね~。』 『5年のとき?それは大変でしたね~?』   『距離感がつかめないから、困るんです。地上にあるのは見当がつくのですけど、空中にあるもの、例えば、蝶々がいて掴もうとしても、手の向こうなのか、こちらかが分からない。空中のものは、距離感が全く掴めないんですから。』 『そうですよね、。片方だけでは、どうしても無理ですよね。』所がこの上久保さん、デジカメを上手に使われていて、私がいまだにデジカメうまく使えていないので、色々沢山教えて戴いた。曰く、手ぶれの防ぎ方、ディスプレーの暗さの解消方法、写した後の確認や処理の仕方等など、覚え切れない。かの紳士は奈良から来ておられ、湖岸道路を一周しようと頑張っておられるとのこと。立派なものだ。
上久保さんに写して戴いた
上久保さんの作られた絵葉書
 さて、負けずに頑張るとしようか?と、腰を挙げ、自転車を降ろす。見ると前輪がぺしゃんこ、『あた~、パンクじゃ~。こりゃーいけな~、直さんにゃ~。』また、積み込んで、さてさて、自転車屋さんはと暫く走り、民家に入り、『この辺り、自転車屋さんは無いでしょうかね?』 『この辺には無いな~、青柳まで行かんとないな!』 『ありがとうございました。』青柳まで走る。青柳と言えば山形の私のルーツ地区と同じ名前だ、酒屋さんに入り、お聞きし、やっと、自転車屋さんに到着。前輪の空気は完全に抜けている、見てもらうと、パンクかと思いきや、空気が抜けていただけだった。が、1000円だった。タイヤ外したり、嵌(は)めたりしたんだから、無理も無いか?

 近くに、COOPがあったので、ついでに買い物もしておいて、自転車をゴール地へ置きに帰り、再度上流へ向う。
 が、どうも今日は気分が乗らない。あの、臭いの性かな?あの臭いの酷い所へ到着すること考えると、どうも気が乗らない。一級河川といっても、ここは支流、無理しなくても良いのじゃないかな。小さいし、浅いし、距離は短いし、予定には元々入っていないし、等など、マイナスムードがどんどん漂い、遂に『止めた!ここは止めじゃ。次へ行こう。』と、相成りまして、途中から引き返し、自転車を積みに、公園へ向った。

 一級河川とは、例えば、一級河川の利根川にそそぐ支流全てが、一級河川だから、ここもそのたぐい、琵琶湖へそそぐ川は、一級の瀬田川から名を変ええて淀川になるので、琵琶湖へそそぐ川、全てが一級河川なのだ。
 となると、「野洲川」はどんなんだろうか?地図からでは何とか、やれそうではある。

 今夜の泊地探しに「野洲川」の近くの琵琶湖々畔のマイアミ浜水泳場へ行ったが、もう、今年は閉鎖され、入ることさえ出来ない。これは困った。引き帰していると駐車場があった。ここなら24時間大丈夫だ。『良し、今夜はここだ!』 西に琵琶湖が広がっているので、丁度夕日が沈む。この日は夕日が、雲がすごく綺麗だった。
 若い二人が、近くの松林に、並んで夕日を見ながら、立ち尽くしていた姿、これも綺麗だった。映画の一シーンを見てるようだった。「ごくり!」あれ、生唾が…。
《マイアミ浜水泳場近くの駐車場泊》

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 同 【2003年 9月30日】

2006-12-25 07:11:06 | Weblog
《九頭竜川》

番号 河川名 全長(km) スタート地 ゴール地 難易度
備 考
67 九頭竜川 116(内約3.5) 五松橋 福井大橋 中易 鮎シーズンはヤナだらけ、期外は易

 朝、カヌーを「五松橋」の少し下流へ降ろしておき、ゴール地の決定に下見。ほとんど川面は見られない。「天地河川公園」辺りまで行きたかったのだけれど、8号線の「福井大橋」の下流にヤナが見えたので、結局「福井大橋」までにした。距離は3、5kmと短いけど仕方ない。車を下側へ置いておき、自転車を積んで下ることにした。
 スタートして、最初のカーブを曲がると、『おっ~と!』川全体に杭の簗があった、その杭を縄が連なっている。これはヤバイ。当然、ポーテージのつもりで近寄り、縄の高さもそれほど高くないので、直径4cm程の荒縄の上へカヌーを持ち上げて通過した。 杭の幅は1、5m位だった。
 暫く行くと、あれ?また、杭のヤナがあるぞ、よく見ると、水面上に縄が見えない、即ち水面下に縄が沈んでいる。なら、大丈夫!と杭と杭の間をするりと通過。
 暫く行くと、またヤナ!『今畜生、ヤナの多い所じゃの~!』右側に二人の川漁師がヤナの整備をし、手招きしている。良く見るとその辺りは、縄が上がっていたので、左岸側へ行けと言う。が、時すでに遅く、また、流れが強く、流れにうまくまっすぐにカヌーを出来なくて、2本の杭にひっかりそうになり、それは絶対に駄目なので、かろうじて一本の杭を掴み、流れに横になっていたけど。必死でこらえ、水をすくいそうになるのを、後ろ向きにしてやっとスターンから、ヤナを滑り降りた。やれやれ、自転車を積んでいたので、沈すると非常にやばいことになる、また、漁師の喜びの対象にされる所だった。無事、通過できて、フー!

 また、暫く進むと、またもや、ヤナ!『なんちゅうこっちゃ!ここは酷え~所じゃの~。』ここも水面下だったので楽に通過は出来たのだけれど、やはり、川の漁業組合に、役所が負けてしまって居るから、このようになるのではないだろうか?今まで、沢山の川を見てきたけれど、川全体にヤナを仕掛けていた所は、北海道の渚滑川以外どこも無かった、どこも半分程度だ、そうなっていればカヌーも下れるし、魚も自由に通過できる。ここのヤナは、確かに縄を張っているだけで、鮎もその恐ろしさをクリアーすれば、通過は可能だ、だけど、国交省は漁業組合の言いなりになり過ぎているのではないだろうか?せめて、川の3分の2程度までにして欲しいものだ。でないと、カヌーも困るし、ヤナの上流になるほど収量が少なくなるのではないだろうか、不公平感がありはしないだろうか?

 ゴール直前に良い瀬、そこへちょうど釣り師、『行きま~す!』と、大きな声で告げるが聞こえない。近づいて、『行くよ~!』とどなる。やっと聞こえて、竿を川下へ外してくれた。『ありがとう、ございます。』と、前を通るときに声を掛けた。そうなんです、カヌーが通るのはほんの一瞬、釣り師も一瞬の間、休めば良いこと、それをがみがみ言う人がいる。そんな人に限って、休憩時間をたっぷり取り、タバコの吸殻を吐き捨てる連中だろう。困った輩だよ!全く!
 連続ヤナとの戦いわずか45分間でした。

 次の小浜市の「北川」へ向けて8号線を走っていたが、薄暗くなりかけたので、途中の敦賀で寝ることにし、ナビに「敦賀市総合運動公園」とあるので、行ってみると、草地と車が並べられない、また、夜間の閉鎖、朝は8時30分開錠、これでは私の行動に不向き、そこで探していると、その「運動公園」のすぐ近くの道端に少し、広いところがあり、草も生えていない裸地だが、平らなので、ここをねぐらと決め、スーパーへ。
 泊地へ帰り着いた時は、もう、完全に陽も落ち暗くなっていたが、テントを張り、ダンボールをテントの下側と上側の両方に敷き、クッションを良くし、寝ることにした。
 このダンボールが有ると無いとでは大きな差、雨の時も水を吸収してくれるし、少しソフトなベッドにしてくれるし、乾かせばまた使えるし、最後の最後には、リサイクルにまわせる。スーパーでは、有り余っているので、自由に持ち帰れる。ありがたいことだ。

 この日、作ったかぼちゃ煮が、うまい、実にうま~い。一人で『うまいな~、何でこんなにうまいんだろう?実にうまい!最高!』などと、声を出して、自分で感心していた。 
 今までは、かぼちゃは種や周りのぬるは取り除いていたけれど、種も全部一緒に煮てやろうと、だし汁・砂糖・みりん・酒・醤油でやってみた。これがうまかった。種の中身も食べた。ぬるも食べた。食べなかったものは、わずかな軸とへそ部分、種の殻だけ、いわゆる「ごみ」としたものは、種の殻だけ、軸とへそはもっと細かく刻んで、大地へばら撒いた。大地から得たものは大地へ返すべきなのだが、燃やして空へ送り込むから、温暖化・ダイオキシン発生等などと、地球がおかしくなっている。地球がおかしくなれば人間もおかしくなる。

 また、世間では、食べ物を余りにも多くを捨て過ぎている、もっともっと食べられる所は徹底的に食べ、捨てる部分を少なくすれば、ごみが減る。カラス被害も無くなる。だから、カラスが悪いのではない、やはり人間が悪いのだ。と、人間が自省すれば環境も良くなる。
 時々こんな人に会う。『賞味期限が過ぎたものは絶対食べない』と、自慢げに言っている。「賞味」期限過ぎても、それほど味が落ちるわけでもないし、ましてや腐敗しているわけではない、私なんぞは賞味期限、全く無視、古くっても、それがおかしいか食べても大丈夫なのかを自分の目で、鼻で、舌で、確認し、食べれるかどうかを判断し、飲み込むか、吐き出すかをきちんと判定している。機械的に書かれた賞味期限なんて、信じる方が間違っている。己の五感を研ぎ澄ませば何ら問題はないのに…。
 明日はかぼちゃの残り汁で高野とうふを煮る。だから、これもすご~くうまくなるのだ。 『何と幸せなことだろう。』
《敦賀市総合運動公園横の道端泊》

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 同 【2003年 9月29日】

2006-12-24 06:13:06 | Weblog
《移動》

 夕べは満点の星空、大丈夫だと、シートカバーを張らなかった、所が5時前頃。ポツ、ポツと言う音、雨だなと思いながらもそのまま横になっていた、が、テントの防水性が毎日畳むことにより、劣化し、雨が漏る所ができているので、たくさん降るとやばい、それで、早々に畳むことにした。
 車の中で朝食、最近は、朝と昼にご飯を食べ、夜は食べなかったり、麺類にしたりしている。すると非常に便利になった。人間と言うものは、兎角、今まで通りの習慣を続けたいもので、新しい方向へ中々シフトできない、私は比較的そうでなく、ころころ、ころころと変えて行き、新しいことに常に挑戦する方なのだが、それでも、過去40年余り、続けてきた朝食に米を食べない習慣がこの旅に出て、3カ月も過ぎた頃から、ようやく変更し、朝、お米のご飯を食べるようになった。

《梯川》
番号 河川名 全長(km) 備考
44 梯川 42 不可

 さて、次なるは「梯川(ていがわ)」だ、とナビを8号線に掛かる橋にあわせた。道中、小雨が降ってきたが、着いて、土手道へ入ろうとすると、ちょうど、正面に、半分もないけど虹が見え、久しぶりの虹だ、朝虹なんてめったに見ることはない。
朝の虹
 ここ「梯川」は上流へ行くが、狭く、浅く、これではどうにもならない、下流へ移動。地図上で見て、「梯川は小さいなぁ」とは思っていたが、行って見ると、福山の高屋川より狭く、水も少なく、浅い、上下架も難しい、が土手の草道をゆっくり走っていると、前をキジのメスがとことこと走って逃げている、暫くついて行ったが、木陰へさっと逃げ込んだ。残念!昨日・今日と連続に♀キジが姿を見せてくれた。うれしい!
 下流へ行っても大同小異、これでは川下だりは出来ない!残念だが、次!

 福井県「九頭竜川」へバウを向けた。
 途中、山中温泉「ゆけむり健康村」と言う看板、クイッとそちらに入り込んだ。温泉の「ゆ~ゆ~館」の開場は10時、まだ、9時半、社員さんは準備に立ち働いている。『電源使用できますか?ロビーで待っても良いですか?』と、お聞きしたら『電源はOK、外でお待ち下さい。』とのこと。今日はここで打ち込もう。開場までの間、車中で打ち込む、時間があれば少しでも片付けておかないといけないので、ボケーとしている時間など全く無い。

 「ゆ~ゆ~館」ここは町民と外来者との価格差が決められている、これは良いことだ。私、個人的には、高くなるので賛成したくは無いけど、「外来者入浴不可」よりは遥かに良いことだ。10時頃になると、続々とお客さんが到着。キリが良くなった、10時半頃、入館すると、もう大勢の人が入っておられる。最近は、どこにでもこのような地域の温泉があり、私のような貧乏旅行者はこれを活用させていただくのだが、設備も良く、明るく、正に健康的で、地域密着スタイルで、食べ物を持込したり、昼寝したり、地域の社交場のようにもなっている。そして、安いので、家で風呂入るより、こちらの温泉へ通う方が楽しくて、良いのかもしれない。それ位、どこの温泉も大変に流行っている。
 一風呂浴びて、綺麗さっぱり。風呂上りのビールはまた、格別。ここは、レストランもあり、休憩室まで運んでもくれるし、館側にも、「チンー」で出せる簡単な安いメニューもある。私は普段絶対に食べない「チンー」食品、好奇心もあり、「チンー」の昼食にしてみた。味はまあ我慢できるけど、何となく健康感とか、安全感が無く、やっぱり不安感を抱きながらの昼食だった。
 3時頃まで、電源を使わせていただき、次へ行かねば成らない。

 丸岡町を通り過ぎて、丸岡と言えば昔の素敵な思い出があるけどその話は割愛しよう。

 「九頭竜川」の永平寺町の近く「五松橋」へ着いた、下にパークゴルフ場があり、降りて見ると、泊地としての条件は満たしている、『よし、今夜はここだ。』決~めた!
 下見をしようと出かけた所、近くに「九頭竜資料館」「国土交通省福井河川国道事務所」の看板、まだ時間も間に合うからと、訪問。すごく立派で、新しく綺麗な建物、一階の広いロビーの真ん中に受付嬢、理由を伝えると、電話で伝え、『お二階へどうぞ!スリッパに履き替えて、おあがり下さい。』とのこと。

 事務所へ行くと、地図を広げて、頭首工の説明。『ちょうど、事務所の前が大きな大きな頭首工。下流は「九頭竜橋」の下、「天地河川公園」の近くにある』とのこと。等、お聞きした。最後に、『鮎の釣り師がいるので、カヌーは止めた方が良いですよ。我々にもクレームを言うのだから…。』 『いえ~、言ってきたら、こちらも言ってやりますよ、川は皆のもの、釣り師だけの川ではないと、タバコでもくわえていようものなら、吸殻捨てるなよ、川を汚すのではないよ!』って、言ってやりますよ。『自信があるならどうぞ!』と言う。なぜ、鮎釣り師に遠慮しなければならない、間違っているよ。向こうだって、カヌーやラフティングの通路を邪魔してるんだぞ~!
 今日はもうこれで十分。スーパーの場所を聞いて、『さて。今夜は何のご馳走にしようかな~?何と、やずの半身二つで200円?決めた。今日はたっぷりの刺身、と煮魚。贅沢っ!』
《九頭竜川五松橋泊》

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 同 【2003年 9月28日】

2006-12-23 06:39:41 | Weblog
《手取川》

番号 河川名 全長(km) スタート地 ゴール地 難易度
備  考
43 手取川 72(内約12) 鶴来橋下流約800m左岸 美川町の手取公園  小難 瀬が多く楽しいが、渇水期は難しい

 「鶴来橋」下流約800m左岸、「電線注意」の送電線の真下、  河川敷から川面までコンクリート壁に石を嵌めこんだ10mのスロープを滑らしながら降ろす。
電線に注意
このスロープは楽な方だ
 1010:スタート
 水は綺麗だ。うれしい。
 水量はまずまず豊富。これも助かる。
 激烈な瀬は無いが、かわいい瀬が次々と現れ、中々、忙しい・楽しい。ただ問題なのは、特に、この辺りでは、直径30センチ以上の大きな石がごろごろの瀬、だから乗り上げたら、ビシと言ったり、ごつんごつんと大きな音がする。これはカヌーにとっては、面白くない音なのだ。
 この前から、入水量が増えているので、掻い出す回数が増え、量も増え、一寸としたトロ場の所で掻い出す。暫く進むと「辰口橋」がある、下見していたのだけれど、良いルートを、もう忘れている、近づくと橋の下は日陰で暗く、テトラとの色差が見えなくて、影の中の暗く、テトラがどこなのかはっきりと見えない。ずっと近づいて見て、ようやくテトラの位置が分り、急いで対処。クリアーはしたけど、そのすぐ下は岩が横に連なっており、渇水期は難しい所だろう。また、テトラが左岸側に埋めてあり、今日は水没しているが、渇水期はやはり要注意だ。
 その後も、瀬が連続にあり、忙しい、忙しい、面白い、面白い。
 手取公園が近づき、昨日の下見時は、大勢の釣り師がひしめいていたけど、ありがたいことに、今日は日曜日だと言うのに、非常に少ない。助かった。

 ここに釣り師がひしめいている理由は、普通、鮎つりは、「友釣り」か「引っ掛け:転がし」が主流で、これは竿を左右などに動かすので、隣との距離をとらなければいけないけれど。ここでは「擬餌針釣り」をしているので、隣同士は接近していても問題ない。そんな中、カヌーを着けるのは難しいと心配していたのだけれど、人が少ないので、悠々と着岸できた。やはり、私はついている。
 時間は1230。丁度、お弁当の時間だったので、少なかったのかもしれない。

 1240、自転車で出発。その上がる時の光景、ここはトンビが多い所で、今日は風もきついので、すぐ頭上手が届きそうなところで、滑空をしてくれている。それを真似るわけでないだろうけど、カラスも滑空をやる。見ていると、やはりトンビはうまいし、綺麗だ。カラスは一寸やると流され、また、仕掛けてもすぐ流される。やはり、トンビは翼が広く、大きく、尻尾が操縦に適していて、ちょこちょこっと動かして、コンとロールして、風を掴むのが非常に上手だし、滑空に適した進歩をとげている。カラスは滑空じゃなく、羽ばたいて、飛ぶ様に進化しているからだろう。

 また、今日は久しぶりに、キジを見た。初めて、メスを見た。6月頃は、キット子育てで、オスがえさ探しに出歩いたので、綺麗なオスを4度見たけれど、子供が巣立ちし、手が離れて、オスも手助けしなくなり、メスが自分でえさ探しをしているからだろう。と想像している。 
 1330着。50分間のサイクリング。
 何だか今日は「0」についている。
 午後、川北温泉¥200也で整理、フロントでは少々PCの使用を渋ったけれど、何とかOKを戴いて、風呂から上がって、川北地ビールなるものをいっぱい戴いた、中々うまい、だけど、ピルスナーや黒ビールは日本人は余り好まないので、売り上げは難しいかもしれない。これらはビールの苦味を感じながら飲むのが良い。ラガーは一気飲みで、のどごしを楽しむビールなのだ。
 今日は夕べと同じ場所で寝る事にしているので、ぎりぎりまで打ち込み、少し暗くなり、途中のスーパーで、一寸の買い物を済ませ、泊地では、もう真っ暗、日も短くなり、行動量が制限されるようになったのは残念だが仕方ない。
 真っ暗の中、テントを張る。慣れているので、それは大丈夫なのだが、少し雲はあるけど、綺麗な星空、沢山の星が輝いている。明日はキット晴天だ。今日はテントだけで大丈夫、シートは止めだ。と、横着をした。
《石川県手取公園泊》

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 同 【2003年 9月27日】

2006-12-22 06:41:51 | Weblog
《小矢部川》

番号 河川名 全長(km) スタート地 ゴール地 難易度
備 考
42 小矢部川 68(内約11) 三日市橋下流300m 守山橋下流200m  易 鳥が多く、水綺麗グー

 スタート地へ来た所、土手の路上に大きな石ころが落ちている、と、思いきや、何と亀、『危ない!』と、ハンドルを切り、真上を通り抜け、車を止めた。『こんな所歩いていたら、つぶされるよ!』小矢部川(おやべがわ)へ放してあげよう。と、荷台に乗せた。スタート地の「三日市橋」下流50mには小さな頭首工があるので、その300mほど下流の畑の間を通り、川面へ。
 何と、あれだけ揺れた荷台の上でも、結構、首や手足を出している。そこで、亀を水辺へ降ろし、手足を出すのを待って、写真を撮っておこうと、待ったが顔を出さない、暫く待ていたのだけれど、やはり顔を出さない。待っておられないので、出発の準備を済ます。それでもまだ出さない。やはり近くで人間の動きを察知し、恐れているのだろう。もう、そのままそこへ放っておいて、側で待たないことにした。これなら安心して、川へ入るだろう。
 亀を危険から救い出し、無事自由にさせたのだから、キット竜宮城へ連れて行ってくれるに違いない。これは楽しみだ。でも、この亀は海で無く川の亀なので、鯛や平目の舞い踊りではなく、鮎やうなぎの舞い踊りかな?玉手箱貰っても絶対開けないぞ!
 そんなことがあって、非常に穏やかな流れの中を、
 848:スタート。
 流れが穏やかなだけに、カモが多く、次の「五位橋」までの間に、カモの15羽以上の団体が4グループも飛び立った上空で6,70羽のカモが飛んでいるのは壮観だ。
 他にも、ダイサギ、チュウサギ、ツバメが多く飛び交い、6,70羽の鵜が一斉に飛び上がるのも、猛烈に壮観だった
 水が綺麗なので、水草も多く、魚の生きていく環境には非常に良い川だ。川底まで見え、鮎は無理だけど、5,60cmの鯉の姿は度々見ることが出来た。
 水は少なく、浅い所が多いので、カヌーイングには今一不向きなのだが、何とか腹をこすらないで通れる水路を見つけながら、それでも一度だけ、スターンのボトムをコツンと言わせた位だ。
 ゴール直前、岸辺の岩に、黒っぽい物が見え、何となく亀ではないかなと近寄っていくと、瞬時にチャポンと水の中へ逃げていった。そうだろう、今から竜宮城へ行くにはまだ早い、だから、別の亀である。うれしいことに、亀の甲羅干しを久しぶりに見せてくれた。

  カモはグループで居ると、やはり見張り役でも居るのだろう、または誰かが早く気着くのだろう、兎に角、逃げ足が速い、150mや200m先で、「クエー」と言って、全員が飛び上がり逃げ出す。所が、一羽や2羽の時にはそうはいかない、キット見張りが十分に出来ないからだろう、割と近くまで行かなければ、逃げない。時に、2mほどの所から、「クエー、クエー、クエー」と慌てて、不安げな、恐怖心の塊みたいな顔をして、飛び立つ様はかわいそうでもあり、面白くもある、そんな感じで、見てしまう。
 「守山橋」下流200mの左岸、階段のあるところへ、1037:着。
 流れが少なく、水量も少ない川だったけれど、鳥が多く、水が綺麗で、楽しい小矢部川だった。
昼食を取った所
 自転車で車を取りに戻る、50分ほどの道のり。カヌーを乗せ、落ち着いた所で、川辺で昼食。
 側のベンチで、携帯で話していた若者、一時間以上も話し続けていた。キット電話代のために仕事しているのだろうな?

 さて、次なる川へ向って出発、石川県の手取川、さてどんな川か楽しみだ。手取川と言う名前の美味しいお酒もある。
 先ずは、鶴来町にナビを合わす、鶴来町といえば、まろやかな味の清酒「満歳楽」と山廃仕込みで名を馳せた「菊姫」の蔵元がすぐ近く同士であり、共に、非常にうまいお酒だ。
 蔵元見学という訳にもいかず、旧道でなく、新しい道を素通りし、「鶴来橋」のすぐ上の駐車場へ到着。階段もあり、距離もあるけど、何とか降ろせない事はなさそうだ。が、すぐ下の瀬がちといやらしい、大きな石がごろごろ出ていて、カヌーにとっていやな瀬。まあ、他に無ければ仕方ない、一つの候補地として、残しておこう。

 ここ手取川は土手道が発達していて、「河川管理用の道、一般車両はご遠慮下さい」とは書いてあるけど、釣りの人や犬の散歩、自転車、デイトの車など、走っている。ありがたい国交省だ。尤も、国交省は超金持ち、いや予算をあり余る程持っているから、無駄でも使っているからなぁ。時に、自分達の天下り先を建設することなど平気だ。
 一通り見ながら下り、「石川県手取公園」と、言うところへぶっつかり、見ると水道あり、トイレあり、上げる所あり、芝生はふさふさ。今夜はここに決まり!
 早速、スーパーの場所をお聞きすると、美川町にあるとのこと、では、今夜の献立は?白菜があるし、ジャガイモ、にんじんなど野菜はたっぷり。「ごった煮」に豚肉と豆腐を買い、テント設営、今夜も「吉の友」の美味しいお酒が飲めるぞ!幸せだな~!

 さすが石川県、松井秀喜選手の星陵高校のあるところ、スーパーにはお菓子や饅頭など、色々なものを応援グッズとして、販売されている。このように県民を県民がを応援するのは非常に良いことだ。
応援グッズの饅頭の袋
 松井選手のような超人でなくても、郷里のスポーツでも、音楽関係でも、新規の店舗でも、近所の農家直販店でも応援することで、地域が活性化し、明るい環境になるのだけれど、兎角、日本人は「出る杭は打つ、足は引っ張る」面があるように感じる。社会が暗くなる元だ。足を引っ張らないで、応援しなければいけないものを・・・。例えば、地産地消で地域産業を応援すれば、自分の所へ返ってくるものなのだから・・・。 遠くへ買い物に行かないで、近くで買い物し、近くを繁盛させましょう。

 ここ、美川町の「石川県手取公園」は水道・トイレが設置されているので、また芝生はふかふかとしていてすごく気持ちよく、木のテーブル・椅子が有り、若い人たちが昼でも夜でも、テント張って、ゆったりとしていたり、バービキューパーティーをやっていたりしている。非常に、親切なお役所だ、こんなお役所の所では、キット悪い子は居ないだろう。
 「あれはいけない」「これは駄目!」「危険、入るな!」など、禁止・規制をうたっている役所のところほど悪行が多いはずだ。中には、「良い子は川で遊ばない」と言った馬鹿げた札を立てている川もある。こんなことして、子供が正しい成長するはずが無い。子供が川や海でしっかり遊ばせないと良い成長はしない。 その代わり、きちんとライジャケをつける習慣をつけさせることだ。「良い子は川で遊びましょう!」だ。逆に、「良い子は家で遊ばない!」これが正しい。
 車で走っていて、何時も何となく見ているのだけど、考えてみれば腹の立つ表示板が非常にたくさんある。例えば、「止まれ!」「減速せよ!」「トンネル内 点灯せよ!」「GO!」「STOP!」「○○注意せよ!」など、常に命令口調だ。『命令なんてしないでくれ!』と言いたい。これは警察が国民に命令しているんだ。権力者の国民を見下げた証拠だ。江戸時代の残骸だ。困ったものだ。
《石川県手取公園泊》

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