日本一周川下り

カヌーで全国一級河川を中心に川下りをした旅日記。
日本一周の楽しいやり方等、カヌーとは無関係に楽しめるでしょう。

 同 【2003年10月 5日】

2006-12-30 06:55:43 | Weblog
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 朝、釣り人が土手を通られたので、『この辺りで、川面へ車が降りれる場所ご存じないでしょうか?』 『あぁ、丁度あそこに行ける道ありますよ。但し、車、傷つくかも知れませんけど…。』見ると、正に行けそうな感じ。『ありがとうございます。』
 見に行くと、「以久田橋」の丁度真下左岸。よ~し、これで出発地は一応確保できた。次はゴール地と障害物を探しに、下見。水は少ない。浅瀬も多い。流れはあまり無い、見て回っていると「小貝橋」と言うのが有り、下で釣りをしている人も数人居る、橋脚のすぐ後ろに、何と三角テトラが横に連なって、川をせき止める形、根固めブロックだ、こいつは最悪、カヌーにとって、最も危険な代物、でも一番右側が何とか通れる幅があるが、正面がテトラ(4)で止められ、左に直角にカーブしていて、その出口の真ん中に大きなテトラトップが飛び出しており、その下にはその「モノ(1)」と横のテトラの丁度間辺りの下側に、やはり岩が出ている、その間をぬって滑り降りることは困難の極み。その下も周りにはブロックの欠片があちこちに頭を出している。『こいつは、超やばい所だなぁ!』水流は少ないが魚野川の「八海橋の瀬」と同じようだ。

 ずっと下見し、と、言っても土手には所々しか上がれないので、見れない所がほとんど、ゴール地は下の「土師(はぜ)橋」の少し下流へ何とか上げられるので、車までの距離は100m近くあるけど、まあ何とかなる。と、自転車を竹に結わえ付けて、スタート地へ戻る。

 以久田橋下でカヌーを降ろし、スタートした。が、どうも気分が優れない、病気の気分じゃなく、何かいやな予感がする、どうもおかしい、水の浸入もこの前より一層多く入り、5分もしないうちに掻い出さなくてはならない。『おかしい、入水が酷すぎる。小貝橋も気になる、どうも、何か気が乗らない。今日は止めだ。修理しよう。修理が先だ。』と、400mほど下っていたけど、上流へ川上りをすることにした。流れは大したこと無いが、それでも流れに抗して、上るのは結構きつい。富士川の時ほどでは無いけど…、何とか上りきり、やれやれと言った所。では、どうするかなぁ。修理をしなければいけない。丁度、「以久田橋」の下なので、雨でも、まぁ大丈夫。「まぁ」と言うところに問題がないではないのだが、それは橋の幅が狭く、橋までの高さがあり過ぎるので、雨が斜めに降ると真下でも濡れると言うリスクがあるので「まぁ!」となっている。

 『よ~し、ここで修理しよう。』と、準備しているところへ、一人の中年男性。川原で石を探しておられた。帰りしなに、『日本一周ですか?いいですね。』 『はい、今、約三分の二近く済みました。日本一周すると言うことは、素晴らしいことですね~。毎日がすごく楽しいですよ。特に、こうして、色々なお方とお話が出来るのが、すごく楽しいです。一期一会の世界ですね。』 『私もアウトドアやっていましたので、こんなの好きで、50歳になったら仕事止めて、好きなことしたいと女房に言ったら、「どうぞ、どうぞ!」って言われたけど、実際には、子供が居たりで、金が要るから、出来ないでいます。』 『私は、金は無いけど時間だけはた~っぷりあるので、決行したんですけど、人間、金が有れば幸せになると思い必死で金稼いでいるけど、金は人を不幸せにはするけど、幸福にはしない、と言うこと、今、実感しています。金、持ったら、無駄食い、無駄飲みし、病気になり、無駄銭使って見栄を張り、人間中身が悪くばかりなっているように感じています。』 『そう言えば、私なんか、沢山金あるわけじゃないけど、子供の野球練習が終わり迎えに行って、帰ってからビールをガバーと飲んで、すぐ寝てしまう。お陰で、病気になり、心筋梗塞をやり、自由に動けなくなりました。』 『イギリスには「ビールをたくさん飲むと糖尿病になる」と、言う言い伝えがあります。私の知り合いで、ビールの超多飲した人、早く亡くなっているし、今、糖尿で弱ってしまってる人も居ます。気をつけてください。人間はセルフコントロールしない駄目ですからね。』 『分ってるけど、ついつい、…』 『そうですね、人間口が一番いやしく、可愛くて、口を制御するのが一番難しいですからね。私も酒はよく飲みますからね。その点、貧乏しているから、飲みたくても飲めませんから…。』彼は超有名な某社のバレーボール部員だったし、ダイビングを趣味でやり、中学のお子さんは今年岡山のマスカット球場へ野球選手で行った、と中々のスポーツ家族、何とか、元気はつらつになっていただきたいもの。そして、50歳では出来なかったけど、65歳にはやって欲しい。夢を捨てないで欲しいものだ。その気持ちがあれば、絶対に、達成できるのだから….

 30年ほど前、アメリカで「肥満と喫煙者はセルフコントロールが出来ない人間だから、駄目人間だ!」と、烙印押される時代になった。その時、私はタバコを止めた。苦しかったが遂に全うし、嫌煙するようにまでなった。当時、商売でタバコ売っいてたけれど、お客さんに『タバコ止めたら?』と言ったのは、全国広しと言えども、キット私だけだろう。

 その場所で修理しようとしてたけど、自転車を下へ置いたままなので、と、取りに行き、そこよりすぐ下に見える大きな「音無瀬橋」の下まで行くと、何とここの方が修理するにも、寝場所にするにも良い環境、こちらにしようと今度はカヌーを取りに戻る。今日は何だかちぐはぐになってしまっている。
《音無瀬橋泊》

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