脳トレ宇宙論 第3話 科学の発展
・科学は思索だけで成立することはない。科学の強みは理論が事実によって保証される。科学の方法は分析と実験である。分析には論理的分析と数学的分析がある。分析的認識としては記号的認識以上にはできない。そして科学の記号としては総てが数学的記号で示されるのが理想である。実験とは観察、構想、再実験、新理論確認からなる。観察は事実を確かめること、構想は論理的構成、数学的記述であり、再実験・追実験はこの構想である理論展開を調べ、作り出す理論の確認である。
・科学とはその対象について正確な知識を獲得すること。常に事実の上に理論が形成されている。更に一般的役割、共通的な法則を見出す。しかし科学にとって大切なことは理論を作るよりもまず事実を観測することである。事実の観察には鋭い感受性、精密な感覚が必要なほか、道具を作る、機械を作るという物質的な条件も必要である。
・学問、科学の伝統、知識の成果、蓄積がないと研究は始まらない。加えて、常識、通説、通念に疑問を持ち、違うのではないかという試みを続けることが大切である。
・先人の発見した科学を学ばずに自分の頭だけで考えることには限界がある。学問は専門の研究者の長い年月の思索と体験を通して進歩する。現代物理学は長年にわたる英知と技術力とを傾注した多くの精密な実験結果からである、と同時にその結果に基づいてさらに数学からの助けを得て築かれた美しい理論体系である。
・開発された実験法を用いて、あるいは見出された法則によって自然の諸現象を調べ、そして理解するこれが物理の本質である。科学と科学技術の長足の進歩は、一方では探究の新しい方法と手段を提供し、新しい刺激を研究者に与える。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます