時空人 goo blog「脳トレ宇宙論ー人類の見果てぬ夢」

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30  物理学は宇宙の法則である

2021-06-03 20:45:11 | 人類・新世界・未知との遭遇

夏目漱石、俳号は愚陀仏、1867年2月9日〈慶応3年1月5日〉 - 1916年〈大正5年〉12月9日、49歳没

最近、表題に関連して、風刺画のような面白いWEB記事(タイトル:中秋の鼎談)があったので、コピペしてその概要を紹介する。ただし読みやすく文体を変えてある。

1  物理学は宇宙の法則である

 理論物理は、アインシュタインをまつまでもなく、人間の頭脳だけでやれるもので、「人間の頭脳自体が宇宙である」という認識が基礎になっている。
夏目漱石流の禅問答のようなもので,「世界でどこがいちばん広いか」といわれて、「頭の中だ」と

2 物理学は、数学で記述される
 「科学は物理学か、さもなければ『切手収集』のようなものだ」とラザフォー
ドが言ったとか。 ちょっとセンセーショナルな言い方だ。物理以外からみれば、バカにするなと炎上しそうな言明だ。

しかし、物理法則は数学で表わされる背景があることは否定できない。ただし、ラザフォード自身は、数学はあまりできなかった。どちらかというとファラデーに近かい、根っからの実験物理学者である。直感で原子核を予測して、実証するために、強引かつ物凄い腕力を発揮した。組織力もあった。

ともかく、物理が数学で書かれている。しかし、物理というのは”自分で考える”学問である。その他の科学は「数式で表現できない」、つまり、生命現象などは数式で記述できるほど、単純ではない!

3 生命科学= 地球法則である
 少なくとも、現在までのところはという注釈付きである。また地球外生命体は存在するか? ということは、誰でも関心がある。残念ながら「否」であろうというのが、ジャック・モノー教授などの主張のようだ(註: 偶然と必然)。

現在までに到達した物理法則、すなわち『ニュートンの体系』と異なる体系は存在するか? ということが、! 物理学者の究極の夢である。

生命現象を支える物理法則は, 『熱力学である』。
熱力学第2法則:不可逆過程:例1: 熱は低温から高温のほうへは自動的に流れない。例2:生命体は必ず死ぬ。

私が生命科学を志向したきっかけは、 シュレーディンガーの名著「生命とはなにか」を読んだことで、晴天の霹靂のごとく突如目を開かされた感じであった。もちろん、すでにDNA を根幹とする分子生物学は、確立して、30年以上経っていたが、物理学者が核酸の存在を予言したという事実に衝撃を受けた。


生命学者の夢といえる究極の目的は、『人口生命』の合成、つまり人口細胞の構成である(生命体=細胞の集合体)。 

原子核の理論は物理の研究として面白みやスリルがない。原子核という対象は、陽子と中性子が核力という扱いにくいものが結合しているだけで、とくに特徴がない。しかし、多体問題自体は、超伝導のBCS 理論という壮麗な理論があって、場の理論の手法がふんだんに使われている感じである。

私は人にアドバイスするほど、たいしたことをやっているわけではないが、若くはないので、それなりの苔がついているので、ある程度のことは言える。

まず、20年数年研究生活を送ってきて実感したことは物理の世界は厳しいところで、いくら研究論文を書いてもつまらないものは認められない。それゆえ、易しいものは魅力がない。
しかし、どれがいい仕事で、どれが、だめな仕事かを判断するのが、最近とくに難しくなってきた。物理の前線が, 非常に複雑になってきたことが原因だ。かつての量子重力理論とか統一場理論などがその典型である。
理論物理は思索を要する学問といったが、それは、あくまでも実証的裏付けがとれるとの見込みのもとにやっているわけである

宇宙論とか、統一場理論とかというのは、若い人や素人科学者を誑かす要素があるので、そういう意味で新興宗教といったほうがよいかも知れない。
若い人に忠告しておきたいのは、物理学の理論は 難解である。
 もちろん、研究というのは悪戦苦闘の連続である。物理の研究は、結局、ある予想をたててそれを論証していくわけだが、ほとんどの場合、その予想がはずれて落胆するわけだ。しかし、このような落胆を何度も経験しなければ成長しない。苦しいところは我慢しなければならない。大体、ラクして旨い話なんてそんなにあるわけはない。
総じて、日本人の研究は独自のものが(独創的とまでいわなくても)非常に少ない。今でも外国の偉い人が言い出した理論を真似ているというのが現状だ。

 日本の生命学者を弁護するつもりはないが、世界的にみても傑出した研究者がでてこなくなった。人材不足は、どの世界でも一緒なのではないかと。しかし、理論物理もそうだと思うが、生命科学でもというのは、やはり時代を率いるヒーローがいて進歩するというところもあるその筆頭は, いうまでもなく、DNA のワトソンークリックであろう。そういう人物がいないというのはある意味で不幸だ。

政治でも、非常にリーダーシップをとれるのがいると、それに従えるわけであるが、いまの日本の政治家などは小売り業者の集まりにすぎない。ものをつくることができない。そういう意味では、今の若い人は、逆にいえば、チャンスである。


理論物理の最前線

 天才ディラックは、死ぬまで「繰り込みの考え」を忌み嫌っていた。彼の独創性と相容れない全く醜悪な理論とけなした。皮肉なことに、繰り込みの考え自体は、ディラック本人が最初に言い出した。まあ、彼に匹敵する天才が出てくるまで、待つ必要がある。
 超伝導BCS理論のひとつの解釈で、対称性の自発的破れというのは、これまた分からない。対称性のやぶれの考え方は、生命発生の類似があるという感触はある
それから、重力波の検証も、ヒッグスと対をなす「発見」であろう。
量子コンピュータについて、ある意味では、フォン・ノイマンの電子計算機も量子コンピュータである。電子という「量子」を使うから。

非常に辛辣な言い方だが、量子コンピュータなるものをやっている研究者というのは、量子力学の根本を理解していないのではないかということである。量子力学の原理である「重ね合わせの原理」を冒涜するようなことをやっている? つまり、標準的な物理学者が理解不能なな独特の隠語を発明して、延々と仲間内で議論し合うという構図である。

ともかく、誰か(ファインマンか誰かが)が面白がって、ちょっとアイデアを出したものを(理論物理で食い詰めた)計算機に詳しい学者が、もっともらしく
コンピュータ用語を使って、仕様書を作ったのだな。まともな思考の物理学者がこんなものを考えるわけがない。

物理現象がないのに、量子力学の波動関数(量子状態)の『足し算と引き算』だけでなにかをしようというのだから。物理をまったくやったことがない、つまり力学の初歩すらできない連中が平然とやるのである。
なんでも、グーグルとかアマゾンが、スポンサーになって、研究を推し進
めているが、彼らは情報提供だけをやっていればいいので、『マガイモノの販売』などに手を貸してはいけない?
ボロクソな発言だが、これが現在の科学の危ない兆候を表現しているのかもしれない。

4 物理学と生命科学
これに関しては、決定的に重要なことがある。それはシュレーディンガーの、「生命とは何か」という書物である。
もちろん、シュレーディンガーは彼の名前がついた、「波動方程式」でもって、量子力学の創始者の一人として、物理学史に不朽の名前を残しているが、それは、ほとんどマグレで、彼自身がそれを発見したときそれほど重要な業績であると認識していなかったいうのが真相らしい。「生命とはなにか」という本のほうが、はるかに重要な業績であると思われている。

再生医療というのは、本物か?
iPS 細胞というのは、夢のようだ! それができれば、抜けた歯がもとどおりに再生する(インプラントはいらない)。潰れた目玉が再生する。さらに言えば、脳をリセットできる。ついに, 『人間は死ななくなる』ということだ。

科学社会の病理
昔、オックスフォード大学を訪問したとき、女子大の弁論会というものに出席した。そのとき、セミの担当者が、なにをトチ狂ったのか、「量子力学の観測問題について」というテーマを出して、学生に発表させるという企画をやった。女子学生風情がなにをやるのだと訝っていると、教授が、にやにや笑いながら、「まあ、これは座興のようなものだ、だって、大学院生でもない女子学生ごときに量子力学の何たるかなんて理解の範囲ではない」。要するに、担当者が、調べてきて発表させたと女子学生どもに、テーマを与えた。彼女らにとっては、量子力学でも、資本論でも区別がつかない。猫も、豚も、象も区別がつくわけがない。しかし、こういう試みも必要かもしれません。われわれ専門家は、どうしても、物理学を問題解決の手段と考えてしまうという「愚」を犯しているもかもしれない。世の中の99・9パーセントは、物理学とか数学とは無縁の文系人間である。ということは、文系的理解という捉え方をするという観点が重要になるのではないか。

 

 


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