心の模様

心の中の一つ一つを整理して、いつか素敵な部屋にしてみたい。

天秤にかけたら

2017-03-04 | 昔々
見てしまったのは偶然だった



私の彼と私の親友が

じゃれ合ってて

彼が親友の体に

触っているところを



親友は笑って

軽くあしらってる感じだったけど



その時

私は彼と目が合ってしまって



彼はバツの悪そうな顔をした

親友は気付いていなかった

私はその場を走って逃げた



信じられなかった

私に触れたことのない彼が



信じられなかった

分かり合えてると思っていた親友が



私は親友を呼び出した

震える声でどうしてって

聞いてみた



親友は驚いていて

ふざけてただけだし

彼は誰にでもああいう感じでしょうって



彼がどうよりも

親友が私のことを

蔑ろにしてる気がして

そっちの方が悲しくて



彼と私は付き合ってるのかも

疑問に思えてきた



私の部活が終わるまで待って

家の近くまで毎日送ってくれていたし



周り公認カップルで

彼も私も否定しなかったからなのだけど



遊びに行くときはグループだったし

好きってお互い言い合ったことはないし

手を繋いだこともなくて



いつも話すのは将来の夢や暮らしのこと



彼のチャラい噂は知っていたけど

私といる彼にはそんなこと微塵も感じなかった



一度聞いたことがある

どうして私には手を出さないのって



彼は不機嫌そうになって

「まだいい」って怒った顔をしていた



彼は何事もなかったかのように

私を待っていた



私も何事もなかったかのように

笑った



あの後何日かしてから

親友が彼のことを好きだったって

私に告白した



私は迷うことなく

彼に言い放った

もう待ってないでって



親友が彼と付き合えばいいって

そうはならなかったのだけど



私は彼より親友の方が

ずっと大切だったから



彼とは卒業後会っていない



でも今も親友とは

連絡を取り続けている





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