「できる人は必ず持っている一流の気くばり力」という本は、「気くばり」とは実は以下の5つの要素から成り立っているとのことで、その要素を各章毎に分かりやすく説明したものとなります♪
(1)俯瞰する(全体を見ることで常に先を読む)
(2)共感する(相手に寄り添い気を利かせる)
(3)論理を通す(冷静でフェアな人として信頼を集める)
(4)サービス精神を持つ(行き届いた会話で好かれる)
(5)尊重する(さりげない配慮が心をわしづかみにする)
とにかく「気くばり」とは相手を快適にするだけでなく、自分自身にとっても「圧倒的なメリット」のある大事なものとのことです♪
その各章のポイントは以下となります♪
(1)俯瞰する(全体を見ることで常に先を読む)
・一歩先を読む
・相手目線でスケジュールを組む
・人に頼むときは「お願いします」ではなく「お願いできますか?」
・相手を観察し「タイミング」よく話しかける
・打ち合わせ・商談・接待中はコンマ数秒の気も抜かない
・お礼こそ、即送信
・小さな仕事ででもプラスαになる改善点を探す
(2)共感する(相手に寄り添い気を利かせる)
・ひと声かける「勇気」と「手間」を惜しまない
・言葉がけは「共感+提案」のセットで
・相手の「立場」から「感情」を想像する
・クッション言葉は重要
・ねぎらいの気持ちを伝える
・差し入れで職場が和む
・いつも清潔に整える
(3)論理を通す(冷静でフェアな人として信頼を集める)
・相手にとってメリットのある目次を立てて話す
・話すフォーマットを持っておく
・冷静と情熱のバランスを取る
・感情的なダメ出しより客観的な助言
・トラブル処理では両者のメンツを考える
・地味な仕事でも進んで引き受けて継続する
(4)サービス精神を持つ(行き届いた会話で好かれる)
・会話では3割増しのリアクションを
・表情を明るく、声のトーンを高く
・会話のペースを合わせてうなずき、あいづち
・相手の気持ちを上げたいときは話をちょっと盛る
・たとえ話の引き出しを持っておく
・ワンセンテンスは短くテンポ良く映像が浮かぶように
・年の離れている相手にこそ積極的に声をかける
(5)尊重する(さりげない配慮が心をわしづかみにする)
・相手の名前を意識して呼ぶ
・相手と話したことは次に会うときのためにメモをする
・考えは違っても一度は素直に受け入れる
・話を聞くときは相手を肯定する姿勢をアピール
・その集まりのキーパーソンを見つけてテンションを合わせる
・相手より先に待ち合わせ場所に到着
・相手に花を持たせることを惜しまない
そして巻末には以下の「あなたの気くばりの「アンテナ感度」チェック」があり、より良いビジネスや人生のためのポイントになると思います♪
なるべく当てはまる項目が多くなるよう頑張りましょう♪
(1)俯瞰のアンテナ
・人に指示されなくても、自分で考えて動く
・結論から話すように意識している
・決められたルールはきっちり守るほうだ
・上司のスケジュールを把握している
・スピーディに対応するよう心掛けている
・集まりの幹事役、まとめ役が苦にならない
(2)共感のアンテナ
・人には、感じよく接するよう意識している
・困っている人がいたら、手を貸したくなる
・人をほめるのが好きだ
・結果よりも過程が大切だ
・後輩や年下の人の面倒をよく見る
・ていねいな言葉遣いを心掛けている
(3)論理のアンテナ
・感情的にならずに人と話すことができる
・相手にとってわかりやすく話すことを意識している
・事実やデータを重視する
・細かい部分にも手を抜かずにこだわりたいほうだ
・自分の好き嫌いではなく、客観的な根拠に基づいて判断する
・ムダを省くことを意識している
(4)サービス精神のアンテナ
・人と話すときは、相手に楽しんでもらおうとする
・冗談を言って人を笑わせるのが好きだ
・あいづち、話すペースは人に合わせている
・つねに「面白いことはないか」と探している
・あまり人見知りはしないほうだ
・年の離れた人とも抵抗なく付き合える
(5)尊重のアンテナ
・会話で聞き役に回ることは嫌ではない
・相手の出方を見て、自分の出方を決めている
・物事は慎重に進めるほうだ
・人の意見は、それがダメ出しでも素直に聞く
・なるべく人の長所を見るようにしている
・人の好みや、話した内容は覚えておくようにしている
以下は本書のポイント等です♪
「できる人は必ず持っている一流の気くばり力」という本は、より良いビジネスや人生のヒントが非常に分かりやすく書かれてありとてもオススメです!
・俯瞰のアンテナを持っている人は、報告する際は次のような展開を意識しています。
①現状
②見通し
③対処
この3点の中では③対処が一番大切です。①の現状や②の見通しがあっても、③の対処がなければその仕事は少しも発展していきません。ここにこそ、すべての気くばりが集約される、ここで気の利く人と気の利かない人の差が大きくついてしまうと言っても過言ではありません。
・仕事をどのくらいの速さでやるべきかを正確に評価し、期限を切ることが気くばりになるのです。この評価の目安は以下の5段階です。
①1時間以内
②半日以内
③1日以内
④翌日を含め、日をまたいでもいい
⑤1週間以内
この5段階より長い期間のものは、もはや当面のプライオリティには関係のない仕事です。
仕事を指示されて、いつも同じ対応しかできないようでは、気くばりができているとはとても言えません。上司が1時間以内で対応して欲しいと思っているのに日をまたぐ対応をしてしまったら上司を困らせることになります。
・俯瞰のアンテナの感度の高い人は、仕事を引き受けるときに必ず、いつまでですか?と締め切りを確認します。
・「なぜ」急がなければならないのかという理由と、「いつまで」という期限を必ず示すこと。この2点を盛り込んだうえで、どれだけ筋道を立てて、相手に理解してもらえるように説明をできるかということが重要です。ここでさらにもう一つ気配りのポイントがあります。それは「相手の許可を得る」形で依頼すること。つまり「お願いします」ではなく「お願いできますか?」という相手の許可を乞う言い方をするのです。取引先に仕事を頼む場合は特に、それを引き受けるかどうかは、あくまで自分ではなく、相手が決めることだという態度で伝えなければなりません。そんな気くばりがあれば相手も、他の仕事を後回しにしてでも「仕方ない、やってやろう」「そう言うなら、引き受けてもいいか」と優先順位の変更をしてくれるでしょう。
・人に頼まなければならない仕事は、最優先で進める。自分一人で済ませられる仕事は一番後回し。これは超基本中の基本です。
・他の人と進める仕事は必ず一日前倒し
・特に商談などの席では、タイミングが1秒遅れただけで、人の気持ちは180度変わることもあります。それが人生の分かれ目になることさえあるのです。これは大げさな話ではありません。私の知っている出世した人たちは皆、ここに敏感でした。そして「俯瞰のアンテナ」の感度が高い人は、大切な局面では、相手に全神経を集中させ、1秒たりとも気を抜きません。
・豊臣秀吉が上司である織田信長に気に入られた有名な逸話があります。秀吉がまだ木下藤吉郎と呼ばれていたころのこと。冬の寒い夜、信長が草履を履くと、ほんのり温かい。信長は「わしの草履の上に腰掛けた不届き者」と秀吉を叱りました。ところが、秀吉は「寒い夜ですから、おみ足が冷えていらっしゃると思い、懐で温めておりました」と言ったのです。信長はその場では何も言わなかったものの、後日、秀吉により重要な仕事を与えたという話です。どれだけ「余計なこと」を考えつくか、どれだけプラスαの仕事ができるかとは、このようなことではないでしょうか。もしも上司から「余計なことをしなくていい」と言われたら、それは褒め言葉。一歩先を読むことができている証と思って、自信を持ってください。
・仕事に対して「こんなふうにやってみようか」「こうしてみたらどうだろう?」と考えながら仕事をする。これが能動です。この両者には雲泥の差があります。同じ仕事内容でも、受動から能動に変わった瞬間、楽しくなるのです。おまけに、あなたの評価もアップしますから、ますます仕事が楽しく、面白くなるという好循環が生まれます。
・能動で仕事をしていると、「俯瞰のアンテナ」の感度が高まり、どんどん仕事を広げていくことができます。受動的な人は能動的な人には絶対にかないません。能動的な人は、ときに失敗もします。しかし必ず、この失敗をどう活かすかを考えています。受動的な人は失敗したらただ落ち込むだけです。たとえば営業成績が悪かったとき、「何が悪かったんだろう」と考えて終わるのではなく、さらに掘り下げて分析をします。分析した結果、「ここを変更しようかな」と考えられたら、その瞬間、仕事は能動に変わるのです。
・人は誰しも、自分の立場や感情を理解し、共感してもらいたいと思っています。共感してもらうことで、「自分を受け入れてもらえた」と感じ、共感してくれた人と接すると心が安らぎ、その人を信頼するようになります。
・「共感のアンテナ」の感度を高めたうえで、「よければ、こうしましょうか」という提案をプラスできれば、それは相手にとってうれしい気くばりになるでしょう。高性能の「共感のアンテナ」は最強の武器になるのです。
・ポイントは「共感プラスα」です。「外は寒かったですよね。暖房の温度を上げましょうか」「寒かったですよね」で相手の状況や気持ちを察していることを示し、共感を言葉にした後、「暖房の温度を上げる」と、自分が具体的な行動を起こすことを提案しています。「共感をした後、すかさず提案する」。この2つをセットで示して初めて本当の気くばりと言えるのです。
・人の話を聞くとき、真摯な態度で耳を傾けることができる人は、そう多くはありません。そんな中で、次のような聞き方ができる人のまわりには、人が集まってきます。「(あなたの)気持ちは、よくわかるよ」「(それは、さぞかし大変だったでしょう」「(相手の言葉に対して)おつらかったですね」こういった「いたわり」の言葉は、見返りを求めないコミュニケーションです。現代社会では、誰もが、心の深い部分では「いたわってほしい」「ねぎらってほしい」と思っているもの。自分のやった仕事、かけた労力、粉骨砕身を評価して欲しい、認めて欲しいと、常に感じています。そんな思いを汲んだ言葉をかけられれば、それは特別な気配りとなるでしょう。
・女性の多い職場なら、甘いものを買っていけば、間違いなく喜ばれます。私のアドバイスを受けて、ある営業職の男性は、職場の女性たちに、たい焼きを10個買って帰りました。女性たちの反応はご想像の通り、笑顔、笑顔。「わぁ~、美味しそう」「いいんですか~」と大喜びだったそうです。そのとき忘れてはいけないのが、「お疲れさま」「いつもありがとうございます」といったねぎらいの言葉を添えることです。このひと言とささやかな差し入れで、職場の雰囲気はパーッと明るくなります。そして、彼はその後も、仕事がしやすくなるでしょう。なんたって、たい焼きをもらって怒る人はいませんから。ちなみにその男性が買ったのは、1個120円のたい焼きだそうです。120円×10個=1200円です。たった1200円の出費で、彼が得たものがどれほど大きかったことか。1200円なら、たとえ新入社員でも痛くない金額ですよね。1200円でこんなに変わるのか、とその変化を経験した人は、その後もこうした気くばりを続けるはずです。
・差し入れは高価なものである必要はありません。5000円を1回よりも、500円を10回のほうがいいのです。
・「共感のアンテナ」力が高い人は、TPOを考えた清潔感のある服装をしています。清潔感を保つことを心掛けるのは、社会人として当然のマナーです。
・まず結論を述べたうえで、その結論が導かれる根拠を示し、補足していくような話し方を心掛けると、初心者でも格段に話しやすくなります。聞き手にとっても、もっとその話を聞きたくなる「スイッチ」が入りやすくなります。ポイントは「結論」→「根拠」の流れを意識することです。
・注意をするときは、事実に基づいて、的確にアドバイスします。「①ミスの事実・経緯の確認」→「②原因の分析」→「③解決法の提案」という流れで、建設的に相手に語りかけるのです。
・「かわいがられる力」は、誰でも簡単に身につけることができます。そのために、まずやっていただきたいのが、オーバーリアクション。普段リアクションが薄いという自覚がある人は、普段の2倍を目標に、そこまでは・・・という人でも3割増し程度のリアクションを意識してください。「わぁ!」「すごい!」「えー?」という感嘆語や「お~、それはさすが〇〇さんですね」「う~ん、それはすごいですね!」「へぇ~、そうだったんですか」「え~、本当ですか!」
・うなずき方が小さいと、話している方は「この人、ちゃんと話を聞いているのかな」と不安になります。逆に、しっかりうなずいて聞いてくれていることがわかると、気持ちよく話すことができ、どんどん雄弁になっていきます。ちょっと大げさかな、と思うくらいのうなずき方でちょうどいいくらいです。
・「たとえ話」を使えば、助言も押しつけがましくならない
・同世代とばかり話して、同世代とばかり群れていては、今の自分にないものの見方を知ることも、気づきを得ることもできません。自分より年長の人、地位の高い人、あるいは自分より年下の人とも関わることで、様々な世代からの視点が備わり、社会がより深く見え、度量が大きくなるのです。「自分と似た人」とばかり、つるまないこと。「自分と離れた立場・年齢の人」にこそ、積極的に関わっていくことです。
・話を聞くときは、大きくうなずいたほうが、話す方も話しやすいものです。ただ、黙っていることが大切になるときもあります。それは、相手が熟考しているときです。よく、沈黙に耐えきれなくなって口を出す人がいますが、それは考えものです。たとえば商談の席で、相手が真剣に考えているときに、沈黙に耐えきれず「いかがですか?」などと口を挟んだら、うまくいくものもいかなくなってしまいます。こうした「相手の言葉を待つ力」を持っている人は、人から信頼されます。何よりも大切なのは、言葉を待っているときの表情です。「あなたのお返事がどのような内容でも、私は大丈夫ですよ」「あなたのお考えがまとまるまで、いくらでも私は待てますよ」という慈愛に満ちた表情でまつことです。わかりやすく言い換えれば、やさしく見守るような表情です。このとき、焦ってはいけません。