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「腰痛は心の叫びである(山本浩一朗)」という本はとてもオススメ!

2015年11月27日 01時00分00秒 | 
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 「腰痛は心の叫びである」という本は、「健康=心×食×体のバランス」という考え方をベースにバランス力学整体院を東京の池袋に開院し、「自分のカラダは自分でよくする」をモットーに、腰痛・肩こりなどの慢性的な悩みを解消している著者が、特に心のあり方について書かれたものです。

 著者の基本的なプログラムは2、3ヶ月で、「磯谷(いそがい)式力学療法」という股関節のゆがみを矯正する理論にベースを置きながら、カウンセリングや整体の効果を維持するエクササイズ、姿勢や歩き方の指導などで、主な内容は次の流れとのことです。

①目標の設定(よくなる準備)
②呼吸の指導
③表情の指導
④言葉の指導
⑤認識療法(腰痛になる仕組みを理解する)
⑥セルフカウンセリング(自分で腰痛の原因を知る)
⑦セルフセラピー(自分で腰痛を治す)

本書の主な内容は以下で、どれも共感しましたね。

特に「病は気から」とも言いますが、ストレスや思い込みが痛みを発しているとは驚きました。
また、改めて目標を立てることや、プラス思考、呼吸法、笑顔、掃除、歩くことなどが大切だなぁと思いましたね。

・腰痛の痛みの原因はストレスが多く、その原因は我慢
・怒りを感じたときは、自分は今怒っているんだなという現実をしっかり感じ、我慢している自分を客観視してなぐさめてあげることも効果的
・慢性的な腰痛の原因がストレスあるいは思い込みにあることを知ることが大切
・小さな変化を喜ぶ心のあり方を築くこと
・痛みがなくなったらどうなりたいかを考えること
・治ったあとのちょうどよい状態を設定すること
・腰痛を治したいではなく、治っても治らなくてもどっちでもいいくらいに考えてみること
・セルフカウンセリング(痛みが出たら何度か深呼吸→何か我慢したかな?と考える→何か条件づけをしなかったか考える→我慢も条件づけも心当たりがなければ無理に追求せず、原因は分からないけどきっと何かあったんだと自分に言い聞かせてセルフカウンセリングを終わらせる)
・セルフカウンセリングで原因に思い当たっても痛みが消えない場合は、ごまかしていた感情や痛む箇所に「つらかったんだね」などとなでながら我が子のようにあやしたり慰める。
・腰痛になる子供の場合は、原因は母親にある場合がほとんどで、しつけが厳しいややりたいことをやらせないなど極端な教育方針が子供のストレスとなる
・ストレスをためないには腹式呼吸で3秒で鼻から息を吸い、6秒止め、9秒以上かけてゆっくり口から吐くこと
・笑顔が大切
・泣くことも大切
・マイナスな言葉ではなくプラスの言葉を使うようにする
・就寝前に「今日はいい日だった」と言う
・朝起きてすぐ「ああ、よく寝た、いい日が始まった」と言う
・腰痛は、安静第一は間違い
・悲劇的なニュース番組は見ないようにする
・食事を見たら「おいしそう」と言い、食べるときには「いただきます」、食べている最中は「おいしい」、食べ終わったら「おいしかった」と「ごちそうさま」を言うようにする
・歌うことや踊ることはストレスを手放す
・掃除好きだとスタイルが美しくなる
・食べ終わったらすぐ食器を片づけること
・歩くとは大切
・死を前提に、生きることの喜びや意義を感じること
・肯定でも否定でもなく、あるがままの自分を受け入れること


 「腰痛は心の叫びである」という本は、健康を考える上でとても参考になり、とてもオススメです!

以下はこの本のポイントなどです。

・日常生活で受けるストレスが原因で腰痛になり、それがまた新たなストレスを生む。その結果、また痛みが出る・・・。知らず知らずのうちに、こうした「痛みのスパイラル」に陥ってしまうのです。では、どうすればそれを解消できるのか?まず、日常生活で受けているストレスを自覚するだけでも大きく違ってきまs。ストレスはさまざまな物事から受けるので、何が一番の要因かはつかみにくいかもしれません。ただ、私が多くの腰痛持ちの患者さんと向き合ってきた経験をふまえると、どのストレスも、突きつめれば一つの要因にたどり着きます。それは「我慢」。いかがでしょうか。大小にかかわらず、最近、何か我慢した出来事に心当たりはありませんか?私たちは、日頃からいろいろな場面で我慢をしています。まずは自分への我慢。あるいは、他者に対する我慢。これらの多種多様な「我慢」がストレスを生み、痛みの引き金となるのです。この悪循環を断つことが、腰痛治療の第一歩です。

・かつて整体の師匠から教わった「心身の不調は、体のゆがみ、食のゆがみ、思考のゆがみから起こる」という考え方を参考に、股関節のゆがみだけではなく、ストレスにも着目するようになりました。従来の施術に心のケアを加えることで、痛みの大本を断てないかと考えたのです。その後、試行錯誤を繰り返しながら現在のプログラムを組み立て、7年以上が経ちます。これまでに数千人の患者さんが来院しましたが、最後までプログラムを続けた方は、ほぼ100%改善しています。

・アーティストには、腰痛患者が少ないと言われています。食べていけなくても、嫌なことをするくらいなら苦労してもかまわない。そんな風に、素直な生き方を選んでいるからかもしれません。そこで、みなさんにもぜひ素直さを心がけることをおすすめしたいのですが、突然そんなことを言われても、いきなり内面を変えるのは難しいでしょう。しかし、ちょっとしたコツで改善はできます。たとえば、怒りを感じたときには、我慢してその気持ちを抑えずに、「ああ、自分は今怒っているんだな」という現実をしっかりと感じる。そうすれば、次第に怒りは収まってきます。それでも収まらない場合は、紙に思いを書きつけたり、グチをこぼせる人に素直に話したりすればいいのです。「グチは格好悪い」などと考えていると、余計にストレスがたまってしまいます。また、我慢している自分を客観視して、なぐさめてあげるのも効果的です。「かなり怒っているけど、耐えているな、よしよし」といった具合に。すると「ただ我慢している」という状態から解放されるので、非常に有効です。

・ぎっくり腰は急性腰痛であり、慢性腰痛とはまったくの別物です。これは「腰の寝違え」や「腰の捻挫」とも呼ばれている状態ですので、ケガの一種と考えてください。考えてみれば、年中ぎっくり腰だという人を聞いたことがありませんよね。なったときの痛みは相当つらいものですが、放っておけばたいていは2週間くらいで治ります。ただし、ぎっくり腰も、痛みのストレスを脳が記憶して、慢性腰痛に移行することもありますので、脳がカン違いを起こさないように注意が必要です。

・ここまで慢性的な腰痛の原因がストレス、あるいは思い込みにあることを述べてきました。そして実は、それらを知ること自体が、痛みの緩和、あるいは治癒に直結しています。知ることで治る、私はこれを「認識療法」と呼んでいます。なぜ治るのか?答えは簡単です。原因がストレスや思い込みであることがばれると、脳が痛みの指令を出しにくくなるからです。いわば、脳が勝手につくっていた痛みの回路が分断されてしまうのです。正体を知っているという安心感が、ストレスを軽減し、痛みも出にくくしてくれるのです。ただし、個人差はあります。いくら「ストレスです」「思い込みですよ」と伝えたところで、それがきちんと腑に落ちなければ、なかなか痛みは消えません。男性はわりあい物事を理屈で考えるからでしょうか、一度納得すれば、異なる意見に動じない傾向があります。そのため、比較的早く痛みがとれます。一方、女性は社会心理に影響を受けやすい傾向があるため、いったん納得しても簡単には定着しません。近しい人から「そうは言っても、やっぱり立ちっぱなしだと腰痛になるよね」などと言われると、それに流されてしまう人が少なくありません。また、性別に関係なく、論理的な思考をする人ほど治りやすい傾向にあるようです。経営者などには、すぐに痛みが消えてしまう人もいます。結局、理屈をうまく飲み込めるか否かで、差が現れるのです。

・先述した「認識療法」に、地域をあげて取り組んだユニークな事例があります。1997年、オーストラリアのビクトリア州には、およそ430万人の腰痛患者がおり、その治療コストが10年前の3倍にもふくらんでいたそうです。同州はその解決策として、あるキャンペーンを実施しました。キャッチフレーズは「腰痛に屈するな!」。テレビやラジオのCM、新聞や雑誌の広告、看板、ポスターなどを使い、以下のような内容を訴えました。
〔一般市民に対して〕
 ●腰痛を感じても、安静にはしないようにしよう
 ●腰痛を感じても、活動的に毎日の生活や仕事を続けよう
〔医師に対して〕
 ●腰痛を過度に医療対象にすることはやめよう
 ●不必要な検査や治療はやめよう
こうして、腰痛にカンする誤ったマインドコントロールを地域ぐるみで解いていったのです。結果、どうなったか。腰痛による欠勤日数が大きく減ったほか、労災申請件数が15%減少。医療費も20%削減されました。全体としての経済効果は、なんと33億円以上にのぼったそうです。認識療法に高い効果があることを示した、代表的な例だと思います。こうしたキャンペーンは、その後、イギリス(2000年)、ノルウェー(2002年)、そしてカナダ(2005年)でも実施され、それぞれすばらしい成果を収めています。

・小さな変化、わずかな進歩であったとしても、「いいぞ、この調子だ」と喜んであげれば、心も体もそれに反応します。一方、「たったこの程度?」とマイナスに考えると、痛みをつくりやすくなります。小さな変化を喜べるような心のあり方を築いておくことが大切なのです。

・「治したい」と口では言っても、多くの人は痛みへのなぐさめや、かわいそうな自分への共感を求めていて、本気で「治そう」と決意している人はまれです。また、「腰痛を治したい」と強く思っている人も、「今の自分は腰痛持ちだ」という認識を上塗りするばかりです。こうした裏側に潜む自分の本音や現状に気づかないかぎりは、なかなか痛みは消えません。さらには、ただグチを言いたいだけという人もいます。そういう人は、一番話を聞いてもらえそうな医療施設を探して回る傾向があります。そして、相性のよい先生を見つけると、それで満足してしまいます。あるいは、そこに通うことが目的になり、「治したいけど治らない」という状態を、心のどこかで肯定し続けてしまうのです。

・具体的にどのような心構えがよくなる準備にふさわしいのでしょうか?その解答として、患者さんが初めて来院したときに、私から必ず投げかける質問があります。それは「痛みがなくなったらどうなりたいですか?」というもの。この質問に即答できる人は、多く見積もっても20人に1人(5%)ほどです。患者さんのほとんどは「治りさえすればいい」と治ることだけを目標にしていたり、「いろいろな治療を受けたけれどダメだった」と、あきらめや不信感を抱いていたりします。そのような意識や感情を払拭するために、「治ってからどうするか」という目標を意識してみてほしいのです。

・ただ「治りたい」ではなく、治ったあとの「ちょうどよい状態」を設定しておくことで、安心して積極的に治療に臨めます。これが「安心領域」です。

・なかには整体院に通うこと自体が目標になり、そもそもの目的を見失ってしまう人もいます。そのため、定期的に通っているのに結果が出ないと一層不満が募り、かえって痛みが出てしまう場合もあります。そこで、まずは「腰痛を治したい」ではなく、「治っても治らなくても、どっていでもいい」くらいに考えてみましょう。腰痛を「嫌いな相手」ではなく、「どうでもいい相手」に変えてみるのです。人間関係でも、嫌いな人はとても気になりますが、どうでもいい人は気になりません。もちろん、痛みが出れば実際のところは気になるかもしれません。ただ、そのときも「ただそこにあるもの」という程度に考えて、いちいち反応しないようにするのです。そういう態度でいたほうが、腰痛も「かまってほしい」という態度を示さなくなります。

・大切なのは、痛みが出たことを問題視するのではなく、出たときにどう対処するかです。痛みが出たら適切に対応し、次第に出にくい状態にしていく。出ても自分で対処できるという状態になっていけばいいのです。そこで有効なのが、自分を見つめ直す「セルフカウンセリング」です。これは、痛みの原因であるストレスや思い込みを、その場で解消してしまう方法です。簡単で高い効果がありますので、ぜひ実行してみてください。
●ステップ1
 最初に、何度か深呼吸をしましょう。ストレスを感じていると、呼吸が浅くなりやすくなります。結果的にエネルギーが足りなくなり、心身にさまざまな不調が出るのです。
●ステップ2
 心が落ち着いてきたと感じたら次のステップです。
直前の1時間くらいで体験した出来事を振り返りながら「何か我慢したかな?」という質問を自分に投げかけてみてください。一つ気をつけてほしいのが、たとえば怒りの感情を思い出した場合に、痛みの原因が、自分を怒らせた人や物事にあると考えてはいけない、ということです。時々「腹を立たせたあいつのせいで腰痛になった」などとカン違いする人がいますが、原因はあくまで「我慢した自分」にあることを忘れないでください。
●ステップ3
 もし「我慢したこと」に思い当たらないようであれば、次の質問に移ります。今度は、「何か条件づけはしなかったかな?」と自分に聞いてみてください。つまり、「こういう行動をすると痛みが出る」といった、ある条件と痛みとをつなげていなかったかどうか確かめるわけです。たとえば、「雨の日は痛くなる」「冷房の中にいると痛くなる」「長い時間同じ姿勢のままでいると痛くなる」といったことです。どれももっともらしい条件に聞こえますが、大半がじつh思い込みにすぎません。自分のなかで条件づけをしていたことが何か見つかれば、「なるほど、自分はこうやって腰痛をつくったんだ」と理解しましょう。
●ステップ4
 そして最後は、我慢も条件づけも心当たりがなかった場合です。人間は基本的に嫌なことは思い出したくないですし、気づきたくないはずです。そんなときは無理に追求せず、「原因はわからないけど、きっと何かあったんだ」と自分に言い聞かせて、セルフカウンセリングを終えるようにしてください。
コツは、頭で考えたり分析したりするのではなく、自分の内側から出てくる答えを見つけることです。長くても計10分待ってみて、何も出なかったら、ステップ4で終了してかまいません。

・セルフカウンセリングはまさに、「認識療法」を実践形式にアレンジしたものです。痛みが出たら、ストレスや思い込みがなかったかをその場で確認する。答えは自分が納得できれば十分です。完全な正解はありませんので、「おそらくこれだろう」といった感覚で問題ありません。それだけでも、痛みを生んでいる脳の回路が切断されるかのように、自然と痛みが消えていきます。

・セルフカウンセリングで原因に思い当たったあとも、痛みが消えない人もいます。そんなときは、ごまかしていた感情や痛む箇所に謝ってあげましょう。「嫌だったのに無視してごめん」「つらかったんだね」「勝手に(思い込みで)痛みをつくってごめんな」など、何でもかまいません。とにかく、自分の感情や痛む箇所をわが子のようにあやしてあげたり、なぐさめてあげたりするのです。その際、痛む箇所をなでながらやればさらに効果的です。痛みが出るとどうしてもトントンと叩こうとする人が多いですが、かえってその部位へ意識が集まったり、血行不良になりやすくなったりするため、逆効果です。

・近年は、腰痛になる小学生も増えているといいますが、子供の場合、原因は母親にある場合がほとんどです。しつけが厳しい、やりたいことをやらせないなど、極端な教育方針が子供のストレスになっているのです。そのため、子供の施術には、母親も一緒に参加してもらうようお願いしています。母親が「先生に預けるからお願いします」という姿勢では、なかなか結果が出ません。一方、積極的に参加する母親の子供たちは、たいていよくなっていきます。これは母親の内面が変わることで、子供の環境が変わってストレスが軽減することが一番の原因だと思います。小さい頃、どこかをぶつけるなどして泣いているときに、「痛いの痛いの、飛んで行け」というおまじないをしてもらったことはありませんか?慢性的な痛みは、暗示(脳に定着している情報)の一種ですから、「消えるよ」という新たな情報さえ脳にインプットすれば、本当に消えます。ですから、このおまじないはとても理にかなった解消法なのです。子供は特に素直ですから、この方法はよく効きます。私の整体院を訪れる患者さんにも、親から子供におまじないを唱えてあげるよう積極的に指導しています。

・実は当初、セルフカウンセリングの質問の投げかけは私が行っていました。つまり、「セルフ」ではない普通のカウンセリングだったわけです。腰に触れることもなく、世間話のようにカウンセリングをして、患者さんには「不思議、どうしてかはわからないけど、痛みがとれた!」と感激してもらえるような施術を行っていました。しかし、この方法では、どうしても私に「治してもらう」という、依存の形になってしまいます。すると、時間が経つにつれて効果は下がりやすく、しばらくすると再び「治してもらう」ために私を頼って来院するという、中途半端な状態が続くことになりやすいのです。これでは、痛みをつくった本人が主体的に「治る決心」をすることもできずに、体の痛みを通じて自分自身と向き合う、絶好のチャンスを潰すことにもなりかねません。そこで、患者さんにも自立してほしい、自分で治す意識を高めてほしい、という思いから、あえて「セルフ」の形式に変えてみました。すると、多くの患者さんが「自分で治せる」という自信を強め、腰痛を克服できる人が飛躍的に増えたのです。だから、私の整体院に通って痛みが改善した患者さんに感想を聞くと、よい意味で私に感謝する人はあまりいません。実際、自分で治したわけですから、それでいいのです。

・どうすれば深い呼吸ができるのでしょうか?呼吸の深さというと、どれだけ息を吸っているかに目が向きがちですが、当然、まず吐くことをしなければ吸うことはできません。私の元を訪れる患者さんを見ていても、吐く息の短い人がほとんどです。そこで、まずは吐き方を整えていきます。やり方は簡単です。まず、お腹の下のほうをふくらますイメージをもちながら、三秒間、鼻から大きく息を吸います。すると、体の奥にまで酸素が入り込みます。その後、6秒間息を止めたあと、今度は9秒以上かけてゆっくりと口から吐きます。止めるのがつらければ吐くだけで構いませんが、「スーッ」と、糸のように細く長く吐いてください。なお、雑念が出てきても、呼吸に意識が集中するように心の中で「1、2、3・・・」と秒数を数えるようにしましょう。息を吐き出しながらお腹が完全にへこんだら、同じ「3秒吸って、6秒止めて、9秒吐く」を何度も繰り返します。回数は自由ですが、呼吸が落ち着くにつれて、次第に気持ちも落ち着いてきます。それが実感できたら、あとは普通に呼吸してかまいません。一度呼吸を意識し始めると、自然と深い呼吸ができるようになります。なお、呼吸するときのコツとして、自然のエネルギーを体で吸い込むようなイメージを意識すると、より効果的です。エネルギーを吸い、体に一度充満させ、そして、たまっているグチや不満なども一緒に出してしまうように息を吐きます。これを、朝と就寝前に行ってみてください。寝床に入る前にこの深呼吸をすると、入眠しやすくなるため、不眠症に悩む人にも効果的です。

・インドなどでは眉間を「第三の目」と呼び、何かを貼ったり塗ったりする風習があります。これには、「自分を客観的に見る目」をもつという目的があるようです。眉間が狭まると客観的な目が閉じられて、主観にとらわれた「我」が出やすくなる、という考え方です。我が強い、すなわち、我慢強い-。眉間にしわを寄せることで、第三の目をふさぎ、自分の内面と格闘している状態になります。それが痛みにつながりやすくなるのではないでしょうか。私が患者さんに眉間のしわを指摘すると、一部の人は「腰痛が出てつらいから」と言います。しかし、それはまったく逆です。眉間にしわの寄るような心の我慢を続けた結果、腰痛になったのではないかというのが、私の考えです。眉間にしわを寄せると、老化物質が出やすくなるという研究もあります。もっとも、眉間にしわを寄せるのは表情の一つですから、完全に封じることはできません。大切なのは、眉間にしわを寄せる機会をなるべく減らす心がけです。

・腰痛になりにくい表情をつくる方法。それは、えくぼを刺激することです。「えくぼを刺激する」と言っても、どうすればよいかすぐにイメージしにくいかもしれませんね。でも、方法は簡単です。笑顔をつくればいいのです。笑顔は、がん細胞を除去するナチュラルキラー細胞を増やすとも言われているほど、健康効果の高い習慣です。笑う理由がどうしてもないときには、つくり笑いでかまいません。感情は無視して、とにかく笑顔になってみてください。

・笑顔になっている「つもり」では意味がありません。私が「鏡でチェックしながらしっかり口角を上げて、えくぼを刺激してください」とお伝えするのは、こうした理由からです。また、笑顔をつくっているときに歯を食いしばるくせのある人も、腰痛が多く見られる傾向があります。歯を食いしばれば、血行不良になりやすいので、上下の歯はくっつけないで離すことを意識してください。ピンポン玉を一つ口に含んだイメージで笑顔をつくると、力みのないリラックスした表情を保てます。痛みが出たときにも、鏡を見ながら笑顔になってみましょう。痛いときはやはり痛い表情をしたくなりますが、あえて笑顔をつくるのです。すると、筋肉の緊張が解けて血行が改善したり、脳がよい方向にカン違いしたりして、痛みが軽減されることがあります。仕事や家事などで少しイラッとしたときもまた。鏡を見ながら笑顔に。そうすれば、誰かを叱るにしても、眉間にしわを寄せて「コラーッ!」という感じではなく、目尻を下げながらやさしく「コラッ」と言えます。同時にいら立ちが小さくなれば、腰への負担も軽くなります。もちろん、声を出して笑うことも効果的です。「笑いすぎてお腹が痛い」と言うように、腹の底から笑っているときには自然に複式呼吸になるので、心身の緊張が解けてリラックスできます。生活習慣に、笑顔をどんどん取り入れていきましょう。

・いくら意識しても、笑えない。そんな日もあるでしょう。過度にストレスがたまっているサインです。そんなときは、さらに強力な武器を使います。笑うよりも強力な武器-「泣く」ことです。あなたは、最近いつ涙を流したか、思い出せますか?腰痛に苦しんでいる患者さんに聞いてみると、泣かない人がじつに多いことを実感します。なかには、10年以上泣いていない、という人もいます。我慢することがすっかり習慣になって、「泣く」「笑う」という人間の自然な感情表現をする機会が少なくなっているのです。ふだんあまり泣かない人ならば、一週間に一度は、泣く機会をつくってみてください。何か鉄板の涙ネタを用意しておき、泣きたくなったらそれを思い出すようにするのです。亡くなったペットのこと、映画のワンシーン・・・何でもかまいません。私の場合は、「内観療法」といって、自分に身近な人(あるいは、自分の体など)からしえもらったこと、して返したこと、迷惑をかけたことの3つを思い出すようにしています。

・腰痛の悩みを抱える患者さんのなかにも、マイナスの言葉を使っている人が多いことを実感します。たとえば「忙しい」。文字通り「心を亡くす」ことですので、年中「忙しい」と言っている人は要注意です。とはいえ、実際に忙しいとどうしても「忙しい」と言いたくんるときがあるかもしれません。そんなときは、言葉を言い換えてみましょう。ある人と話していたとき、分刻みでスケジュール管理していることを聞いて、ポロッと「お忙しいですね」と私が言いました。すると、「いやいや、充実していますよ」と返されました。「忙しい」ではなく「充実している」。こうした言葉の言い換えが、意外にも大きな力を発揮します。ほかにも「失敗した」ではなく「いい勉強になった」など、日常のちょっとした心がけで、ストレスを軽減できるのです。とりわけ避けたいのは、「すみません」です。私の経験上、慢性的に体を痛めている多くの人は「すみません」が口癖になっています。何かしてもらったら「ありがとう」。悪いことをしたなら「ごめんなさい」。場面に応じた言葉がちゃんとあるにも関わらず、どんなことにでも「すみません」を連発してしまうのです。「すみません」という言葉には自己否定の意味合いがあ、ありがたさよりも「こんな自分にこんなことをしてもらって申し訳ない」という気持ちを前面に出している印象を受けます。これでは、かえって失礼です。自分が何かしてあげたときには、やはり相手から「すみません」ではなく「ありがとう」と言ってほしいはずです。また、自分が存在していること自体に謝罪している印象があります。

・どのようにして就寝前の感情を整えればいいのか?ここでも「言葉」を使います。眠る直前、笑顔で次のように言ってみてください。
「今日はいい日だった」
非常に単純な言葉だと思うかもしれません。しかし、この習慣をもつと、一週間ほどで朝の状態が大きく変わったことを感じるはずです。嘘のようですが、本当の話です。私の患者さんはみなさん実践していて、じつはこの方法がもっとも効果を実感するようです。この言葉を口にするときには、なにも考える必要はありません。一日の出来事を振り返りながら言うのではなく、「おやすみ」や「おはよう」と同じように、意味を考えることなく、ただあいさつをするように言ってください。

・「朝起きたときのひとことで、一日が決まる」とはよく言ったもので、夜寝る前の言葉に次いで、朝、起きてから発する言葉も重要です。そこで、私は患者さんに、目覚めたらまずは伸びをして、笑顔で次の言葉を言うようにお伝えしています。就寝前の言葉と同様、意味を考える必要はありません。
「ああ、よく寝た、いい日が始まった」
このひとで脳に暗示がかかり、一日を健康的にすごすためのスイッチが入ります。脳には、一度意識された情報だけを認識し続けようとする性質があるからです。これを生かして、朝に「いい日になる」という暗示をかければ、脳はその情報に向かって働くようになります。また、「よく寝た」と意識化すれば、眠気などを排除し、活発に働こうとします。とりわけ起きてすぐ、頭がぼんやりしているタイミングは、暗示にかかりやすいと言われているので、非常に効果的と言えます。仮に短時間しか眠れなかったとしても、心配ありません。体が最低限必要としている睡眠時間さえ確保していれば、「眠った」という感覚はほとんど主観に左右されるからです。また、「いい日が始まった」と暗示をかけることで、先に述べたように脳がその方向に向かって「いいこと」を探し始めるため、やはりいいことが起こりやすくなります。

・これまで、腰痛が出たときには「安静第一」と言われていました。腰が痛いわけですから当たり前のように聞こえます。しかし、最近ではむしろ安静は禁物だと言われていて、各国の腰痛治療ガイドラインでもそのように指摘されています。たとえば、EUのガイドラインでは、腰痛患者に対して「治療としての安静臥床(安静に寝ていること)」を指示してはならない」と明記されています。事実、痛みがあまりにひどくて、どうしても動けない場合を除き、安静にして寝ていると回復が遅れることも医学的に明らかになっています。ある程度痛みがあっても、少しでも動けるようになったら、無理のない範囲で日常生活を送ることが大切です。私の整体院でも。歩くのが困難な人でもできるような軽いエクササイズを勧めています。これは腰痛そのものを解消するためではなく、股関節のゆがみをとって、姿勢をよくすることで、痛みが出にくい体をつくるためです。顔の表情を同じように、姿勢も感情と直結しています。だから、姿勢がよくなると感情の抑圧が小さくなり、ストレスをためにくい状態になるのです。また、体を動かすことで、安静な生活をしないことにもつながります。

・腰痛を防ぐには、社会心理やマイナスの感情による影響をなるべく減らさなければなりません。そのため、日常的に受け取る情報をコントロールすることが重要です。たとえば、ニュース番組を真剣に観る人は、報道される内容からストレスを受けやすい傾向があります。災害や犯罪、社会状況の悪化といった情報は、受け取るだけでも精神的な負荷がかかります。また、悲劇的なニュースを眉間にしわを寄せながら観ることも、体の痛みが出やすい表情を無意識のうちにつくってしまうことになります。メディア側も、視聴者を引きつけるため、どうしてもマイナスの内容を多く報道しようとします。しかも、極めて特殊な事件や病気を、さも日常的に起きているかのように取り上げて、不安をあおります。そうした情報に関心をもてばもつほど、無意識のうちに「痛みの種」を自分の体に植え付けてしまうことになるのです。

・たまにはテレビ、パソコン、携帯電話んど、すべての電源をオフにして、世間の情報に触れない日を意識的につくっていくのもよいでしょう。内観療法では、一週間以上世の中の情報を完全にシャットアウトします。すると、頭がとてもクリアになるだけでなく、自分の素直な気持ちをよりはっきりと感じられるようになります。

・脳力開発の第一人者である志賀一雅さんは、食事をする際の言葉を非常に重視しており、私もそれを実践しています。
 まず、食事を見たら「おいしそう」と言う。
 そして、食べるときには必ず「いただきます」。
 食べている最中は「おいしい」。
 食べ終わったら「おいしかった」と「ごちそうさま」。

・不機嫌さ(ストレス)を手放す方法としておすすめしたいのは、とにかく体を使うことです。特に歌うこと、踊ることには高い効果があいrます。もっとも、突然歌ったり踊ったりするのは難しいかもしれません。そのときは、家の掃除をしてみてください。特に水回りの掃除をすると、ストレスが解消されると言われています。事実、トイレ掃除を続けたところ、うつ病が改善したという話もあります。物がごちゃごちゃしていると、心もごちゃごちゃしやすい傾向にあります。満員電車や人混みの中にいくと「息が詰まる」と言いますよね。それと同じで、物が多いと自然に呼吸が浅くなり、リラックスしづらい状態になるのです。反対に、私の整体院を訪れるスタイルの美しい人に聞くと、ほぼ例外なく掃除好きだと答えますが、それだけ、環境が内面にも影響しているということでしょう。私自身、ふだんから意識してやっている習慣があります。それは、食べ終わった食器をすぐに片づけること。食器を使ったあと、つい流しに置きっぱなしにするなどして、洗い物がたまってしまうことはありませんか?小さなことかもしれませんが、こうした点をおろそかにしないことが、ストレスをためない秘訣だとも言えます。汚れたものを一度すっきりさせると、気持ちが落ち着きます。歯磨きをすると過食が止まると言われているのも同じです。

・心と体のメンテナンスをする上で、体を使うことが大事だとお伝えしましたが、掃除と並んで簡単に実践できるのが、歩くことです。人間はもともと活動する動物ですから、長時間じっとしているとやはりストレスが増します。そこで、可能な範囲で歩くことを日常の習慣に取り入れるのです。一つ気をつけたいのは、歩くときのモチベーションです。「健康のため」などと考えるとどこかハードルが高くなり、かえってプレッシャーを感じてしまいます。そこで、ふだん患者さんには「自分を散歩に連れて行ってください」とお伝えしています。

・そもそも、死と向き合わなければ、生きることの喜びや意義は感じられません。誰もがいずれ必ず死を迎える以上は、その事実から目を背けず生きるべきだと私は思います。死を前提にすと、当然ですが生き方も変わってきます。私自身、誰かと顔を合わせたときには「もう会えないかもしれない」と考えるため、そのときにどうしても伝えたいことは伝えるようにしています。その結果、嫌われたとしてもかまいません。言わないで悔いを残すよりは、ずっとましだと思うからです。このように、死と向き合うことは、素直さを手に入れる手段でもあるのです。限られた時間を我慢して生きるのはもったいないですし、少しくらいわがままに見えるように生きても、今の自分とそれほどの差はないはずです。自分をごまかすのは、死という避けがたい事実をごまかしていることでもあります。結果的にごまかしがうまくなり、自然な欲求や感情にまでも無視してしまう。そうして生まれたひずみが、痛みとなって出てくるのです。明日も生きている保証は、誰にもありません。束縛から自由になり、自分が何をしたいのか、あらためて考えてみてください。そして、「やりたいことをや」という姿勢を大事にしてください。最後に、私のお気に入りであるこの言葉を贈ります。
「死ぬ気があれば、自由に生きられる」
「明日、死ぬかのように生きなさい。永遠に生きるかのように学びなさい」(マハトマ・ガンジー(インド独立の父))

・目指すところは、肯定でも否定でもなく、あるがままの自分を受け入れること。すなわち、「自己受容感」を高めることが大切だと感じています。

・自分の不完全さや弱さから目をそらし、体の痛みとして受け取っていた感情やこだわりを、もう一度しっかりと感じ、受け入れていく。それにより、痛みをつくる機会が減っていくだけでなく、どんどん自分の気持ちを理解してあげられるようになるのだと思います。できるだけ無防備になって、自分の感情を素直に見て、じかに触れること。そして、自分から逃げるのではなく、自分自身について関心をもって学ぶことです。「私はこんなことに対して、こんな風に感じているんだ」と。善し悪しを判断するのではなく、ただそう感じているという現実を認め、受け入れていくということです。その過程では、悲しくて、情けなくて、怖くて、恥ずかしくて、みっともなくて・・・そんな今までごまかしてきた自分にも気づくでしょう。しかし、どんな自分が出てきても、自分以上(自己肯定)でもなく、自分以下(自己否定)でもない、等身大の自分をしっかり受け止めてあげる。体の痛みに対しても、否定的に捉えるのではなく、なるべくしてなったこととして、そのまま受け入れてあげる。そうすれば、自らの不完全さを受け入れ、自己受容が増して、自分の存在をより愛おしく感じるようになってきます。同時に自然に他者も受け入れられるようになって、心からやさしくなれます。そのような「自己受容感」が増すとともに、あなたの腰痛や体の不調が改善に向かっていけば、著者としてこれ以上の喜びはありません。

良かった本まとめ(2015年上半期)

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