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繁盛道場(中島武)

2008年02月01日 01時00分00秒 | 
<金曜は本の紹介>

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 この本は、「紅虎餃子房」や中国料理店、イタリアン、和食、居酒屋、ビストロなど2007年6月末時点で、飲食業のみで92業態、286店舗の店を経営する際コーポレーション社長の中島武さんの第1号店の失敗からここまでで身につけた「繁盛の法則」について書かれた本です。

 特に、店を生み出すコツ、お客様の心をつかむコツ、ブランドをつくるコツ、人を育てる・店を育てるコツについて書かれています。またこの本を読んで、「紅虎餃子房」や中国料理店へ行きたくなってきました。

 とても分かりやすく書かれていて面白いと思います。とてもオススメです!!


 以下は、私なりのこの本のポイントです。

・お店の場合、オーラを出すのは結局「人」なのだと思う。店には、その店の経営者、オーナーの趣味や嗜好、知識、インテリジェンスがすべて凝縮されて出てくるものだからだ。だからオーナーの意志がどこまで店に伝わっているかで、その店は違ってくる。オーナーが軽薄であれば、店も軽薄になってしまうのだ。

・繁盛店になるには、わかりやすくて、オリジナル性のあるものをつくる。これが重要である。そしてその味に個性があること。際コーポレーションの「鉄鍋棒餃子」は、下味がついていて、醤油をつけなくても食べられるようになっている。具材はジューシーに仕上がるようにしかけもしてある、それが商品の個性である。それを食べたお客様は、そのインパクトを人に伝える。それが噂となって広まる。こういった噂づくりができる店づくりができているかどうかが重要なポイントになる。

・繁盛店にするためには、その店の商品を特化することも必要になってくる。来店者の30%以上がそれを注文するというような商品を持っていること。メニューのいちばん最初にあり、とにかくこの店に来たら、まずそれを頼むというような看板になる商品のことである。

・たとえばここに蕎麦屋をやりたいオーナーがいて、蕎麦はもちろんのこと、一品料理もいろいろ出したいと考えている。そこまではいいが、そのうちデザートも出したい、コーヒーも出したいという話になり、そうなるとその蕎麦屋はちょっとヘンな蕎麦屋になってしまうだろう。蕎麦も和食のうちだが、「和」というのは、「引き算」の美学である。余計なものをどんどん引いていって、最後に何を残すかが問題だ。もっと言えば、金儲けしたいという欲も引いてしまうのだ。そういう覚悟ができたとき、その蕎麦屋は、凛としてくる。やがて評判の店になるだろう。

・マーケティング(消費者調査)の質問に答える人間は、答えに自分の見栄=インテリジェンスを加えようとする。その見栄の部分をカットして分析しなければ、意味がないのである。それをせずに、たとえば「女性はヘルシーなものが好き」という結論を導いたとしたら、大きくマーケットを見誤ることになる。いま、女性はもっと男性化している。むしろ「女性」というくくりを意識してものをつくる必要はまったくない。

・いざ店を出そうとしたときに、最初に肝心なのは、選んだ立地に何の店をつくればいいのかを間違えないことである。その立地の周辺環境において、人々が求めているもの、社会が欲しているもののストライクゾーンに球を投げる必要がある。これには多くの経験が必要だが、もうひとつ重要なことは、自分がお客様の視点に立って、お客様に成り代わってものごとを見る目を養うことである。店側の視点ではなく、お客様の気持ちになって店を見る。そういう訓練を積んでいくと、店というものがはっきり見えてくる。

・人を育てていくときに、いちばん必要なことは、この先自分たちがどうなっていくのか、企業なら企業、店なら店のブランディングの旗印を揚げることではないかと思っている。スローガンのないところに人は育たない。自分たちがその場所で仕事をすることに自負を持たせることが大切なのである。自負を持つと、人はやる気が出てくるものだ。

・スタッフの教育で、最初に取り組むべきは、きちんとしたリーダーを育てることだろう。店長なり、料理長なり、マネージャーなり、リーダーの心構えひとつで、ほかのスタッフが変わっていくのだ。

・リーダーに必要な言葉は3つある。「ありがとう」「よくやったね」「頼んだよ」である。困難だとわかっていても、課題に立ち向かわせて、自信をつけさせる。100%できなくても、70%でもいい。30%をフォローしてあげればいいのである。ただし、いつ手をさしのべるかも大事である。フォローはいつでもできるが、ぎりぎりのところまで本人にやらせて、じっと見守るのもリーダーの仕事である。人間は、追い込まれた局面で、難題を前にしたときにこそ成長するものだからだ。さらに加えるならば、「楽しいリーダーであれ」と私は言いたい。まじめ一辺倒では、部下も息が詰まる。厳しさの中にも一緒に働いていて楽しいと思わせるような、人間的魅力が備わっていれば言うことないだろう。

・いちばんやってはいけないのは、よそよそしい接客である。店というものは、「人」という商品が「人間力」をもって、きちんとやっていけば繁盛するものだ。そういう基本的な発想に、いま一度、立ち戻る必要があるのではないだろうか。

・店を再生させるには悪いところを徹底的に見つける。それにはよほど店を客観視できなければいけない。具体的には、入口から出口まで店の様子はどうか、スタッフはどうか、商品はどうか、価格はどうかを徹底的にチェックするのである。それを実行することで悪い部分を浮き彫りにして、改善していけばよい。店の再生で重要なことは、再生によって新しい空気を送り込まなければ意味がないということだ。効果的なのは、何か魅力ある商品を投入することだろう。この商品が看板になるというようなものを新たに出していければ、必ず店は再生するだろう。


<目次>
プロローグ 繁盛店への長い道のり
第1章 店を生み出す
 第1条 売れる店には、「オーラ」がある
 第2条 システムを極めるより、生きざまを極めよ
 第3条 儲けたいなら、それなりの覚悟を決めておけ
 第4条 「万人受け」は飽きられる。「通好み」とのバランスを取れ
 第5条 人に話さずにはいられない「衝撃の商品」をつくれ
第2章 お客様の心をつかむ
 第6条 トレンドと「飽き」は表裏一体
 第7条 「飽き」は引き算で考えよ
 第8条 経験と修行こそ、「ひらめき」の源泉
 第9条 アンケートでお客様の心理はつかめない
 第10条 最初は高飛車な店だって構わない
第3章 ブランドをつくる
 第11条 「ひとこと」でわかるブランドをつくれ
 第12条 立地、業態、そしてアレンジする力
 第13条 取材の来るお店をつくれ
 第14条 「ネタになるPR」で新店をアピールせよ
 第15条 内装とブランド名は、一にもニにもインパクト
第4章 人を育てる、店を育てる
 第16条 ブランドに理念がなければ、人は決して育たない
 第17条 「君たちとは飲みに行かない」と言えるリーダーになれ
 第18条 マイナスの局面に追い込んで育てよ
 第19条 お客さまが満足するなら、粗野でも良し
 第20条 キャラの立ったスタッフをつくれ
 第21条 「日本一」を目指さない店は、百番にもなれない
 第22条 つねに店を再生させよ
際コーポレーション・沿革

面白かった本まとめ(2007年)
面白かった本まとめ(2006年)
面白かった本まとめ(~2006年)

<今日の独り言>
 3歳10ヶ月の息子は「凧揚げ」に夢中です。凧が揚がるのが楽しいようでハマってます^_^)

コメント
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