現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

江戸信吾 『RAIJIN』を演奏

2012-04-16 11:03:18 | 虚無僧日記
お箏のKさんが、稽古場を新築され、昨日その「お披露目」に
招かれた。Kさんが、この日にぜひ演奏したいと、依頼された
曲が、江戸信吾の『RAIJIN (雷神)』。

頭文字の「R」をとったら『AIJIN(愛人)』だが、そんな
生易しい曲ではない。♪=160の速さで、4/4 から 6/8、そして
「7/8」。1,12,1,123、123,12,12。最後は三拍に八つ音を刻む。
「雷神」だから 気が狂ったような曲。とにかくすごいド迫力の
演奏だった。

最近の曲は、もう 常軌を逸している。だが、考えてみれば、
尺八の本曲も「1,2,3,4,」のリズムには嵌らない。楽譜に
正確に表そうとしても 表記不能だ。そういう「リズム」に
はまらない音楽があることを 西洋人に教えたのは、実は
「尺八家」だったかも。

そして Kさんが 独奏された曲が、坂本勉の『平城山変奏曲』。
『平城山』といえば、しとやかな、日本情緒豊かな曲と思って
いたが、けっこう激しい変曲だった。先日ブログで書いた
ばかりだが、この曲の歌詩は、激しく燃える恋心を歌った
ものだ。

いつもおしとやかなKさんだが、内に秘めた情熱はすごいものが
あるようだ。演奏の後会食がこれまたサプライズ。なんと、
“回転寿司”の出前。あのクルクル廻る機械を部屋の中にセット
して、板前さんが、次々と握って、送りだしてくれる。ネタは
「大トロ、中トロ、ウニ、イクラ、ボタンえび」と、普段
なかなか口にできない高級品ばかり。

もう目が廻った。イヤ、目が飛び出るようなパーティで、
多いに 楽しませていただきました。

サヴァン症候群

2012-04-16 10:34:58 | 虚無僧日記
中居正広演じる『アタル』で、「サヴァン症候群」について
知られるようになった。「サヴァン症候群」とは特定の分野に
のみ驚異的な才能を発揮するが、人とのコミュニケーション
がとれないとか、日常生活には“難”ある人達のこと。

脳性マヒをわずらっていたり、目が見えなかったり、精神障害が
あったりする人達の中の10人に1人ほどの割合で存在すると
いい、世界で50名ほどが知られているそうな。

盲目で脳性小児麻痺の「レスリー・レムケ」は、14歳のとき
テレビで初めて聞いた「チャイコフスキーピアノ協奏曲第1番」を、
完璧に弾いてしまった。彼は、それまでピアノのレッスンを
受けたことはなかった。以来、レスリーは何千曲もの曲を弾きこなし、
即興や作曲も得意。

NHKの番組でも見た。日本から「森山直太朗」のCD『さくら』を
持っていって、彼に聞かせると、3回聞いただけでピアノを弾きながら、
歌ってしまう。彼は日本語を全く知らないのに、日本語で歌う
のだ。もちろん、伴奏は左手も完璧。

「その才能の1000分の1でも、私にあったなら・・・・」なんて
思うが、ひょっとして私も、1,000分の1くらいなら、サヴァン
症候群の“気”があるかも。だって、昨日のドラマ『アタル』で
中居君はこともあろうに素っ裸で歩いていた。実は私も、
家で一人でいる時は素っ裸のふりチン。それで逆立ちしたら
さすがに恥ずかしい。

「サヴァン症候群」は、後天的に突然現れたり、また消える
こともあるそうな。

「エリー」という少女は、精神障害をわずらい、言葉を話すこと
ができなかったが、驚異的な絵の才能があった。しかし、施設に
入り、言葉を覚えるようになると、絵の才能の方は失われて
しまったという。彼女にとって、どちらが幸福だったろうか。