現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

「としかね」くん

2011-10-12 12:04:19 | 社会問題
私が 保険会社に入社した頃、「個人年金」なんて
なかなか売れなかった。給料が毎年1割、2割、
3割もアップするようなインフレ。貨幣価値は
どんどん下がる。当時「30年で100万貯めましょう」
なんて言っても、「30年後の100万なんて、知れてる。
1ヶ月分の生活費だろ」と反論されたものだった。

昭和50年代のバブル期、「年金」が売れ始めた。
そこで、こんな「年金の販売話法」を考えた。

「お子様は、何人ですか? お一人?お二人ですか。
それはそれは、お子様の将来も楽しみですね。
もう一人『養子』を 育てていただけませんか。
その子の名前は『年金(としかね)』って言うんですが。
いい子ですよ。育てるのに、食費も学費も、服も
要らない。ただ、子供育てるのに、月4~5万は
かかるでしょう。もう一人子供ができたと思って、
毎月5万円を私どもに預けてください。

自分たちの老後は、なかなか 子供たちは頼りにならない
ですよね。そんな時、この『としかね』君は、上の
お兄さん、お姉さんに代わって、ご夫婦の老後を
ずっと面倒みてくれるんですよ~」

というわけで、年間60万。25年で 1,800万。
子供一人育てるのに2,000万はかかる。2000万
掛けて、「個人年金」なら、2500万以上にもなる。
私を信じて、ご契約いただいた方は喜んでおられる
ことだろう。

かくいう私は「紺屋の白袴」。お国の年金で食い
つないでいる。もうそんな「とし(歳)かねぇェ」。

「年金は破産する」と書いて大目玉

2011-10-12 11:42:15 | 社会問題
もう30年も昔の話。保険会社の広報部で、PR誌の発行に
携わっていた。特集で、さる経済学者に寄稿いただいた。
その内容が「将来年金制度は破産する」というものだった。

「年金制度が危ない」というのは、当時、すでに 広く
ささやかれていたことだが、大蔵省保険一課が激怒。
「広報部長ではダメだから、担当役員を寄こせ」という。

お叱りの主旨は「いやしくも、大蔵省の監督下にある
保険会社が“国の年金制度が危うい”などと、大衆の
不安を助長するようなことを書くとは何ごとか!」と
いうのだ。

おかけで、私は「始末書」を書かされ、PR誌 30万部の
回収、「おわびと訂正文」の印刷で、1,000万ほどの
損失を会社に与えた。

あれから30年。「年金制度の破綻」はもう、誰の目にも
明らか。昨日の「厚生労働省」の「改革案発表」さえ、
中日新聞は 取り上げてもいない。(他紙は、みな一面
トップ記事だが・・・・)

さて、その記事を見て思った。なるほど、「年金開始
年齢の引き上げ」「保険料の値上げ」「国庫の負担」と
いう「改革」によって、たしかに 年金制度は「破綻」
しない。

大蔵省の役人は“正しく”、経済学者先生の「予測」は
“誤り”だったか。

迫る老後、逃げる年金

2011-10-12 09:26:53 | 社会問題
年金開始「68~70歳」念頭に厚労省3案提示(読売新聞) - goo ニュース

厚労相の諮問機関「社会保障審議会」は、
「厚生年金の支給開始年齢を68~70歳に
引き上げる」三つの案を提示した。

年内にも取り決められるそうな。団塊の世代は、
「年金取り逃げ世代」だそうだ。申し訳ない。
我々団塊の世代のために、今の40代が70歳まで
もらえない となるとお気の毒。

私は、「死亡保険」は 掛け捨てで たくさん
入っていたが、「老後の備え」は怠ってきた。
今、「厚生年金」だけが頼り。尺八吹けなく
なったら、今の賃貸マンションも出なければ
ならない。

若いみなさん!60歳から70歳まで生き抜くためには、
民間生保の「個人年金」は絶対必要です。

60歳から70歳までの生活費は、自分で積み立てて
おかなければならない。「蟻とキリギリス」。
60代を 全う できるかは「個人年金」の有る
無しで決まり。