僕の家内は招き猫が好き

個人的なエッセイ?

危機一髪

2016年11月30日 | 日記
11月、最後の日。
僕は、本州と九州の間を流れる、関門海峡の上にいました。

毎年恒例となった、関門橋の工事にため、高速道路は大渋滞。
通勤時間帯くらい、避けてくれたらいいのに。

車の列の中で、ぼやきました。

今日の月忌回向でお伺いする檀家さんは、12月30日はお伺いしません。
12月は、早めにお伺いするためです。

ほかのお坊さんがお伺いします。
だから、一年間のお礼を兼ねて、報恩のご回向をしました。

3番目のお宅にお伺いしようとしたとき、
金尾が、出そう!と、叫びました。

  なにが出るの?

 「あれが・・・でるの。」

  あれって・・・?

 「あれよ。
  もう・・・察しなさいよね。」

そう言うと、車のアクセルを踏み込みました。
目的地は、実家のトイレ。

そういえば、朝から、お腹が痛いって、言っていたような。

 「ヤバイ。漏れそう。」

  勘弁してくださいよ。

実家の前にある、信号が赤だったら、アウトです。
  
  青でありますように・・・。

点滅している。
間に合わない。

高鳴る、エンジン。
きしむ、タイヤ。

水車のように回る、ハンドル。

  ブレーキを踏んでください。

危機一髪。

家内は、トイレに飛び込みました。

  いや~、緊張した。
  スリル、満点。

久しぶりの攻防に、僕は興奮しました。

ps
・・・ねぇ、なにを書いているの・・・?

  ギクッ。


成人式

2016年11月29日 | 日記
ゴンキチ(娘)から、電話がありました。

 「成人の日に、高校の同窓会があるの。
  晴れ着は着なくていいから、同窓会に着て行く、洋服を買ってくれない?」

電話を受けた、家内が、どうするの?って、顔を向けました。

成人式・・・。
そういえば、春ごろから、着物をレンタルしなくていいの、って言われていました。
 
 「友だちは、成人式用の写真を、前撮りしているんだって。」

そんなことを、ゴンキチは、僕が忘れたころに口にします。

福岡にいたころの僕なら、娘に肩身の狭い思いをさせたくない、と、すぐにお店に行くでしょう。
でも・・・今の僕は・・・。

小さなお寺で、お寺の修理も始まり、双子の学費もあり・・・・
そんなことを考えていると、「うん」て、すぐに返事ができない。

トンちゃん(姉)に尋ねると、

 「過ぎてしまえば、なんてことないのだけどね・・・。
  女の子だから、やっぱり着てみたいだろうし。

  その子の、考え方次第よね。」

  でも・・・トンちゃんの子供には、着せたのでしょう?

 「うん。お母さんが、着物を買ってくれた。」

  なんですと・・・!

要するに、早い者勝ちなのね。
親の、すねをかじるのも・・・。

残り物には、服がある。
この言葉、嘘じゃないか!

ありがとう

2016年11月28日 | 日記
来月のお寺の新聞、「星降る街」の郵送準備をしています。

いつもは、B4用紙に文章を書いて、イラストを描けば終わりなのですが、
今月は、来年2月にある法要、「星まつり」の案内状と、年回忌表も作らなくてはなりません。

これが、もう大変。

書き落としがないように、注意しながら、過去帳をめくっていきました。
ご戒名を見ていると、生前のお顔がよみがえってきました。

新聞店の、おばあちゃん。
魚屋さんの、おじさん。

僕を九州から招いてくれた、総代さん・・・。

来たばかりのころは、右も左もわからずに、戸惑うことばかりでした。
ときには、途方に暮れることもありました。

そんな時、みんな一所懸命に、僕を支えてくれた。
何か不自由はしていませんか?・・・て、心配してくれた。

どうしてだろう。
今になって、あのころの毎日が、大切な時間だったと思ってしまう。

苦しかったはずなのに、幸せだったと、感じてしまう。

たくさん助けてくれましたね。
ありがとうございます。

そちらは、どうですか。
元気にしていますか。

ご戒名を書き取りながら、胸が熱くなる自分を感じていました。



アニメ 「青い花」

2016年11月27日 | Anime
アニメ「青い花」を見ました。
女子高校生の、深い友情を描いた作品です。

万人受けする作品ではありませんが、
ストーリーと、ピアノの調べが、印象に残りました。

この作品の主題は、
「2人が互いにひかれあうことで、悲しい思いをする人がいる。」
です。

江ノ電沿線にある女子高「松岡女子高等学校」に入学した万城目ふみ(まんじょうめ ふみ)は、
入学式の日に、同じく江ノ電沿線のお嬢様学校「藤が谷女学院」に入学した、幼なじみの奥平あきらと、10年ぶりに再会します。

それがきっかけとなり、2人は一緒に登校するようになりました。

そのころのふみは、交際していた従姉の、「花城千津」が結婚したために沈んでいたのですが、
文芸部の部室で、3年生の「杉本恭己」と出会い、付き合いはじめるのでした。

こんなアニメを、「百合」と、呼ぶそうですね。
私は、そんな趣味はありませんが(男だから、当たり前)、すごく切なさを感じました。

恋する相手が、異性であれ、同性であれ、人を好きになることはステキなことです。

作中にあふれる、揺れる気持ち。
それにピアノの戦慄が、寄り添っていきます。

純粋な気持ちを、疑いなく持ち続けることができるのは、
人生のなかで、限られた時間だけです。

主人公は、時として、胸にとげをさすような思いをしながらも、
自分にとって、大切なものを探し続けます。

2人がひかれあい、その思いが相手を傷つける。
純粋って、残酷・・・そして悲しい。

切なくも、美しい作品でした。

好き嫌いがあるかもしれませんが、
一見の価値はあると思いました。


◆ 参考文献 Wikipedia 「青い花」



目標

2016年11月26日 | 日記
月忌回向のお手伝いで、郷里へ帰りました。

朝7時に、お寺を出ました。
辺りは一面、真っ白です。
霜柱が立っていました。

 「そろそろ、作務衣を冬物に着替えたら。」
家内の言葉に、うなずきました。

  さすがに秋物じゃ、寒いよね。

高速のゲートで、摂氏1度。
車から出たくない。
真剣に、そう思いました。

九州・・・生まれ故郷。
ここには、私のことを知ってる人たちがいる。

いろいろなお宅にお伺いするたびに、私はいつも救われています。
私が、人を救わないといけない立場なのに、いつの間にか逆になっています。

檀家さんの、笑う顔・・・。
私のお話に、笑って相槌を打ってくださる。

それが、どんなにありがたいことか。

若い方から、年配の方まで、「お坊さんにきてもらってよかった」
と思っていただけるように・・・が、私の目標です。

でも結果的に、私の方が「お伺いしてよかった」て、なるから、いけません。

まだまだ、人間ができていません。
修行が足りません。

 「背伸びをしなくて、いいのよ。
  取り繕ったって、わかるんだから。
  誠心誠意、人に嘘をつかないようにしましょう。」

見送りに出られた檀家さんに、手を振りながら、家内の言葉に耳を傾けました。