僕の家内は招き猫が好き

個人的なエッセイ?

おやすみなさい

2017年06月30日 | 日記
昨晩からの雨が、降り続いています。

「11時からのお葬式は、大丈夫かな?」
真っ暗な空を見上げながら、心配になりました。

でも、10時になると、雨はピタッとやみました。

「おばあちゃんが、助けてくれた?」
ちょっと、不思議な気分です。

それから、雨が降ることもなく、お葬式は無事に終わりました。
緊張の時間が過ぎて、今は静かな時間を過ごしています。

今は、色々なことを考えている。

生命のこと。
死ぬっていうこと。

そして、生きるっていうこと。

火葬場で、点火のスイッチを押す、ご遺族の心情。
お題目をお唱えしながら、震える背中を見つめていた。

生と死のはざまの中で、僕はもがいている。
遺影に手を合わせながら、たくさんの感情が、浮かんでは消えていく。

今日は、早く布団に入りましょうか。

「おばあちゃん、おやすみなさい・・・」

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新しい階段

2017年06月29日 | Wish
昨晩、午後10時過ぎに、電話のベルが鳴りました。
受話器の向こうからは、沈痛な声が聞こえてきました。

月忌回向にお伺いするたびに、車のドア越しに、お菓子をくださる、おばあちゃんがいました。

「つまらないものだけど・・・」
はにかみながら、皺だらけの手で、お菓子をくれた。

笑うと、顔がくしゃくしゃになって、とても可愛らしい姿が印象的でした。

昨年の春、ご主人を亡くされたとき、寂しそうだった。
だから僕は、すごく心配していたんだよ。

今月の月忌回向の時にいなかったから、体調が悪いの・・・と、心によぎった。
それが、現実のものになるなんて。

尿道がんが、すい臓に転移して、痛かっただろうに・・・。
僕の前では、その素振りさえ見せなかったよね。

明日は、お葬式。
精一杯、務めるよ、おばあちゃん。

山口に来て以来、たくさんお世話になりました。
いつか、また・・・会える日を、僕も楽しみににしています。

子供さんたちが選んだ、「優」という文字を携えて。
あなたは、新しい階段を、上っていく・・・。

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君、邪魔だよ

2017年06月28日 | 日記
お世話になっているお寺に、鬼子母尊神祭のお手伝いに行きました。
私が、福岡から山口に来て以来、20年間、声をかけてくださいます。

だから僕は、精一杯の力でお経を読み、ご祈祷をしなくてはなりません。
相手に、失望させては、いけない・・・。

それが、ここでの僕の使命だと思っています。
オーバー・・・かな?

今日も、大きな声を出して、お経を読みました。

・・・でも、これ・・・どこか、ほかの人とずれていない?
お経の言葉が、ほかの人と違う・・・?

あわてて、修正しました。
・・・でも、また、ずれている。

声が大きくても、お経を間違えたら、ダメじゃないか!

汚名返上。
ご祈祷も、大きな声で、頑張ろう。

でも・・・ずれていますよ、君!

冷や汗で、白衣が濡れる。

「こまるな。〇〇君。
 基本ができていないじゃないか」

心に響く、天の声に、私の心はしぼんでいきました。


ps
だから言ったじゃない。
あなたの声は、人の邪魔になるって。

いい加減に気づきなさいな!(家内談)

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さくらんぼ

2017年06月27日 | Wish
山形から、「さくらんぼ」が送ってきました。
大学の同級生の、お母さんからの贈り物です。

お礼の電話をすると、お母さんの明るい声が返ってきました。

「お久しぶりです。お母さん」
なぜか、熱いものがこみ上げてきました。

同級生の名前は、「聡(さとし)」と言います。
一人っ子でした。

中学から、親元を離れて、東京で生活をしていました。
高校卒業までの間、方言が原因で、すごく苦労をしたと聞きました。

それでも、気持が曲がることもなく、とてもやさしい男でした。

そんな彼が、脳腫瘍になったのは、大学を卒業して、しばらくしたときのことでした。
腫瘍は、脳の奥深くにありました。

手術後、ICU にいる、彼を見舞ったとき、Vサインをしていたっけ。

そして、一年後に、再発。

手術は、不可能。
化学療法のかいもなく、意識不明になりました。

病院の、白いベッド。
そこで、眠っている、姿。

たしか、2月だったよね。
後、一週間の命、って言われても、君は懸命に生きていたよね。

2月14日。バレンタインディ。
君の旅立ちの日。

君らしいな・・。

弔辞を読んだ日のことが、まるで昨日のことのように思い出される。

聡・・・お母さんも元気そうだね。

いつか、山形に行くから、その時は、朝までお酒を飲みましょう。
その時を、楽しみにしてるよ。

それじゃ・・・。

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劇場版 「魔法科高校の劣等生・星を呼ぶ少女」

2017年06月26日 | 日記
激情版、「魔法科高校の劣等生・星を呼ぶ少女」を見ました。
上映館が山口県にはないので、福岡にある「T ジョイ」に行きました。

月忌回向が終わった後に予約したのは、午後3時10分上映です。

ネットに、劇場版を見に行く人は、年齢層が高くて、ハゲた人が多い、と書いてあるのを、よく見かけていました。
私自身ハゲていますので、ちょっと抵抗がありました。

人に笑われたら、いやだな・・・。
見に行くのを、やめようかな?

「今日行かないと、後悔するわよ。
 ハゲた人なんて、たくさんいるのだから、誰も見やしないわよ」

家内に、慰められて、いざ映画館へ。

待合室で待っていると、午後1時10分上映を見終わった、お客さんが出てきました。

「やっぱり、おじさんばかりね。
 そして、ハゲた人が多い・・・」

ズキンとしました。
帽子をかぶってくればよかった。

ネットに書いてある通り、というのも、なぜか可笑しいですよね。
目の当たりにすると、自分もハゲているのに、笑ってしまう。

原作のファンは、年齢層が高い。
それだけ、劇場版を見に来る人は、原作を読んでいる人が多いってことかな?

ところで映画は、面白かったです。
TVや、ノベルとは、異次元の楽しさがあります。

久しぶりの映画館。
館内に響く大きな音に身を震わせながら、心地よいひと時を過ごしました。




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