僕の家内は招き猫が好き

個人的なエッセイ?

彼岸の入り

2018年09月20日 | 日記
今日は、秋のお彼岸の入りです。
ご近所のお寺様へ、施餓鬼法要のお手伝いに行きました。

外は、あいにくの雨でした。
少し、寒い。

めっきり夜の訪れも早くなりました。

お寺につくと、お説教の声がします。
なんか、いつもとは違う感じ。

ご住職のお聞きすると、お話をされているのは、なんと「消防士さん」。
豪雨災害や、地震が発生したときの、対処法をお話しされているそうです。

自分の身は、自分で守る。
避難勧告には迅速に従う。

不安な時の連絡先、など。
丁寧に、お話をされていました。

田舎は、お年寄りの一人住まいが多くあります。
いざというときのために、こういう講演会は必要だと思いました。

「先日、僕たち若いお坊さんも、広島のボランティアに行ってきました」
にっこり笑う、若上人。

秋のお彼岸。
生きる、という言葉の意味を、改めて考える一日になりました。

「お前の目玉をよこせ!」

2018年09月19日 | Book
点字の勉強会がありました。

教材は、「大工と鬼六」

今日は、早朝に学校へ帰る、ゴンキチを送りだして、
そのあと、月忌回向へ伺いました。

そして、部屋の大掃除。

本当にもう、このお寺は人を迎える部屋がありません。
ガラクタを捨てられないから、このありさま。

いい加減、片づけをしないといけません。
彼岸会法要、どうするの。

朝から働いた?もので、点字が始まるときには、くたくたです。
指で点字に触れても、まったく読めません。

隣りの檀家さんは、スラスラ読んでいます。
いかん・・・あせりを感じました。

どうして、集中できないのだろう。
わからない。

そんな時、勉強会の後でいただく、お茶菓子が目に入りました。
お腹が空腹を訴えました。

「すみません。お菓子を食べさせてください」
あせんとする、先生。

だって、お腹がすいて、集中できないんだもの。

一口・・・食べました。
おいしい・・・口の中がとろけそうです。

もう一口。
やめられませんなぁ~。

「もうひとつ、たべてもいい?」
無言の先生。

非難の雰囲気の中、私はお菓子をむさぼりました。

それからというもの、絶好調でした。
やっぱりお菓子を食べて、よかった。

刺すような、冷たい視線。

気づかない。気づかない。

「お前の目玉をよこせ!」
大工に詰め寄る、鬼六。

「本当に、そうよね」
先生の言葉の意味を考えながら、私は点字を読み続けました。

ps

あなた・・・大切なものを失ったわよ。(家内談)


「哀愁のカサブランカ」

2018年09月18日 | Music
抱きしめると いつも君は
洗った紙の香りがした

まるで若すぎた 季節の香りさ
結ばれると信じてた
              「哀愁のカサブランカ」

夜のジョギング。
月の明かりを頼りに、闇に包まれた街を走る。

この静けさが、すごく好き。
何もかも忘れて、一人っきりになれるから。

規則正しい、呼吸音。
ただそれだけが、耳に届く。

心が静まっていく。

そんな時口ずさむのが、昔の歌。
友だちとギターを弾いて・・・。


大人の恋をしたときいた
新しい名前になったときいたよ


メロディが、静かな夜気に消えていく。

もう昔のように、上手に歌えないけれど、
それでも、やっぱり切ない気持ちになる。

なに、自分に酔っているんだか・・・。
思わず笑ってしまう。

夜の街。
通り過ぎる車のテールランプ。

歌詞を口ずさむたびに、あの頃の僕がよみがえる。


◆ 三個文献 「哀愁のカサブランカ」 郷ひろみ

お母さん

2018年09月17日 | Wish
ご法事に行きました。

二年前にがんでお亡くなりになった、
奥様の三回忌法要です。

愛知と広島からも、ご親戚が集まっていました。

法要の後、参列の方々にお礼の言葉を述べる、ご主人。
その言葉が、涙で途切れました。

幼い子供を残して旅立たれた、奥様。
その遺志を継いで、仕事と子育てに頑張ってきました。

「子供たちが、どんどん先に行ってしまうようで、
 おいていかれないように、頑張っています」

その傍らで、無邪気に食事をする、二人の子供。

「君たちも、よく頑張ってきたね・・・」

浮かべる笑顔の裏側で、何度泣いてきたことだろう。
眠れぬ夜を過ごしてきたことだろう。

やさしく微笑む、奥様の写真。
いつか再び、お母さんに出会えますように・・・。

遺影前に座る、子供たち。
お話したいことは、たくさんある。

「あのね、お母さん。わたしね・・・」

秋の空。
紺碧の空に、少女の祈りが上っていく。

切ないね

2018年09月16日 | Wish
母ちゃんが、仕事から帰ってきた。
今からご飯を食べて、ナオキチを駅まで送っていきます。

夕方、境内の草刈りと草取りをしてくれた、ゴンキチ・ナオキチ。

もうすぐお彼岸。
少しは、きれいにしないとね。

何度経験しても、子供がいなくなる時はさみしい。
ほっかりとあいた、空間。

映る風景が、切なく感じる。

自分が大学生の時を思い出す。

大崎広小路から、五反田駅へ。
いつも僕は、池上線の連絡口近くのホームに立っていた。

福岡から出てきた僕は、東京になじめなかった。
友だちと一緒にいる気持ちにもなれず、いつもひとりでいた。

知らない駅で電車を降りる。

駅前にある、電話ボックスのドアを開けた。
ポケットの中には、数枚の100円玉。

数回の呼び出し音の後、懐かしい声が聞こえた。

「もしもし・・・」
相手が、僕だと気づく。

「いま、どこにいるの?」
彼女が、ささやく。

「知らない・・・」

100円玉が落ちる音がして、
なぜか、熱いものがこみ上げてきた。

さみしいよ。
僕は、心の中で叫んでいた。

「どうしたの?」
やさしい声・・・。

「なんでもない・・・」
涙声がもれて、言葉がつまる。

「あいたいね」
彼女の声が、僕の心にしみた。

街は、秋の装いを始めている。

「クリスマスにはあえるよね」
甘酸っぱい彼女の声が、僕の心を揺らした。