えん罪・布川事件 国賠を求めてたたかう夫の傍で

えん罪を晴らし、普通の一市民に戻った夫。二度と冤罪が繰り返されないようにと、新たな闘いに挑む夫との日々を綴ります・・・。

山が見たい・・・

2007-05-16 | 日記
 スイスに滞在して六日目の夕方
「keikoさん、モンブランが見えるよ。出ておいで!」と
空き時間散歩に出た仲間から連絡があった。
「山が見たいのに(雨で)見られない」とぼやいていた私への温かい心遣いだった。
審査会1日目を終えて、予想していたとはいえ、日本政府の対応に失望したり、審査委員の発言に勇気付けられたりと何だか疲れを感じて、部屋に閉じ篭っていたい心境だったのだ。それに、通じない言葉にも疲れを感じていた・・・。
結局、皆さんのお誘いに「いいわ、ありがとう」と答えるだけだった。

 翌日はとてもいい天気だった。
午後から審査会なので、午前中、ニヨンの町へ行こうと皆さんが話していた。
ニヨンは焼物の街だというのを聞いて、興味を持った。
一緒に参加されていた大阪のNさんが、絵手紙をさらさらさらと書き上げてしまう素晴らしい能力の持ち主で、出会ってから私の顔も何枚も描いているらしかったが、彼女曰く
「keikoさん、どんどん表情が変わってきている。今日が、一番いいわ。やっぱり、重責から解放されたからかな。絵手紙は『こころ』がでるのよね」
電車の窓に寄りかかった私の顔を描きながら、そんな風に言った。

 ニヨンの街も癒される町だった。
そして、晴れて気持ちのいい風景の中に少し遠かったけれどしっかりとモンブランの姿があった。
ローマ帝国時代の名残りと言われる柱を見上げたり、歴史を感じながらその空間と新鮮な空気、映える木々の緑、山、空、湖・・・などを楽しんだ。

 

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