まだ奥さんじゃあないけどお父さんがうちのかおりは・・・とか言ってくれて嬉しかった。これから法事があるから、古い家だけどお客様が来る前に精一杯頑張って綺麗にして、どこもかしこも磨き上げて清々しい気持ちで皆さんをお迎えします。あ、都合のいい事に床用のワックスがあった。よ~し、頑張るぞ。
丁寧に磨き上げられたフローリングの床はピカピカ光ってまるで鏡のようだ。見事ではあるが同時にツルツルも半端ではなかった。
まず初めに犬のリリーちゃんが犠牲となる。爪を立てて何とか持ちこたえようとするがツルツルで固い床に爪が立たず、ドリフのギャグの様に転んでは起き上がりを繰り返し、目撃者の晃、ももえ、なおみつ、かおりも笑ったせいでバランスを崩し滑る。居合わせた全員と参列者で来たおばあも滑り、あわやW葬式になりかねないほど豪快に滑り、勢いよく駆け付けた若い親族は入口から滑り始め、そのまま廊下をサーフィンのごとく滑りぬけ、そのまま窓から外へと消え失せる(ここは何階かしら?)。その後も参列者が来ればまちがいなく滑り、あまりの滑りっぷりに全員笑い転げ、厳粛な法事の場は基地外病院の患者ロビーの様相となり、この状態は3時間半にわたって続けられた。
犯人はこの人です。
よんでくれてありがとうございます。
この話は事実を基にした半分フィクションです。