中2の国語の担当先生、あだ名は「カバゴン」で理由は見た目が河馬そっくりだったから。もちろん、生徒間で秘かに名付けたのですが、カバゴンの短気な性格が普段おとなしく見える河馬だけに余計に恐れられていた。
授業中、チキンレースが始まる。カバゴンの目を盗んで一枚の白紙にリレー方式で書き込んでいきます。
A君「ある日道をあるいていたら」 前に座る次の人へ
B君「川が流れていて」
C君「ジメジメとした場所に」
D君「不思議な家があり」
E君「国語を教える」
F君「河馬の家だった」
ここまでカバゴンは黒板に向かって何か書いていますが、生徒の笑いを押し殺している雰囲気に異変を薄々感じていたのでしょう。
でも、オチを書きながら笑う朝夫君は周りが見えなくなっています。
朝夫「それも、人間と河馬の合いの子のカバゴン」
その時振り向いたカバゴンが朝夫君の持っている紙を素早く取り上げ、その中身をじっと読んでいます。カバゴンの顔は真っ赤で、朝夫君の顔には「死相」が浮かんでいます。周りのみんなはこれから起きる惨劇を予想して固まったままです。
「くぬひゃ~」とブチ切れたカバゴンが朝夫君にヘッドロックをかけ、その場に押し倒し、昔のおぢちゃんが履いている先の尖った革靴でボコボコに蹴ります。が、カバゴンの怒りが収まるまでリンチ継続。朝夫君はブチクン(半殺し)になり、しばらく学校を休み、その後、ぐれてしまいました。目出度し目出度し。終わり。
カバゴンは「愛の鞭」を理由に普段と変わらない教員生活。御咎めなしと言うか、当時は、当たり前の教育だったのデス。パンクな世界でした。
よんでくれてありがとうございます。