先週、和歌山で会社の忘年会があり、和歌山のホテルに泊まりました。
海のすぐそばにあるホテルで、
海の写真を撮りたかったのですが、
当日は撮る暇がなく、翌朝、ホテルの窓から撮りました。
少し曇ってはいましたが、海の写真は自分の腕に関係なく、よく見えます。
今日土曜日(20日)は休日出勤で、
昼くらいには帰れるかなと思ってましたが、
自分の期待とは裏腹に、結局は夕方近くまで仕事で、とてもハードな一日でした。
仕事が終わり一旦家に帰り、そして、大阪谷町にある、
ジャズのライブスポットに行って来ました。私の好きなピアノトリオの演奏でした。
この店は1950年代1960年代のジャズを聞かせてくれるので、
私は好きで、2ヶ月に一度くらいは平均して聞きに行ってます。
文庫本を持って入ったら、マスター(プロのベーシストですが)が、何読んでるのと聞いて来ました。
少し古いのですが「蛇にピアス」を------と答えました。
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数年前の芥川賞作品ですが、ようよう読んだ形です。
アグレッシ-ブというか、性的要素、反社会的要素たっぷりの内容で、
バイオレンスあり、殺人ありの(サスペンス風の感じも少しはありました)本当に、
いろんな要素の詰まったものでした。映画化にもなりましたが、
これだけの要素があれば、映画として、面白いかもしれないと正直思いました。
スプリットタンというのがあるのですね。
舌が蛇のように二つに分かれていて--。
主人公女性がこの身体的加工に至る過程と
同時進行で恋人との絡みの描写があり、
主人公の女性にスプリットタンを施す役目の男性
(この男性は後に主人公に刺青を
施す訳でもありますが)との情事もあり、
読んでる途中、正直、又かと思いました。
絡みの描写もリアルで、
スプリットタンについても詳しく書かれていて、
その上、主人公が、
刺青をしたくて、実際に刺青をして、
主人公の恋人が主人公のために暴力を使い、
殴った相手の歯を二本主人公に----これも愛の証---だと言って渡したりして。
主人公の恋人が最後には殺され、
女主人公は殺人を犯したものが誰かを悟り、
ほぼスプリットタンになりかけている主人公の舌の描写があって--。
薬物の描写がなかったくらいで、
開き直ったような(?)作者の姿勢が何物も恐れず、
どんどんと書きたい様に書いている感じはしました。
極論すれば反社会的要素のあるものを寄せ集めて小説にすれば、
人目をひくのかなと思わせる位の内容でしたが、
全体的にしかっりとストーリーが出来上がっていて、
これが内容を凌駕したと思います。
ストーリーをまとめるとこうです。
主人公の恋人はスプリットタンである。
主人公がこれを見て、憧れ、スプリットタンにしたいと思う。
そして行動に走る。
主人公の恋人が主人公のために暴力を振るう。
主人公は新聞の記事を見て、恋人が人を殺してるかもしれないと思う。
主人公がスプリットタンにするプロセスを踏んでいる間に、
それを施す男と関係を持つ。
最後には主人公の恋人が殺される。
主人公は自分にスプリットタンと刺青を施した男が
恋人を殺したのではないかと思う。(勿論推理小説のようには書かれてませんが)
主人公とその男との日常生活、
あと一歩で完成する主人公のスプリットタンの描写。
これだけの筋ですが旨くまとめられてました。
勿論、筋だけの物語ではなく、プラスアルファはあります。
純文学としては面白いかなとは思いましたが、モラル的なことを思うと
私はもうひとつかなと思いました。
これは完全に私の私情ですから、作者に失礼です。
小説(芸術)とすれば立派に出来上がってると思います。
いいところで忘年会をなさってうらやましいですもしや、ホテル浦島?ちがいますか(^^;)
ながらく和歌山・白浜方面にも行ってないです。
ジャズですか~。アナザービートルさんは、音楽も本も幅広いですね。
25歳くらいの時に、ジャズも聴かねば!と思い通販で、ジャズ全集10枚セットみたいなものを買って、聴いていました何から聴いてよいやらさっぱり分からなくて。。。きっかけは、当時村上龍がやっていたRYU'S BERというトーク番組の主題歌の「クレオパトラの夢」だったと思います。でも、これまたジャズも最近聴いていません。(><)
先日、ステレオを買い替えたのでまた何かお勧めがあったら教えて下さいませ
「蛇にピアス」はやはりそっち路線なのですね。(^^;)解説を聞いただけで、おなかいっぱい?になってしまいました。。最近、寝る前に本を読むようにしていますが、昨日から昔読んだ、藤原伊織「テロリストのパラソル」をひっぱり出して読んでいます。これは、アナザービートルさん世代が主人公でしょうか。。久々にハードボイルドタッチもいいです。
私にとって、音楽は、読書よりも気楽に入れる心の栄養素みたいなものです。そういえば龍氏のテレビ番組が夜の10時台にありましたね。
懐かしいですね。「クレオパトラの夢」ですか、そういえばそうだったですね。
ジャズ全集は多分スタンダードが沢山詰まった全集なのでしょうね。おおきな事は言えませんが、そのあたりから入る方が正解かと思います。Yukariさんもツボはきっちり抑えてますね。ステレオの新調ですか、いいですね。
藤原伊織さんの本は読んだことがありませんが、多分私の世代でしょうね----。
今週は谷川俊太郎さんを読んでみようかと思ってます。まとめて読んでいませんでしたので。
「蛇にピアス」はいい意味でも悪い意味でも、毒がありました。毒にやられて、yukariさんの仰るように、満腹になりました。しばらくはいいかなと思います。(笑)