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小学3~5年生の冬のある日の夕方5時頃、何か面白い番組はやっていないかとチャンネルをガチャガチャ(当時のTVは回転式のチャンネルでした^^;)やっていると、小林昭二さんが画面に映し出されました。
「『ウルトラマン』か? いや、背広を着ているし‥‥。『仮面ライダー』でもなさそうだし‥‥。」
すると、何やら奇妙な扮装をした怪盗が地面に潜っていくではありませんか! そう、偶然に「壁抜け男」を見たのでした。その後の展開にグイグイと惹き込まれながら第1話を見ました。事件が解決したという爽快な気分もないまま、コミカルなエンディングを迎えました。
次の日は見られなかったのですが、次に見たのがこの「白い顔」でした。人体発火の衝撃、白い顔の男の不気味さ、そしてテーマ音楽が怖くて怖くて思わずTVのスイッチを切ってしまったという、私にとって曰くつきのエピソードです(^^ゞ
●「白い顔」昭和43年9月29日放映
制作第3話 放映第3話 脚本:金城哲夫・上原正三 監督:飯島敏宏
今回のヒロイン・順子にしつこく付きまとう男性社員・岡田。彼がタバコに火を点けようとライターを着火した瞬間に、噴き出した炎に包まれて焼死してしまいます。周りの人の悲鳴・どよめきが臨場感を盛り上げますネ。動きのある岡田と炎の素材の合成も見事で、リアリティが感じられます。
この岡田を演じるのは稲吉靖さん。『ウルトラマン』第12話「ミイラの叫び」では警備員役でもご出演されています。
地下駐車場にいる順子とすれ違う「白い顔の男」。彼の顔がアップになって照明の明るさが増していき、画面が真っ白になったところでテーマ音楽。おぉ、怖い! 順子の父・水上博士がピアノで弾く「金髪のジェニー」も怖い~~~!!! もう何もかもが怖く感じられます‥‥(^^ゞ
「白い顔の男」は正体は水上博士だったわけですが、「白い顔」は水上博士の包帯で巻かれた顔を暗示させるモチーフですネ。しかし、「白い顔」のマスクは目立ち過ぎ‥‥。「『白い顔』のマスクを着けているという設定で白塗りになっている役者さん」のお名前は何というのでしょうか。
※コメント欄にて「白い顔の男」は小池泰光さんという情報をいただきました。('11年8月11日 追記)
岡田の死因がレーザー光線銃でライターに空けられた穴だとわかった後、事故死したレーサーの池谷浩も水上順子の関係者ということが判明してから、SRIは警察のような捜査活動を始めます。このあたりは、「SRI」という組織の設定がきちんと浸透されていないと感じます。
今回はレーザー光線銃を使った犯罪ですが、光線の描写に円谷プロのお家芸の光学合成は使われていません。しかし、その方がリアリティが増していると感じられます。
一方、やはりお家芸である「崖から転落するクルマ」「煙を上げて猛スピードで湖岸に乗り上げるモーターボート」「炎上する別荘」という3つのミニチュア撮影が採り入れられていますが、「クルマ」と「ボート」のシーンでの照明はいかにもスタジオで撮影されたようにしか見えません‥‥。しかし、「炎上する別荘」には「別荘から逃げ出す牧・三沢・水上親子」がマスク合成され、見事なリアリティを獲得しています。
娘の愛情を独占したい、という欲求のために犯行に及んだ水上博士。「顔に火傷を負って素顔を見せられない」という特殊な状況での歪んだ愛の形ですが、ラストで全てを受け入れて許してしまう娘にも違和感があります。池谷を殺してしまったことをも許してしまうのでしょうか‥‥。
水上博士の火傷を負った素顔が最後に登場しますが、この役を演じられているのは『ウルトラマン』第10話「謎の恐竜基地」で「モンスター博士」こと中村博士役の森幹太さんです。
エンディングでは「風船を使ったレーザー光線銃の実験」に次郎くんが驚いています。次郎くんを演じた中島洋さんは、『ウルトラマン』第6話「沿岸警備命令」でダイヤモンドキックに拉致されて靴を落としてしまう少年・チロを演じられた役者さんですネ。
その後、タバコに火を点けようとした所長に「あぶない!」と叫ぶ次郎。今回のストーリーを反芻させてくれる描写です。そしてノムに怒られて逃げ、次郎はさおりちゃんが持ってきたケーキに顔を突っ込んでしまい真っ白に。その白い顔を上から撫で下ろすと、白い顔の面に変化してエンド・クレジットへ。上手いエンディングです。
次郎がケーキに顔を突っ込むと、さおりはケーキを床に落としてしまいます。そこまではリハーサルでも確認されていたのでしょうが、バランスを崩して右手に持っていたお盆の上のコーヒーカップも落としてしまい、「素」で慌てています。小橋玲子さん、カワイイ!
「『ウルトラマン』か? いや、背広を着ているし‥‥。『仮面ライダー』でもなさそうだし‥‥。」
すると、何やら奇妙な扮装をした怪盗が地面に潜っていくではありませんか! そう、偶然に「壁抜け男」を見たのでした。その後の展開にグイグイと惹き込まれながら第1話を見ました。事件が解決したという爽快な気分もないまま、コミカルなエンディングを迎えました。
次の日は見られなかったのですが、次に見たのがこの「白い顔」でした。人体発火の衝撃、白い顔の男の不気味さ、そしてテーマ音楽が怖くて怖くて思わずTVのスイッチを切ってしまったという、私にとって曰くつきのエピソードです(^^ゞ
●「白い顔」昭和43年9月29日放映
制作第3話 放映第3話 脚本:金城哲夫・上原正三 監督:飯島敏宏
今回のヒロイン・順子にしつこく付きまとう男性社員・岡田。彼がタバコに火を点けようとライターを着火した瞬間に、噴き出した炎に包まれて焼死してしまいます。周りの人の悲鳴・どよめきが臨場感を盛り上げますネ。動きのある岡田と炎の素材の合成も見事で、リアリティが感じられます。
この岡田を演じるのは稲吉靖さん。『ウルトラマン』第12話「ミイラの叫び」では警備員役でもご出演されています。
地下駐車場にいる順子とすれ違う「白い顔の男」。彼の顔がアップになって照明の明るさが増していき、画面が真っ白になったところでテーマ音楽。おぉ、怖い! 順子の父・水上博士がピアノで弾く「金髪のジェニー」も怖い~~~!!! もう何もかもが怖く感じられます‥‥(^^ゞ
「白い顔の男」は正体は水上博士だったわけですが、「白い顔」は水上博士の包帯で巻かれた顔を暗示させるモチーフですネ。しかし、「白い顔」のマスクは目立ち過ぎ‥‥。「『白い顔』のマスクを着けているという設定で白塗りになっている役者さん」のお名前は何というのでしょうか。
※コメント欄にて「白い顔の男」は小池泰光さんという情報をいただきました。('11年8月11日 追記)
岡田の死因がレーザー光線銃でライターに空けられた穴だとわかった後、事故死したレーサーの池谷浩も水上順子の関係者ということが判明してから、SRIは警察のような捜査活動を始めます。このあたりは、「SRI」という組織の設定がきちんと浸透されていないと感じます。
今回はレーザー光線銃を使った犯罪ですが、光線の描写に円谷プロのお家芸の光学合成は使われていません。しかし、その方がリアリティが増していると感じられます。
一方、やはりお家芸である「崖から転落するクルマ」「煙を上げて猛スピードで湖岸に乗り上げるモーターボート」「炎上する別荘」という3つのミニチュア撮影が採り入れられていますが、「クルマ」と「ボート」のシーンでの照明はいかにもスタジオで撮影されたようにしか見えません‥‥。しかし、「炎上する別荘」には「別荘から逃げ出す牧・三沢・水上親子」がマスク合成され、見事なリアリティを獲得しています。
娘の愛情を独占したい、という欲求のために犯行に及んだ水上博士。「顔に火傷を負って素顔を見せられない」という特殊な状況での歪んだ愛の形ですが、ラストで全てを受け入れて許してしまう娘にも違和感があります。池谷を殺してしまったことをも許してしまうのでしょうか‥‥。
水上博士の火傷を負った素顔が最後に登場しますが、この役を演じられているのは『ウルトラマン』第10話「謎の恐竜基地」で「モンスター博士」こと中村博士役の森幹太さんです。
エンディングでは「風船を使ったレーザー光線銃の実験」に次郎くんが驚いています。次郎くんを演じた中島洋さんは、『ウルトラマン』第6話「沿岸警備命令」でダイヤモンドキックに拉致されて靴を落としてしまう少年・チロを演じられた役者さんですネ。
その後、タバコに火を点けようとした所長に「あぶない!」と叫ぶ次郎。今回のストーリーを反芻させてくれる描写です。そしてノムに怒られて逃げ、次郎はさおりちゃんが持ってきたケーキに顔を突っ込んでしまい真っ白に。その白い顔を上から撫で下ろすと、白い顔の面に変化してエンド・クレジットへ。上手いエンディングです。
次郎がケーキに顔を突っ込むと、さおりはケーキを床に落としてしまいます。そこまではリハーサルでも確認されていたのでしょうが、バランスを崩して右手に持っていたお盆の上のコーヒーカップも落としてしまい、「素」で慌てています。小橋玲子さん、カワイイ!
制作NO.3と言う事で、まだ設定の活かし方に試行錯誤があった頃の作品ですよね。
「怪奇」は話数を重ねるにつれ、いわゆるミニチュア然とした特撮が減少していきましたが、この作品の冒頭、レーザー攻撃による人体発火シーンはその後の「怪奇」テイストを思わせ、地味ながら実に秀逸な演出でした。(特にライター着火から6カット目、縮れた頭髪と手のやけどのアニメーション!)
白い顔というモチーフは、きっと「歪んだ愛」というテーマを強調するために選ばれたものでしょう。
娘を独占したいがゆえ、殺人を繰り返す水上博士の心は、仮面の白とは真逆の、炎のごとき真紅に染まっていたのでは。
水上邸炎上シーンのラスト、部屋に残された白い仮面を飲み込む炎の赤に、金城、上原両氏の思いが集約されていたと思います。
エンディングの「白仮面」には今でも戦慄しますが(笑)。
「白い顔」は「内面を覆い隠す」ためのものですか。なるほど! 激しい嫉妬に駆られた紅蓮の炎が、水上博士の心には燃え盛っていたのでしょうネ。
梶さんや石田さんは、よくお見かけする名前ですネ。情報をありがとうございます。
ネットで検索してみると、「白い顔の男」の配役としてけっこう情報が流れていたんですネ。気付きませんでした。
重ねがさね情報をありがとうございます。本記事の方に追記しておきます。
ステーションV2の乗組員で、アップで映る乗員・吉野は、灰地順さん、サングラスの船長・アーサーは、エンベル・アルテンバイさんです。私の勘では、宇宙局局員か、V2乗員・加藤か岡村だと思います(局員の中で、局長・細川の隣の局員は、北原隆さんという方で、『ウルトラセブン』第20話「地震源Xを倒せ」の助手・榊とシャプレー星人の声を演じられた方です)。
アルテンバイ、オスマン・ユセフ、ウィリー・ドーシー、フランツ・グルーバー(グルーベル)‥‥。お馴染みのガイジンさんたちでした。