●「ミイラの叫び」昭和41年10月2日放映 ミイラ人間 ミイラ怪獣ドドンゴ登場
制作第12話 放映第12話 脚本:藤川桂介 監督:円谷一
今回は、次に控えている実相寺氏のウルトラマンでの初監督のために、特撮も円谷一氏が演出して時間的な余裕に配慮されています。(クレジットでは高野宏一氏の名前が出ています。)本編と特撮が1人の監督によって演出されたので、特撮シーンの一体感が高いです。
怪しげな低音ピアノで、洞窟の何やら不気味な雰囲気が盛り上げられます。このエピソードは『ウルトラマン』の中でも屈指の「怪奇エピソード」だと私は思います。何と言っても、サブタイトルからして怖い! 私は子どもの頃はこのエピソードをまともに見られませんでした‥‥(^^ゞ 特にミイラ人間が蘇生するシーンは、薄目を開けていつでもつぶれるようにして見ていました。
ミイラ人間が発見される洞窟は、江ノ島の裏の方にあるそうです。そして、「科学センター」として再び「長沢浄水場」が使われています。
洞窟のシーンでの岩本博士役の平田昭彦さんが、ミョーに爽やかな表情です。
科学センターに運び込まれたミイラ人間は、首から下には全身に包帯が巻かれています。やけに包帯がきれいです^^; それにしても、様々なアングルで何度もミイラ人間がアップになるのは勘弁‥‥。コワイよ~~。
警備員室で将棋を指している奥村公延さんと稲吉靖さんが演じる警備員。
奥村さんは『ウルトラセブン』第12話「遊星から愛をこめて」や、『ジャイアントロボ』第13話「悪魔の眼ガンモンス」、第25話「宇宙吸血鬼」、『仮面ライダー』第10話「よみがえるコブラ男」にも出演されています。
稲吉さんは『怪奇大作戦』第3話「白い顔」に、最初にライターの火で焼死してしまう男の役で出演されています。
奥村:こうしょっちゅう囚われの身じゃあ、オマエも王様を廃業したいだろうにネェ。
ん~、ウマいことを言います。麻雀や将棋のようなゲームをする時って、こういうセリフがポンポン浮かんでくるんですよネ。
稲吉:ハハハハ。今夜は十連敗覚悟で頑張ってもらいましょうか。
奥村:これじゃこの王様、ミイラになっても死にきれませんヨ。
稲吉:ええ? ミイラ?
奥村:ヘヘヘヘヘ。今夜は言わないことになってましたネ。
下からの照明で、奥村さんの顔が怖い~~! あ、奥村さんとミイラ人間って、なんとなく似ているナァ(^^ゞ
ひとりでにスイッチが入ってミイラ人間に電流(?)が放射され、ミイラ人間が蘇生します。このスイッチを動かしたのはミイラ人間の念動力? ミイラ人間は実は生きていて、電流はエネルギーだったのかな? ちょっとよくわからない描写です。
巡回中に実験室の異変に気付き、中に入ってスイッチを切る稲吉警備員。そこに襲い掛かるミイラ人間。怖いヨ~~。
ミイラ人間の唸り声に気付いて、実験室に駆けつける奥村警備員。階段でミイラ人間に遭遇し非常ベルを鳴らしますが、ミイラ人間が目から発射する怪光線によって殺されてしまいます。等身大怪人は怖い‥‥。
報せを受けた科特隊は、逃走したミイラ人間の捜索に出動! 暗い地下道に逃げ込んだミイラ人間の目が怪しく光っているのが不気味です‥‥。
追い詰められたミイラ人間の唸りに呼応するように、発見場所の洞窟からドドンゴが出現! ミイラ人間が描いたと考えられていた壁画のようなものは、ドドンゴの体表だったのでしょう。
洞窟から逃げる人たちがドドンゴの背中をなめるアングルで捉えられていますが、いつもとは逆に「逃げる人たち」が映し出されたスクリーン・プロセスの手法は、なかなかウマくいっています。
生け捕りに失敗し、殺してしまったミイラ人間を前に感傷に浸る科特隊員。そこへ怪獣出現の連絡が入り、ジェットビートルで出動!
ドドンゴが襲う工場は、奥多摩の「奥多摩工業」でのロケです。特徴的な施設がミニチュアでもウマく再現されています。
ミイラ人間と同様の怪光線を目から発射するドドンゴ。光線を封じるために目を攻撃する作戦がとられ、地上戦に持ち込まれます。そこで活躍するのが、イデが発明した新兵器「バリアマシーン」。見事、アラシはスパイダーでドドンゴの右目をつぶします。科特隊きっての発明家・イデと、射撃の名手・アラシのタッグは最強!
‥‥のハズでしたが、このバリアマシーンは光線を防ぐことはできても、爆発四散する岩の破片を物理的には防いでくれませんでした。このあたりの設定は、『スターウォーズ 帝国の逆襲』でビームの攻撃は防げても、小惑星帯では危険だというエナジー・シールドと同じですネ。お陰でアラシはけがをしてしまいます。アラシの代わりにイデはスパイダーで左目の攻撃に成功します。なかなか射撃もやるなぁ、イデ!(^o^)
両目をつぶされて、メチャクチャに暴れだすドドンゴ。キャップはハヤタに背後から攻撃して上流の方に誘導するように命じますが、ハヤタはドドンゴの背後に回る途中でいきなりウルトラマンに変身。ピンチでもないのに珍しい展開です。奥から手前に、山の尾根をなぞるように飛んで旋回する飛び人形のアングルとスピード感がカッコいい!
キャップの指示通り(?)にドドンゴの背後から攻撃するウルトラマン(^o^) 馬のような怪獣に、文字通り「馬乗り」になるというシーンは、このデザインのドドンゴだから実現できたアクションですネ。結局ウルトラマンは振り落とされてしまいますが、怪光線を発射できなくなったドドンゴはウルトラマンの敵ではありませんでした。
現場に駆けつけてきた岩本博士。ミイラの謎を解けなかったことを残念がりますが、フジの「発掘なんかしないで、1万年でも2万年でも眠らせてあげればよかったのに。」という言葉に「こんなになると初めからわかっていればねぇ‥‥。可哀想なことをしたよ。」と理解を示します。何が何でも研究のためではなく、科特隊の行動に理解を示す、岩本博士と科特隊との素晴らしい関係が感じられるシーンです。
ハヤタに「アイツ、本当にウルトラマンじゃないのかなぁ?」と疑問を抱くイデの描写は、このエピソードを最後に無くなります。続く実相寺組の第14話「真珠貝防衛指令」にも、キャップがハヤタとウルトラマンの関係を疑うシーンがありましたが、編集でカットされたそうです。
●ミイラ人間
包帯を巻いた下半身も造型されました。
目から怪光線を発射するほか、念動力やテレパシーの能力を持っているようです。
●ドドンゴ
荒垣輝雄さんと清野幸弘さんの2人で演じることが前提でデザイン・造型されました。着ぐるみが大きいので、セットのステージが掘り下げて大きくされたそうです。
鳴き声の素材は「モスラ」の流用です。
「ミイラ人間」と同じく、目から怪光線を発射することができます。
制作第12話 放映第12話 脚本:藤川桂介 監督:円谷一
今回は、次に控えている実相寺氏のウルトラマンでの初監督のために、特撮も円谷一氏が演出して時間的な余裕に配慮されています。(クレジットでは高野宏一氏の名前が出ています。)本編と特撮が1人の監督によって演出されたので、特撮シーンの一体感が高いです。
怪しげな低音ピアノで、洞窟の何やら不気味な雰囲気が盛り上げられます。このエピソードは『ウルトラマン』の中でも屈指の「怪奇エピソード」だと私は思います。何と言っても、サブタイトルからして怖い! 私は子どもの頃はこのエピソードをまともに見られませんでした‥‥(^^ゞ 特にミイラ人間が蘇生するシーンは、薄目を開けていつでもつぶれるようにして見ていました。
ミイラ人間が発見される洞窟は、江ノ島の裏の方にあるそうです。そして、「科学センター」として再び「長沢浄水場」が使われています。
洞窟のシーンでの岩本博士役の平田昭彦さんが、ミョーに爽やかな表情です。
科学センターに運び込まれたミイラ人間は、首から下には全身に包帯が巻かれています。やけに包帯がきれいです^^; それにしても、様々なアングルで何度もミイラ人間がアップになるのは勘弁‥‥。コワイよ~~。
警備員室で将棋を指している奥村公延さんと稲吉靖さんが演じる警備員。
奥村さんは『ウルトラセブン』第12話「遊星から愛をこめて」や、『ジャイアントロボ』第13話「悪魔の眼ガンモンス」、第25話「宇宙吸血鬼」、『仮面ライダー』第10話「よみがえるコブラ男」にも出演されています。
稲吉さんは『怪奇大作戦』第3話「白い顔」に、最初にライターの火で焼死してしまう男の役で出演されています。
奥村:こうしょっちゅう囚われの身じゃあ、オマエも王様を廃業したいだろうにネェ。
ん~、ウマいことを言います。麻雀や将棋のようなゲームをする時って、こういうセリフがポンポン浮かんでくるんですよネ。
稲吉:ハハハハ。今夜は十連敗覚悟で頑張ってもらいましょうか。
奥村:これじゃこの王様、ミイラになっても死にきれませんヨ。
稲吉:ええ? ミイラ?
奥村:ヘヘヘヘヘ。今夜は言わないことになってましたネ。
下からの照明で、奥村さんの顔が怖い~~! あ、奥村さんとミイラ人間って、なんとなく似ているナァ(^^ゞ
ひとりでにスイッチが入ってミイラ人間に電流(?)が放射され、ミイラ人間が蘇生します。このスイッチを動かしたのはミイラ人間の念動力? ミイラ人間は実は生きていて、電流はエネルギーだったのかな? ちょっとよくわからない描写です。
巡回中に実験室の異変に気付き、中に入ってスイッチを切る稲吉警備員。そこに襲い掛かるミイラ人間。怖いヨ~~。
ミイラ人間の唸り声に気付いて、実験室に駆けつける奥村警備員。階段でミイラ人間に遭遇し非常ベルを鳴らしますが、ミイラ人間が目から発射する怪光線によって殺されてしまいます。等身大怪人は怖い‥‥。
報せを受けた科特隊は、逃走したミイラ人間の捜索に出動! 暗い地下道に逃げ込んだミイラ人間の目が怪しく光っているのが不気味です‥‥。
追い詰められたミイラ人間の唸りに呼応するように、発見場所の洞窟からドドンゴが出現! ミイラ人間が描いたと考えられていた壁画のようなものは、ドドンゴの体表だったのでしょう。
洞窟から逃げる人たちがドドンゴの背中をなめるアングルで捉えられていますが、いつもとは逆に「逃げる人たち」が映し出されたスクリーン・プロセスの手法は、なかなかウマくいっています。
生け捕りに失敗し、殺してしまったミイラ人間を前に感傷に浸る科特隊員。そこへ怪獣出現の連絡が入り、ジェットビートルで出動!
ドドンゴが襲う工場は、奥多摩の「奥多摩工業」でのロケです。特徴的な施設がミニチュアでもウマく再現されています。
ミイラ人間と同様の怪光線を目から発射するドドンゴ。光線を封じるために目を攻撃する作戦がとられ、地上戦に持ち込まれます。そこで活躍するのが、イデが発明した新兵器「バリアマシーン」。見事、アラシはスパイダーでドドンゴの右目をつぶします。科特隊きっての発明家・イデと、射撃の名手・アラシのタッグは最強!
‥‥のハズでしたが、このバリアマシーンは光線を防ぐことはできても、爆発四散する岩の破片を物理的には防いでくれませんでした。このあたりの設定は、『スターウォーズ 帝国の逆襲』でビームの攻撃は防げても、小惑星帯では危険だというエナジー・シールドと同じですネ。お陰でアラシはけがをしてしまいます。アラシの代わりにイデはスパイダーで左目の攻撃に成功します。なかなか射撃もやるなぁ、イデ!(^o^)
両目をつぶされて、メチャクチャに暴れだすドドンゴ。キャップはハヤタに背後から攻撃して上流の方に誘導するように命じますが、ハヤタはドドンゴの背後に回る途中でいきなりウルトラマンに変身。ピンチでもないのに珍しい展開です。奥から手前に、山の尾根をなぞるように飛んで旋回する飛び人形のアングルとスピード感がカッコいい!
キャップの指示通り(?)にドドンゴの背後から攻撃するウルトラマン(^o^) 馬のような怪獣に、文字通り「馬乗り」になるというシーンは、このデザインのドドンゴだから実現できたアクションですネ。結局ウルトラマンは振り落とされてしまいますが、怪光線を発射できなくなったドドンゴはウルトラマンの敵ではありませんでした。
現場に駆けつけてきた岩本博士。ミイラの謎を解けなかったことを残念がりますが、フジの「発掘なんかしないで、1万年でも2万年でも眠らせてあげればよかったのに。」という言葉に「こんなになると初めからわかっていればねぇ‥‥。可哀想なことをしたよ。」と理解を示します。何が何でも研究のためではなく、科特隊の行動に理解を示す、岩本博士と科特隊との素晴らしい関係が感じられるシーンです。
ハヤタに「アイツ、本当にウルトラマンじゃないのかなぁ?」と疑問を抱くイデの描写は、このエピソードを最後に無くなります。続く実相寺組の第14話「真珠貝防衛指令」にも、キャップがハヤタとウルトラマンの関係を疑うシーンがありましたが、編集でカットされたそうです。
●ミイラ人間
包帯を巻いた下半身も造型されました。
目から怪光線を発射するほか、念動力やテレパシーの能力を持っているようです。
●ドドンゴ
荒垣輝雄さんと清野幸弘さんの2人で演じることが前提でデザイン・造型されました。着ぐるみが大きいので、セットのステージが掘り下げて大きくされたそうです。
鳴き声の素材は「モスラ」の流用です。
「ミイラ人間」と同じく、目から怪光線を発射することができます。
体長が120メートルありますから、充分搭載できるとは思うのですが・・・なんか不自然さはありますネ
その姿を考えると、何だか可笑しいです。
きっと必死だったんだろうなぁ‥‥。
全長120mですか! きっと中で操縦の連携がウマくいかないでしょうネ。だからあんなにギクシャクした動きなのか‥‥と納得(苦笑)。