現場知略

株式会社自動車情報センター、白柳孝夫の取材メモです。

エコカー補助金制度終了の影響は?

2010年10月04日 01時41分48秒 | 新車販売

9月の新車販売台数は、登録車合計 が対前年比4.1%減の30万8663台。
軽自動車 が同4.6%増の13万3291台となった。
登録車では、小型乗用車が12.2%減少しているが、普通乗用車 、普通トラック 、小型トラック はプラスである。
軽自動車もプラスであるから、減少したのは小型乗用車 とバス だけである。

小型乗用車の大幅減は、エコカー補助金制度の終了に伴うものだ。
この制度は車齢13年以上の、古い車両を新型の低燃費車、次世代自動車に乗り換えると、補助金が出るスクラップ・インセンティブである。
古いクルマを早くスクラップにすることで補助金が出るため、全国の自動車解体工場は、ディーラーから大量の車が、処理に出されていた。
ところが補助金が終了すると、その動きはピッタリと止まり、古い車両は解体屋に行かずに中古車市場に流出することになった。

多少は古くても、まだ売れるということだ。
すでに、8月からその影響が出ていて、同月の中古車販売 は対前年比7.8%と、
今年初めてのプラスとなった。なんとも現金な話である。

このように見てくると、エコカー補助金が終了して、全ての自動車販売が奈落に落ちるということではなさそうだ。

参考⇒9月のブランド別新車販売台数概況

エコカー補助金があったために、あまり売れなかった軽自動車、
ハイブリッド車以外の、普通のガソリン乗用車、そして中古車の販売は上向きになっている。

問題は10月の小型乗用車の落ち込みが、どの程度か?と言うことだ。
6月、7月、8月と需要を先食いしているのは事実なので、10月はさらに落ち込んでも不思議ではない。

落ち込みが大きければ、需要の先食い分が消化され回復も早くなるだろう。
谷深ければ、山高しである。

 

 



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