現場知略

株式会社自動車情報センター、白柳孝夫の取材メモです。

ボディパネルが売れない

2015年07月17日 19時45分11秒 | 自動車整備工場

 自動運転関係のセミナーに出ると、困ったことに眠ってしまうのだ。
アップルとかグーグルなどの巨大IT企業がこの領域に参入し、市場を奪ってしまうというのだが・・・

爆睡。

携帯電話の世界にアイフォンやアンドロイドが参入すると、今までのガラケーのメーカーが一挙にシェアを失ったように、
自動車でも、巨大IT企業が参入し、自動運転が2035年に実現すると言う。
この時代にはドライバーは運転手ではなくて乗客であり、
ファン ツー ドライブもズームズームも過去の夢となるとのこと。

整備工場の親父2人と3人で聞きに言ったのだが、3人とも爆睡。
「あんたテープに録音しなかった?」
「録音のボタンを押す前に寝てしまった」

ということで「さっきの、手紙のご用事なあに?」の状態であった。

周囲を見回すと、話している人も、聞いてる人も自動車業界の人ではないようなのである。
知らない人々の間で、自動運転が盛りがっているようである。

しかし、こういう道路環境で自動運転が可能であろうか?

飛行機は確かに自動運転であるが、操縦するのは特別に訓練を受けたプロのパイロットである。
しかし、自動車の方は運転免許の取得は必要とするものの、プロとは言えないのが現状だと思う。
普通の人の中に普通でない人も居て、さらに普通の人もハンドルを握ると普通でなくなることもある。

自動運転というのが、どうしても「あり」だとしたら高速道路の大型トラックと大型バスにアシスト機能として付加される程度ではないか?
この業界、完全に人出不足ですから、ニーズはあります。

そして・・・通常の道路では高齢者運転の事故が増えているので、この手の補助ブレーキのニーズは確かにある。

大衆車に装着されるのであれば、一挙に普及するだろう。
自動車整備が高度化してくると共に、補修部品でボデイパネルが売れなくなる。

今年になってボディパネルが一段と売れなくなったが、今後はさらに売れなくなり、回復することはないだろう。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿