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夏山登山2010~中央アルプス・空木岳~後編

2010年08月27日 | 登山記録
nalgene(ナルゲン) 広口1.0L Tritan グレー 91311

nalgene(ナルゲン)

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 地獄の二日目のリポートです。
 午前4時起床。ご迷惑をお掛けした同宿パーティの方々を起こさぬように(そりゃ、無理だ…)寝袋から這い出し、荷物一式を小屋の外に出して朝食の準備。見ると、南方駒ヶ根市方面には雲がかかっているものの、空木岳や檜尾岳のシルエットが満月に照らし出されてくっきりと浮かび上がっていました。
      
  夜明け

 5時に小屋を出発。朝露に濡れるハイマツを掻き分けて檜尾岳山頂に移動し、熊沢岳を目指す。「ピクニック気分」の稜線歩きだったはずが、最初からおかしい… 檜尾からすぐの大滝山までは何とかなったが、そこからの大下り、さらに熊沢岳への登り返しでへろへろ状態。何とか6時35分に熊沢岳に辿り着く。天候晴れ、視界良好ながらも、気分は最悪 出だしからこの調子で果たして空木岳までたどり着けるのか?こんなに不安な登山は初めてです。
 へろへろのまま出発し、東川岳を目指す。熊沢から東川岳の間はどうだったのだろう?今思い返しても、記憶が飛んだようで良く覚えていない 何とか東川岳に着いたのが8時15分でした。それでもコースタイム通りで歩いているわけで、我ながらよく頑張ったと褒めてやりたい 
   
  東川岳山頂で空木・南駒方面を望む

 この東川岳から望む空木岳の堂々とした姿は…どうでしょう…憎たらしいの一言か。東川岳から一気に100m下り木曽殿越、そこから300m登り、今回の主役空木岳へ。
   
  木曽殿山荘前から見た空木への登り
   
 山頂着は10時45分でした。お疲れ… では済みませんでした… 今回の登山で最もきつかったのは、実はこの後!ここから6時間かけての下山は、この世の地獄でありました
 山頂から45分ほどはなだらかな稜線を行く「ピクニック気分」を感じられるパノラマコースでした。ただし、気分最悪な我々二人には、頭上から容赦なく降り注ぐ紫外線に痛めつけられる苦行の45分でしたが… ようやく樹林帯に入り、よろよろと下ること1時間半ほどで小地獄・大地獄という、その名も恐ろしい痩せ尾根帯に出ます。疲れ切った体には過酷な岩場を下っても、まだ下り行程の半分しか歩いていないという辛さ… この後は技術的に難しい地帯はないのですが、とにかく長い!降りても降りても下界に近づけない感覚の恐ろしさ… ようやく駐車場にたどり着いた時には17時を過ぎていました。12時間行動… よい子の皆さんは、くれぐれも真似をしないでね

 空木岳からの下りで遭遇した気になる人々…
 午後1時頃、下山中の我々はヨナ沢の頭手前でアベックの登山者とすれ違いました。この男女、午後3時半過ぎに我々を追い抜いて下山していきました。その際に声を掛けると「山頂まで300mのところまでいきましたが、そこから引き返してきました!残念!」とのこと… 空木岳・半日登山… どんだけぇ!
 このアベックに追い越される少し前、「鷹打ち場」なる地点で小休止中に、チリンチリンという熊除け鈴の音とともに若い女性が一人で登ってくるのに遭遇。Tシャツにジャージ、スニーカーという軽装の上、荷物は小さな袋が背に一つ。「山頂はこっちかな…」とつぶやくと、ぐんぐん登っていきました。山頂って… どこの?池山かな?空木かな?いずれにしても、こんな時間から一人で行くのは危ないですよ…と思いましたが、声も掛けられませんでした 怖すぎる…