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北太平洋の天然マグロが汚染されているのは地球的な大気メカニズム/魚を大事にしない日本人R7-3

2016年08月30日 | 鮪の生態・メチル水銀
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魚を大事にしない日本人シリーズ R7-3
ROUND7 怖い!マグロのダイオキシンとメチル水銀
北太平洋の天然マグロが汚染されているのは地球的な大気メカニズム

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■中国や東南アジア・熱帯の発展途上国が発生させているダイオキシン類
Maguromini ダイオキシンの怖さ2/ここからは、マグロの汚染原因「②地球規模で汚染された大気と溶解する海のメカニズム」の影響について説明します。大海原で泳ぐ天然マグロ・カジキなどの大型魚、特に鯨やイルカが気の毒にも食物連鎖[生体濃縮]の他にも、大量に大気の中を飛散する農薬、PCB・DDTなどのダイオキシン類に伴う海洋汚染によって、二重のダメージを受けているのです。研究者や専門家にとっては常識な事実でも、私達消費者や一般の方は初耳ではないでしょうか?

Maguromini しかし太平洋の真々中あるいは北の海なのに、どうして海水が汚れているのでしょうか? 中国や東南アジアの国から飛散された大量のダイオキシン類が、地球規模の大気拡散と海のメカニズムによって、調度、マグロや鯨が泳ぐ北太平洋海域の海水に溶け込んでいるためです。未だに許されている中国や東南アジアなど、熱帯の発展途上国による大量のPCB・DDT、農薬などの使用・拡散です。規制がなく無制限に飛散したダイオキシン類は、たった2週間で90%以上が大気に溶け込んでしまいます。拡散スピードは極めて速く、気流によって地球規模で広がるのです。

■中国などの大気汚染物質はクロマグロが泳ぐ北の海域が吸い取る
Maguromini 専門家は、熱帯・亜熱帯などの暑い南の地域でダイオキシン類が排出されると、大気への移行の割合が驚くほど大きいと言います。一方、海は二酸化炭素を始め化学物質を吸収しやすい(溶け込む)性質を持っています。高い気温によって揮発し大気へ拡散したダイオキシン類が、北の海域付近で冷されるため、その結果、北太平洋の冷たい海域の水がダイオキシン類を吸収しているのです。

Maguromini 熱帯は化学物質の地球的蒸発皿(揮発)であり、地球の7割を占める海がその回収容器の役割をしているのです。その結果、北太平洋や北極海の海水は、溶け込んだダイオキシン類が濃いことが分かっています。地球的大気メカニズムによる論理によって、その冷たい北の大海原を泳ぐクロマグロ(本マグロ)や鯨・イルカなどが、食物連鎖と相俟ってダイオキシン濃度が高く、最大限に汚染されていることが裏付けされました。冬場など中国の大気汚染(石炭)が日本に上陸と騒がれますが、マグロの汚染にも中国の影響が色濃く出ているのです。なお鯨とイルカの汚染については、後号のメチル水銀の項でまとめてお伝えします。

■ノルウェー海のフェロー諸島はかつて島民全体が深刻なダイオキシン禍だった
Maguromini 人間の被害例では、英国とアイスランドの中間・ノルウェー海の北緯62度に位置するフェロー諸島(デンマーク領)です。日本へも、魚介類・水産加工品を輸出しています。北太平洋の同じ緯度なら、ベーリング海峡の南、セントローレンス島辺りでしょうか。フェロー諸島・島民の食事は鯨や鮭などの魚介類が主のため、かつて島民全体が深刻なダイオキシン禍に陥ったのでした。まさに、食物連鎖と、北の海・地球的な大気メカニズムの悪影響です。こうした背景を知って、大型魚のマグロや回転寿司の食べ過ぎなど、食事摂取には気を付けたいものです。

Maguromini [前号とほぼ同一文]後号で説明しますがマグロを含む魚介類は、養殖(畜養)に比べれば、天然のほうが遥かに汚染の程度が低いものです。しかし、一旦、ダイオキシン類やメチル水銀などを身体に摂り込んでしまうと、中々抜けません。また魚介類は一生食べ続けていくものなので、(またフェロー諸島の例もあるように)天然魚とはいえ十分注意すべきと考えます。

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