②専門家会議強引廃止の背景に安倍首相が保身先行・経済優先したく提言を嫌がる／少数派

　少数派シリーズ　特設｜新型コロナウイルス ＶＯＬ．６４
②専門家会議強引廃止の背景に安倍首相が保身先行・経済優先したく提言を嫌がる



■専門家会議の「無症状の人からも感染する」提言を当初政府は削除・蔓延が拡大した
前号に続き、新型コロナウイルス対策の「専門家会議（以下、同会議）」の突如の廃止に対する抗議の投稿・２回目です。「え？ もう１回言って」。会見していた同会議の尾身副座長は、記者から「ほぼ同時間に西村大臣が専門家会議の廃止を表明した」ことを問われ、聞いていないと戸惑いをあらわにしました。会見では皮肉にも政府が独断専行するため、政策決定と同会議の関係を明確にする必要性を訴えていました。案の定、事前の連絡も了解もなしに、メンバー全員が知らないままの“首切り宣言”はあまりにも酷いことです。安倍首相は逃げ回り、これだけ矢面に立たされて苦労された同会議を一方的に始末したことは、安倍政権が彼等だけでなく国民さえも重要に思っていない証拠です。同会議をいいように使い回す一方、耳の痛い提言などを言われると無視、これが安倍政権の本質です。本来は、同会議は疫学・医学・医療などの見地から提言する役割。その提言を受けて政策・経済などの面から検討し、最終的に政府が最終決定するのが筋です。

狭量な安倍首相は格好つけたい時（一斉休校・緊急事態宣言の発令・解除など）は同会議に掛けずに独断あるいは誘導、かたや都合が悪い場面では“丸投げする（逃げる）”やり方が国民から不評を買いました。同会議を邪魔扱いして葬り去るのは、全く大人気ないことです。悪質性が見られたのは「専門家会議の議事録」は作らず、安倍首相の発言部分はすっぽり全て削除されているのです。典型的な例は、３月、同会議は「無症状の人からも感染する」ことを提言に入れるよう要請しました。しかし政府は、「対策できぬ・パニックになる」として削除してしまったのです。“疫学的事実”かつ重大事項をしばらく国民に知らせずにおいたことが、その後の蔓延を助長させることになったです。その他にも、同会議に「文言を弱める圧力」を掛け続けました。官邸と厚労省閣僚は、国民が感染しないように対策するのが役目なのは言うまでもありません。しかし安倍首相は保身、閣僚は忖度ばかりに費やしたため、防げた国民も感染させ全く信用をなくしてしまったのです。

■首相発言を全て削除・議事録なしでは日本は次のパンデミックに対処できず
安倍首相・西村大臣はなぜこんなに、慌てふためいているのでしょう。いや、隠したがるのでしょうか。同会議の廃止を、自民・公明両党、自民党田村憲久・新型コロナ対策本部長も聞いていなかったのです。なお新規の体制は、閣僚会議―有識者会議―分科会の３層になり、同会議の役割をするものは“降格扱い”の分科会に位置付けされます。そのため形骸化し「生の声」が届かず弱められ、今後は政府の意向（都合）ばかりが動き始めると懸念の声が出ています。本当の首相や政治家ならば誰しも、「危機と向かう際、自分が行った政策決定は現世のみならず後世にも長く残して欲しい」ことを、大物政治家ＯＢは口を揃えます。たとえ現在は批判されても、１００年後、時代が変われば、後世の判断は正しかったとあの世で喜びたいというのが真の政治家だそうです。しかし確固とした意思もなく、ビクビク、ただただ・え～かっこし～の狭量・未来感がない安倍首相だから、現時点において自分の汚点にならぬよう、今までも全ての書類を抹殺（廃棄）してきたのです。

今後１０年後、２０年後、あるいは半世紀、スペイン風邪（実際はインフルエンザウイルス）のように１００年後に、新たなウイルスが襲いパンデミックが予想されます。投稿者が申し上げたいことは、テメエの保身ではなく、そのような時、議事録やその時に対応したデータがしっかり保存されていれば、後々の人々を助けられるのです。感染防止の良い例が台湾と韓国で、ＭＥＲＳの際に大失敗してその教訓から感染対策・医療設備を強化してきました。今回の日本のようにデータも対策も廃棄と隠蔽をされてしまえば、今後の発生に対処できず、後の人々を安倍首相が殺したことになるのです。「将来の人々を助ける」ために、議事録などの保存と情報公開を進めるべきなのです。もっと言えば新型コロナに留まらず、全ての政治判断は残さなくてはならないのです。今後、教科書や歴史の本に載りたいと思っているようですが、このままでは「２１世紀の憲政史上、最悪無能首相」と罵られますよ。精々、人々はアベノマスクの配布を、後々まで伝えてくれるでしょうが・・・


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