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食の誤用言葉|「煮詰まる」は結論が見えてきたこと、会議が行き詰まったことではないので要注意を

2022年12月05日 | 食の誤用言葉
Ntpkarakuri

食品のカラクリシリーズ/食の誤用言葉
「煮詰まる」は結論が見えてきたこと、会議が行き詰まったことではないので要注意を

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■煮詰まるの誤用が拡大する背景には料理をしなくなったことか?
会議で社長やリーダーが「相当、煮詰まってきたね」と発言したならば、出席者から多方面の発言や検討がなされた結果、そろそろ結論や方向性が見えてきたことを指します。しかし多くの方が、“行き詰まる”ことと勘違いしていることです。全く正反対な解釈をすることになり、こんな怖い言葉はないですね。このように多くの職場などの会議やWEB上には、「煮詰まる」の誤用が散見しています。広辞苑には、①煮えて水分がなくなる。②議論や考えなどが出つくして結論を出す段階になる。(投稿者補足=昨今は誤用が多いため)③転じて、議論や考えなどがこれ以上発展せず行きづまる。と書かれています。但し他の辞書は①②項のみ、あるいは誤用と注意書きして③項の意を載せています。

本来は、煮詰まる・煮詰めるは、野菜などをぐつぐつと煮込み、水分を飛ばし出汁(だし)が染み込んで食べ頃の状態を言います。言わば料理言葉で、料理のでき上がり・完成間際の状態です。料理好きな方なら、どんな食材でも「煮詰める・煮詰まる」タイミングやその手間こそが料理の味を決めるので、絶対、この言葉の意味は取り違えないはずです。間違える背景には全般的に料理を作る機会、特に煮込み料理をすることが少なく、コンビニ食や加工食品の多用がこうした誤用言葉が拡大したのではと考えます。現代人は言葉の上辺だけの意を取るため、“情けは人の為ならず”も逆に捉えている方が多いようです。「風と共に去りぬ・風立ちぬ」も、全く反対の解釈をしているのでしょうね。

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