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バレーボール会場を横浜アリーナにすれば丸々370億円削減できる/東京五輪の危うさR2-11

2021年04月12日 | 東京五輪の危うさ
Oiympictp2 少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.20
ROUND2 迷走する会場選定・巨額の建設費編11 <3会場見直し>
バレーボール会場を横浜アリーナにすれば丸々370億円削減できる

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ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。記事は2016年11月、旧ブログに投稿したものです。アスリートファーストの尊重は微塵もなく、政治家・経済界・五輪関係者などは己の思惑・利益・保身のために、東京オリンピックの悪用が目に余ります。年月が経過しても、ブログにてその検証や事実を残しておく必要があると考えます。

■レガシーを強調しても赤字を垂れ流せば“負の遺産”
新たなる3会場見直しについて、投稿者としてはバレーボールは新横浜の「横浜アリーナ」(既設)を推します。当初案の「有明アリーナ」を新設すれば404億円、圧縮案でも約370億円も掛かってしまいます。既にある横浜アリーナを会場にすれば、丸々費用が削減します(正確には下記差引363億円)。現在の横浜アリーナの座席数1.3万席を、国際基準の1.5万席に増設する改修費7億円だけで済みます。ボート・カヌー会場の海の森水上競技場、水泳会場のアクアティクスセンターの予算圧縮より遥かに効果が高いのです。国際基準に達する立派な施設があるのに、強引に370億円もの新設施設を作ろうとするバレーボール連盟(協会)の感覚は異常です。都民の税金を使うのに、よくそんなことが平気で言えると愕然としました。

連盟(協会)は、オリンピックが始まる前から「レガシー(遺産)」ばかりを強調しますが、大会後も赤字を垂れ流すので“負の遺産”です。レガシーは美名に聞えても、散々批判された公共施設の「ハコモノ」と同義語です。リオ五輪では、既存1.2万席の会場で行われたのです。新設施設を最大50年間使用すると、維持管理費が新築時価格と同等の額が掛かり、併せて有明アリーナに740億円も費やすということです。大会後は競技・コンサートなどに使用するとしていますが、赤字は必至です。都税で長期間に渡り穴埋めすることになり、納税者の主体は現在の若い方になるのです。国際試合はウォーミングアップ用にもう1面必要ですが、近くに練習用会場があるそうです。新たに“740億円の会場”を作ることは、無謀過ぎます。都内・東京周辺には、1万人以上入る屋内競技場が横浜アリーナを含め4つあります。人口減、若者減・少子化がますます進むのに、余分な重複施設は要りません。

■毎年国内で「国際試合」を行うことが選手をひ弱にする
当初の屋内球技会場案は、バレーボール/有明アリーナ(新設)、バスケットボール/夢の島ユースプラザ(新設)、ハンドボール/代々木競技場(既設)、卓球/東京体育館(既設)でした。バスケットボールは早期の段階で、「さいたまスーパーアリーナ」に変更されました。言わばバレーボールは新設会場で行う前提で、バレーボールの“本拠地”と言える代々木競技場と東京体育館を他の競技に譲ったのです。しかし3兆円を越える運営費の異常さを鑑み、東京都の初期会場選びのボタンの掛け違いがあっても、もはや有明アリーナの中止はやむを得ません。たった2週間なのですから、オリンピックは横浜アリーナでやることは仕方ないでしょう。2020年以降も試合ができる代々木競技場(1.3万席)と東京体育館(1万席)は健在ですので、今まで通りここを拠点とすればいいのです。

ところで皆様も疑問に思っているように、バレーボールの「国際試合」(4年に1度のワールドカップ・グラチャン)は、毎回、日本で開かれます。特にグラチャンは、1993年以降“恒久的”に日本で開くことが採決されました。国際連盟前会長が、日本の会場運営・宿泊施設・交通インフラ・セキュリティなどが抜群のため、大きな国際試合は“日本で行うこと”を打ち立てたのです。それは表向きな言い方で、本音は日本のTV放送権料・スポンサー収益が莫大で、国際連盟としては日本以外ではやりたくないのです。こうした日本ばかりの国際試合が、日本選手をひ弱にさせてしまったのです。会場にはあれほどの“熱狂的な応援団”がいても地の利を活かせず、近年の成績は芳しくなくズルズルと地盤沈下させています。

■大きな会場を作れば日本のバレーは強くなるのでしょうか?
Jリーグ生みの親・現トップリーグ連携機構の川淵三郎会長が、年甲斐もなく血相を変えて「器(競技場)を大きくしなければ、その競技は発展しない」と訴えました。大会組識委員会や連盟が、言わせたのでしょう。彼は、晩節を汚したと思います。昔、“大きいことはいいことだ”のチョコCMを見ました。残念ながら彼をしても、重厚長大の20世紀型の古い考え方です。その理屈で言えば、既存会場1~1.3万席ですが有明アリーナ1.5万席にすれば、日本は優勝あるいは上位入賞できるのでしょうか? 根本的に間違っており、連盟(協会)の驕りが酷過ぎます。会場のせいにすることなく、国内ばかりで国際大会を開くことを返上し、海外試合で厳しく揉まれることです。

さらに協会はどうしても有明アリーナを建設するよう、“東洋の魔女”(1964年・東京オリンピック優勝時の女子選手)や中垣内新監督などを使い、過去オリンピックに出場した18人の署名嘆願書を都に提出しました。東洋の魔女だった女性は、有明アリーナを作るよう涙ながらに訴えました。また中垣内氏は、たどたどしく自信なさげに「世界の文化に挑戦できるような体育館を」と発言しました。要は有明アリーナを作れば、コンサートも開けることが趣旨です。新監督はそんなポイントがずれたことを言うより、男子バレーの建て直しがきっきんの課題(命題)でしょう。両者とも、協会に言わされたのでしょう。見苦しい限りです。

■受け繋いでいる東洋の魔女のレガシー!建物を作ることではなくバレーの普及
1964年の女子バレーの優勝によって、その後巷では続々と素人の「ママさんバレーチーム」が誕生しました。従来の見るスポーツから、今では当り前の自分達が「楽しむスポーツ」に画期的に変わったのです。バレーボールに限らず、あらゆるスポーツで市民参加が増大しました。このムーブメントこそ、今も受け繋がれているレガシーです。前述の女性メダリストには、そういうことを言って欲しかったですね。厳しかった東洋の魔女・河西主将(2013年没・80歳)がご存命なら、何と言ったでしょうか?有明アリーナ“ごり押し”の動きから、バレーボールの行く末まで考えざるを得なくなりました(苦)。

▽最終決定会場 追記 再見直し検討も変更せず
バレーボール競技  有明アリーナ (新設)

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