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ジャニー喜多川①事務所は「性加害の疑惑に口をつぐむな」少年たちの夢につけこむグルーミング/少数派

2023年04月26日 | 社会の弱者・人権
Ns170minoritytp 少数派シリーズ/社会の弱者・人権
ジャニー喜多川①事務所は「性加害の疑惑に口をつぐむな」少年たちの夢につけこむグルーミング

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■疑惑を大きく報じてこなかったメディアとエンタメ業界のあり方も厳しく問われる
投稿はしんぶん赤旗を活用しております/大手芸能プロダクション・ジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川前社長(2019年死去)が、事務所に所属した10代の少年たちに性加害を常習的・継続的に行っていたとの証言が、元メンバーから相次いでいます。元メンバーの26歳男性は4月12日に記者会見し、15歳の時にジャニー氏の自宅で口腔性交されたと証言しました。男性が事務所に所属していた12~16年の間、同様の行為を15~20回されたと言います。男性は、自分と同時期にジャニー氏の自宅に泊まった少年は少なくとも100~200人にのぼり、そのほぼ全員が被害を受けていたと思うと述べました。イギリスの公共放送BBCのドキュメンタリー番組(3月7日放送)や、『週刊文春』(3月23日号など)に元メンバーが次々登場し、同趣旨の証言をしています。少年たちの間では「これを我慢しないと売れないから」と話されていたとされます。

芸能界で絶大な権力を持つ人物が、デビューを目指す少年の夢につけこみ、相当数の未成年者に性行為を強要し続けていた深刻な疑惑です。ジャニー氏はすでに故人ですが、その名を冠した企業が、重大な疑惑に口をつぐんだまま営業を続けることは許されません。これだけの被害が長年にわたって生み出されながら、なぜ大きな問題になってこなかったのか。BBC番組では、元メンバーが今でも少年時代の被害を被害と認識できず、「自分の人生を変えてくれた」「今でも大好き」などとジャニー氏への感謝や愛情を口にする様子が描き出されています。BBCは、彼らの言動は「グルーミング」によるものだと指摘しています。グルーミングとは、おとなが性的行為を行う目的をもって子どもを懐柔し、自分たちには特別な絆があると思い込ませ、被害を被害と思わず、声を上げづらくさせる性加害の手口を指します。グルーミングを行うおとなは「すごく優しい」「共感してくれる」などの印象を子どもに与えます。一度手なづけられると、あとでひどいことをされても、相手を全否定できません。

お気に入りのメンバーを自宅に泊まらせ、スターへと導く恩義を感じさせながら性行為を受け入れさせる。これは典型的なグルーミングです。近年、SNSなどを通して子どもを言葉巧みにだまして信用させ、性犯罪に及ぶケースが増えていることから、国会に提出された刑法改正案にはグルーミングに関する罪の新設が盛り込まれています。ジャニーズ事務所の事例からも、グルーミングの特徴と危険性について議論と認識を深めることが求められます。ジャニー氏の性的虐待疑惑は、1999年に『週刊文春』が報道しました。ジャニーズ事務所側が同誌を名誉毀損(きそん)で訴えた裁判ではジャニー氏のセクハラ行為が事実認定されました。同事務所とのしがらみから、疑惑を大きく報じてこなかったメディアと、噂(うわさ)をうすうす知りながらも「芸能界ではよくあること」などと見て見ぬふりをしてきた日本社会のあり方も、厳しく問われます。被害が「なかったこと」とされ、被害者が声を上げられない―そんな社会を変えることが必要です。

投稿者によって一部割愛や接続文章等の修正・補足、投稿タイトルは
新聞の原題・原文に基づき、若干、付け加えております。


投稿者からのひと言/最近はSNSなどで子供に近づき性行為に及ぶグルーミングが増え、社会問題になっている。その中で、故人であれジャニー喜多川の卑劣な男の行為をあからさまにしなくてはならない。スターを目指す純真な少年につけ込み口淫・肛門性交などが常態化し、従わなければアイドルに引き立てない悪行は許されない。ジャニーズ現所属、出身者にも疑惑が及ぶのを避けられない。問題は四半世紀前から週刊文春が追及してきたにも関わらず、メディアや当のエンタメ業界・とりわけジャニーズ系歌手を重用してきたNHKが沈黙してきたことは、犯罪に加担してきたことと同じだ。スポーツ・芸能界、会社組織の至る所で、大物や地位の高い役職を利用した、性被害はもちろんあらゆる種類のハラスメントの横行。そして、それを見て見ぬ振りしてきた社会の在り方が問題だ。不十分ながら一部のメディアや世の中が追及する最近の姿勢、非常に辛くても被害を受けた本人が事実を明かす流れが起きようとしていることが、せめてもの救いだ。右翼的・家父長的・強者の論理で動く体制を、少しずつでも変えていかねば日本は良くならない。つまらぬ大人になびかず、若い方の勢いに期待する。それを排除やネットで侮蔑することなく、彼等を助ける私達一人一人の態度が肝心だ。

Sankoub
次号/ジャニー喜多川②グルーミング性加害は本人死亡や関係者の得失で免罪されるべきではない

Akahatatop

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