明日への道標~みんなが幸せになるために

さあ、また書き始めよう。どうしても伝えたいことがあるから。

道路の権力/猪瀬直樹

2005-02-17 | 読書日記
道路の権力/猪瀬直樹

たまたま古本屋で安かったから買ってみた。
「道路公団民営化の攻防」という副題がついている。

確かに、あの道路公団の「改革」は
100点を与えられるものではなかったかもしれない。
しかし、そこに到るためにも相当な努力があり、
一定の前進があったことは素直に認めるべきだろう。

それにしても、まだあの頃は国民の間にも
なんとかしなきゃいけないという熱気があったと思う。

今、この本を読み返すにつけ、なんで日本はあの熱気を
上手に国民の幸福のために活かせなかったんだろうという
思いがして、悔しくて仕方がない。

もう、何度も書いたから、今さら言うまいと思うのだが
「構造改革」を単なる破壊だけの左翼カルト革命に変質させ、
それだけではなく、「改革」への国民の期待を消し去った
戦犯達は、真に万死に値すると思う。
http://blog.melma.com/00099352/20040815232326

猪瀬氏の意見に全て賛成する訳ではないが、
この本を読めば、決して「改革」は不要なのではなく、
依然として正しい「改革」は必要なのだと理解できるだろう。

折りしも「郵政民営化」が佳境を迎えている。
ファミリー企業の問題や、コスト意識の働かない組織の問題、
屁理屈をこねる官僚や族議員の存在など、
道路の問題との共通点も多い。

ぜひ、一読を薦めたい。

P.S.
猪瀬氏の「日本国の研究」も名著です。お薦めです。