異常気象

とにかく異常だ。
今朝の気温は５℃。
はっきり言って寒い部類に入らない。
例年なら連日氷点下だし，庭に雪が積もりその中にビールやワイン，日本酒の四合瓶を突き刺しておき，ギンギンに冷えたやつをベランダから手を伸ばして取り，暖かい部屋で封を切るのだが，今年は全くできない。
雪が積もったのもたった一度だけで，今日のような気温では絶対降るはずがない。
北海道は上空の寒気団のために久々に大雪が降ったようだが，何でも東京じゃ未だに初雪が降っていない，との噂も聞いたが本当なんだろうか。
もう１月も終わらんというこの時期に一度も雪が降らないとは・・・。

私の周りには，寒くなくてラッキーとか言っている輩もいるようだが，今後のことを考えると全く手放しでは喜ぶことができない。
まず，明らかにこれはエルニーニョ現象であるから地球環境全体に歪みがきていることになる。
このまま海面の温度が上昇し続けて地球温暖化が進むと南極の氷が溶けて，いずれ「日本沈没」になってしまう。
私のところは海抜100m近い山なので大丈夫だが，首都圏を始め都市部は全て水没することになるのだから恐ろしい。
否，そんな先のことではなく，さし当たって今年の問題だと，まずこのままでは間違いなく水が不足すると思われる。
山に雪が降らなければ河川の水量が足りなくなるのは明白だ。
したがって作物の実りも悪くなる。
暖冬の年は決まって冷夏となることが多い。
平成３～５年にかけてずっと冷夏が続いたため米の作況指数が過去最悪となり，平成の米騒動を引き起こしたことは記憶に新しい。
ついでに言ってしまえば，低温で発酵させることが絶対条件の日本酒は大打撃だろう。
気温が高く発酵が急速に進むと良い酒はできないのである。
酒処が東北や新潟に多いのは冷涼な気候あつてのことなのだ。
あとはスキー場もあがったりだし，湖が氷結しないのでワカサギ釣りもできない。

因みに，関東以西の方には東北即ち雪国というイメージがあるらしいが，私の住む太平洋側は降雪・積雪量とも多くない。
大陸からの季節風が背骨ともいうべき奥羽山脈で遮られるために，日本海側や内陸部(東北だと山形県の小国町，新潟だと魚沼地方とか)では雪が多いのだが，太平洋側は晴天が続き，空気が乾燥する日が多いのである。
だから我が町は決して雪国ではない。

いずれにしても，雪が積もるのは大変だが，このへんで一度降ってもらわないと後が困るのである。