koshiのお部屋2

万年三歳児koshiの駄文のコーナーです。

關西紀行,其之拾四:奈良の春日野青芝に,腰を下ろせば・・・

2014年01月23日 22時52分12秒 | 旅行,および「鉄」

今更だが,奈良が好きである。
勿論,京都も良い。
どちらが好きか,と聞かれると,返事に窮するが,奈良の寺社巡りや街歩きをしている最中は,奈良が好きである。
前回も述べたが,京都に比べて人が少ないというのが先ず第一だ。
奈良公園一帯は,さすがに観光客が多いが,今回の新薬師寺や,4年前に訪れた元興寺など,ちょっと離れると人は多くない。
西の京の大寺2つ,薬師寺と唐招提寺にしても,嵐山や清水坂程人はいない・・・。
そして,その大寺に代表されるように,大陸の風気が感じられる(と言っても,中国に行ったことは無いのだが・・・)のも,何ともゆったりした感じで,心地よい。
特に,奈良を訪れた際には,必ず行くという鉄板コースは,今回で5回目,個人的には7回目か8回目,否,修学旅行を入れると9回目となるが,とにかく飽きない。
南都の魅力が凝縮されたコースだと思うし,勿論想像でしか知らない平城の昔に,思いを馳せることもできる。


春日大社の長い参道を,黒豆を踏みながら歩くのも亦楽しいし,前回工事中だった朱塗りの社殿を眺めるのも良し。
寄ってくる御神鹿戯れるも良し。
但し,下手に寺社のパンフレットなどを手に持っていたり,ポケットから出していたりすると,噛み千切られて,食べられてしまうが・・・。

因みに,前日に出達する際,新調した靴を履いた。
かなりリスキーとは思ったが,今の靴は優秀で,ぴったりと足にフィットして,靴擦れなんて無縁・・・と思ったが,右の小指の裏に豆ができて,大きな水膨れとなってしまった。でもって,新品の靴で黒豆を踏みつつ歩くのだから,妙な感じだが,別に気にしないとどうってことはない。
臭うわけではないし・・・。


・・・ということで,吉永小百合の「奈良の春日野」が頭の中に明滅した。
ひょんなことで,あの曲を知ったのは,昭和末期のお笑い番組のおかげだが,同時期にリバイバルしかけた「青いゴムゾーリ」(バーブ佐竹)というのもあった・・・(何で草履が片仮名なんだ?)。
どうでもよいが,私の母は,デーブ大久保と聞いて,バーブ佐竹を連想したそうだ・・・(脱力)。


春日大社の面白いところは,参道にとにかく見るべきものが多いことだろう。
神社や祠もいろいろ在るし,鬱蒼と木々が繁る中,人懐こい御神鹿と歩くのは何とも楽しい。

本殿に参詣した後,水谷神社へ下り,飲食店や土産物店が軒を連ねる界隈を登ると,若草山麓へ出る。



オンシーズンは,入山券を買って登るのだが,この季節は入山できない。
3月のお水取りの時は,完全な山焼きが行われるので,それまでは・・・ということか。
山頂まで,なだらかな斜面に下草が生え,何とも言えない雰囲気を醸し出す。

若草山とは言い得て妙である。
良い季節なんかは最高ではないだろうか・・・。
天平の昔,平城の大宮人たちは,きっとここで大和盆地の眺望を楽しみ,時には中食を取ったりしたのではないだろうか・・・。
今も昔も,こうした感覚は変わらないと思う・・・。


若草山の麓には,やはり店が多いが,何とも特徴的なのは,大和鍛冶の老舗が2軒あることだ。



菊一文字包永(手掻兼永)と,謡曲「小鍛治」にも謡われた三條小鍛治宗近である。
ちょい値が張るが,良い大和土産となろう。
尤も,この季節は開店しているかどうか微妙なところだが・・・。
またしてもどうでも良い話だが,伏見城の項で述べた鈴木(雑賀)孫市の差料(脇差だったか?)は,兼永だった・・・と記憶しているが,多分司馬遼太郎の小説でのことだろう・・・。

その若草山の北端に「名勝奈良公園」の碑があり,隣に真新しいトイレができていた。

ここぞとばかり用を足し,子どもも行かせる。
3年前,二月堂で催され,絶景に浸る間もなく,大仏殿入り口近くまで走る羽目になったことからの教訓である。
そして,ここからが鉄板コースのハイライトとなるのである・・・。
             (果たして,続きは書けるのか・・・)


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