koshiのお部屋2

万年三歳児koshiの駄文のコーナーです。

機動戦士ガンダム-THE ORIGIN

2009年07月06日 22時08分29秒 | 機動戦士ガンダム

不覚にも填ってしまった。
B○○K○FFで1,2巻を一冊105円で買ったのが去年の暮れ頃で,最近3巻を入手したところ,どうしても続きが読みたくなり,一冊350円を投じて12巻まで買ってしまった・・・。


名作である。
否,完全にアニメを凌ぐどころか,私が今まで読んだコミックでも五指に入る傑作と呼んでも差し支えない。
作画は,安彦良和御大。
「神武」とか「クルドの星」といった歴史物を手がけてきた巨匠であり,ガンダム(特にファースト)とは切っても切り離すことのできない大きな存在であるが,2001年より月刊「ガンダムエース」に連載中の本作が安彦御大のライフワークとなることは間違い有るまい。
作品については,こちらを読めば私が駄弁を弄すより100万倍有効であるので,粗筋やアニメ版との相違を述べるのはあまり意味を為さないと思うが,感想を中心に書いていきたいと思う。


コンテや鉛筆で線描したような輪郭の細いラインと,流れるような陰影感が安彦御大独特のタッチだと思うが,それが見事に決まっており,追加拡大されたエピソードと,ファーストから30年たった現代でも通用するリアル極まりない臨場感が,何とも言えない深みを作品に与えている。
ファーストに対する思いの丈を存分にぶちまけた感があり,リアルファースト世代には間違いなく歓迎されるだろうし,一度でもファーストビデオで見たことのある方には絶対お薦めである。


勿論,アニメ版との相違は山のようにあるし,現代風にアレンジされてリアリティが増した部分もあるのだが,まずガンダムRX78は2基生産されていた。
アムロが乗ったガンダムのコードネームはRX78-02であるから,RX78-01が有ることになる。
それが作中で語られるのだ。
サイド7にシャア率いる部隊が潜入し,強行偵察が任務なのに功を焦ったザクIIのパイロット(ジーンとデニム)が攻撃を仕掛けるのはアニメ版同様なのだが,その際にガンダム01号機のテストパイロットであるヴェルツ中尉は,ザクの核融合炉の爆発に巻き込まれ機体は大破してコロニー外に放り出されることになる。
そして,02号機(つまりアムロが動かしたやつ)のパイロットであるウィリー・ケンプ中尉は機体に向かう途中にザクの強襲によって戦死。
アムロが搭乗するくだりはアニメ版同様である。


また,どう見ても格好良いとは言えないコアファイターが,大幅にリファインされもまの凄くリアルで格好良いものとなっている。
ランバ・ラル隊がホワイトベース急襲に失敗した後,ラルの内縁の妻であるクラウレ・ハモンが単身ガンダムにマゼラトップで向かうシーンは,アニメ版でも屈指の名シーンなのだが,この際にリュウ・ホセイが体当たりで玉砕するのは全く同じなのだが,コアファイターのディテールが見事である。
これまでドップもコアファイターも格好良いと思ったことはないのだが,リアルな画風に接するとアニメ版とは全く違う印象になる。


そのコアファイターであるが,ブロックユニットとしてガンダムに組み込まれるのは,ジャブローでの大改修後という設定のようだ。
そのジャブローであるが,アマゾン川地下というアニメ版とは異なり,ギアナ高地に位置している。
つまり,大河の地下は地盤が軟弱というのが理由である。
また,大気圏突入後のホワイトベースの進路は,アニメ版の北米(ニューヤーク-シアトルのことか??)-東アジア(山陰地方らしい)-中央アジア(オデッサ)-ベルファスト-南米(ジャブロー)という世界一周ルートではなく,ロスアンジェルス-カリフォルニア半島-ギアナ高地(ジャブロー)-そして多分ベルファスト-中央アジア(オデッサ)というルートに変えられている。


・・・ということで,初巻の「始動編」,続く「激闘編」,「ガルマ編」,「ランバ・ラル編」,さらに8巻の「ジャブロー編」まで一気に読んだ。
その後,ジオン・ズム・ダイクン暗殺からザビ家の支配,そしてダイクンの遺児であるシャア(キャスパル)とセイラ(アルテイシア)兄妹の地球圏への脱出行を描いた完全オリジナルの「シャア・セイラ編」,士官学校でのシャアとガルマの出会いを描いた「開戦編」,そしてシャアが本格的に活躍する「ルウム編」と続くようだ。
ベルファストでのカイ・シデンとミハル・ラトキエのエピソード,さらにオデッサの激戦はその後のようである。
現時点で,「オデッサ編」,「ララア編」と来て,19巻の「ソロモン編」まで刊行されているようだが,果たして懐が続くのだろうか・・・。


では,今から「シャア・セイラ編」を読む。
ランバ・ラルがとにかく滅法格好良く,ハモンもいい女として描かれているようだ・・・。


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1 コメント

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おはようございます (師子乃)
2020-04-05 10:11:30
変わっているところも随所にありますが、大筋は原作と外れていないからすごいですよね。

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