koshiのお部屋2

万年三歳児koshiの駄文のコーナーです。

またまた目出度くも無き日に・・・

2018年03月01日 21時47分37秒 | 音楽


今年もまた目出度くも無き日を迎えた。
例年,この日はお気に入りの一曲を紹介して,リンクを貼るのが恒例となっているので,今年は何にしようかと,例によって考えながら帰る。
確か2005年から始めたと記憶しているが,例年のラインナップは以下の通り。

05年 バレエ「アパラチアの春」(コープランド)
07年 嬉遊曲(イベール)
08年 ジークフリードの牧歌(ワーグナー)
10年 交響曲第1番ホ短調(シベリウス)
11年 小組曲(ドビュッシー~ビュッセル編)
12年 ピアノ四重奏曲第1番ト短調(ブラームス~シェーンベルク編)
13年 歌劇「ローエングリン」~第3幕への序奏(ワーグナー)
14年 「坂の上の雲」サウンドトラック~少年の国(久石譲)
15年 序曲「謝肉祭」(ドヴォルザーク)
16年 ピアノソナタ第3番~第4楽章(ショパン)
17年 大学祝典序曲(ブラームス)

10年と12年,そして16年は,どう考えても自虐根多のようなやばい曲だし,13年のワーグナーも波乱の予感でしか無い。
はてさて今年は如何なる曲に・・・と,迷うところではある・・・。

祝典行進曲(團伊玖磨 1958)。
名曲である。
平成の年号も今年で終わりとなるが,今上天皇がご成婚のみぎりに,作曲されたのが当曲だ。
ご成婚のパレードで演奏された他,1964年の東京五輪でも演奏された様子を市川崑監督による「東京オリンピック」(私の映画館デビューでもある)でも見ることが出来る。
また,1984年のロス五輪の日本選手団入場の際にも演奏された。

短いファンファーレによる序奏に導入される主部は,晴朗にして輝かしい響きが充溢する。日本人的特性とも云うべき,謙譲の美徳や慎ましきただずまいが感じられ,熱と力,そして十二分な覇気にも満ちる。
高校生の時以来,幾度となく演奏してきた一曲でもあるし,打楽器パートに手を加えて追加して,棒を振ったことも有る。
いつ演奏しても,その格調の高さと美しさ,そして推進力に感じ入るという稀有の曲でも有る。
因みに,團伊玖磨は現皇太子のご成婚の折にも,「新・祝典行進曲」を作曲しており,親子二代に亘る皇室のご成婚のパレード用楽曲を提供という栄誉を担ったわけだが,後者の方ははっきり言って過ぎたるは・・・といった感じであり,結果的に当曲の素晴らしさを引き立てることとなってしまったのは,全くを以て皮肉意外の何者でもない・・・。

今や日本楽団の長老となりつつ有る秋山和慶が,洗足学園大学の吹奏楽団を指揮している。
テンポが早すぎるとか,行進できんという批判はごもっとも。
しかし,コンサートではこのぐらいの快速が映えるのである。
願わくは,再来年に迫った二度目の東京五輪の入場行進には,ぜひ福島の産んだ天才である古関裕而先生の「東京オリンピック行進曲」と,この「祝典行進曲」を演奏して貰えないものだろうか。
勿論陸海空三軍の合同演奏で。
くれぐれも,「新東京五輪行進曲」なんて委嘱しませんように・・・。


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