バスケ青春の詩

平成25年12月22日をもって33年9か月ほど勤務した仕事を定年退職をしました。これを機会にまた想いを綴ります。

気力の差…ミニバス男子の子供たちへ

2012-12-01 05:24:12 | やっぱりミニバス!
平成24年12月1日 土曜日
 
「気力の差…ミニバス男子の子供たちへ」


今日は、武士道という思想の書として知られる。『葉隠(ハガクレ)』から拾ってみました。

『葉隠』は、全十一巻千三百四十三頁に及ぶ書物です。

これは、隠棲した佐賀鍋島藩士…山本常朝(じょうちょう)が七年間に亘って、口述したものを、同藩の後輩・田代陣基(つらもと)が、筆録したものです。

そのため、『葉隠聞書(ききがき)』とも言われています。

その内容は、藩主の言行や、他国のうわさ、教訓などです。

『葉隠』で有名な言葉は、「武士道といふは、死ぬ事と見つけたり」…です。

それは、そこだけしか読むと「死」を美化した精神論として読まれているようです…が、

内容を読み込むとそうではないことが理解できます。

端的にいえば、「覚悟をすえて、目的に向かって突き進む。そのために生き抜く。」という行動力の大切さのこと

また、その行動の基盤になるものが、“慈、義、礼、信、孝”…特に、相手を想う慈愛、相手に対する礼節、自身の謙虚さが大事だというのが、この書物の幹です。


さて、そこに書かれてあることで…私が教えられたひとつのことに、「気力」があります。

その大意は次のようなことです。

『勝負というのは、戦ってみなければわからないが、一般的には戦う前に勝負はついている。

それは、勝負に取り組む意気込みの差において、勝負はついているという。

名人と呼ばれる者の勝負を見聞して、自分にはとてもおよびもつかないと思うのは、人として、思うこと。

それは相手を名人と知っているから、そのように思う。

しかし、名人も人であるならば。我も人である。

何処に劣るところがあろうか…と思って必死の覚悟で向かうことで、活路は拓けると信じること。

叩きのめされるとしても、全力で臨める自分であることが出来る。

みじめな自分で終わることはない。

これが一大事なのです。』


この発想は、覚悟、決意とかを重視するところから生まれたものです。

勝負において、
「ともに死するをもって、真と為す。勝ちはその中にあり、必死、すなわち生くるなり」

…必死とは、死する覚悟をもって、活きることをいうのでしょう。

勝負事でなくとも、その道を志す者は、その道に関して純粋です。

純粋だからこそ、吸収し、毎日を悟って生きていくのでしょう。

すべては、気力の差から生まれる行動力にあるのです。

焦ることなく、ただひたすら気力を充実させて、行動することです。

特に、何かを一途に目指す者は、落ち込むことがあっても、そこから這い上がろうとする気力は失わないという想いを心に刻むことです。


明日、ミニバス男子は市内大会の準決勝・決勝トーナメントに臨みます。

子供達は、公式戦の雰囲気に呑まれます。

ならば、その雰囲気を楽しむほどの気力を充実させて、試合に臨んで欲しいと願っています。