炭焼き窯の形について
炭焼き窯の形は、考えてみれば奇妙な形をしている。入口(焚き口)から入ったところが狭く、次第に広がり、奧が瓢箪の「おしり」のような形で急激に萎んでいる。あるいは、全体が「らっきょう」のような形をしていると言っていいかもしれない。始めはなぜそのような形をしているか判らなかった。しかし、炭焼きを進めるに従って理由が判明してきた。それは、火の回り方から、炭の出来具合が一様ではないからである。いい炭が出来るところは広くなっているのである。おそらく、高さも含めて、ベストな炭焼き窯の形は、途方もなく思考を巡らさなければなるまい。
竹炭焼きの実際について
炭焼き窯が出来れば、竹または木などをいよいよ実際に焼いていくことになる。まず、炭にするとは、どのようなことなのか理論的側面から考えてみよう。もちろん、当初、私はほとんどこうした発想はなかった。しかし、炭焼きの本質を考えるようになって少しずつ進歩するようになった。
周知のように、生物のつくりとはたらきの基本単位は細胞である。この細胞は、核と細胞質からなり、その外側は細胞膜に包まれている。動物細胞とは異なり植物細胞にはさらに葉緑体、液胞、細胞壁がある。細胞質は、核のまわりのドロドロとした液状の部分であり、液胞は、排出系が不十分な植物細胞が不要物をためておく一種の袋である。植物細胞には、細胞膜の外側を固い細胞壁が包んでいるために、植物体をしっかりと支えることができる。
炭にするということは、炭焼き釜の中の温度を次第に上昇させることによって、水分の多い細胞質や液胞などから水分を追い出し、固い細胞壁を残していくことなのである。
これが、炭焼きの原理であるならば、一体どのようにすれば、いい炭が焼けるのか。
炭焼き窯の形は、考えてみれば奇妙な形をしている。入口(焚き口)から入ったところが狭く、次第に広がり、奧が瓢箪の「おしり」のような形で急激に萎んでいる。あるいは、全体が「らっきょう」のような形をしていると言っていいかもしれない。始めはなぜそのような形をしているか判らなかった。しかし、炭焼きを進めるに従って理由が判明してきた。それは、火の回り方から、炭の出来具合が一様ではないからである。いい炭が出来るところは広くなっているのである。おそらく、高さも含めて、ベストな炭焼き窯の形は、途方もなく思考を巡らさなければなるまい。
竹炭焼きの実際について
炭焼き窯が出来れば、竹または木などをいよいよ実際に焼いていくことになる。まず、炭にするとは、どのようなことなのか理論的側面から考えてみよう。もちろん、当初、私はほとんどこうした発想はなかった。しかし、炭焼きの本質を考えるようになって少しずつ進歩するようになった。
周知のように、生物のつくりとはたらきの基本単位は細胞である。この細胞は、核と細胞質からなり、その外側は細胞膜に包まれている。動物細胞とは異なり植物細胞にはさらに葉緑体、液胞、細胞壁がある。細胞質は、核のまわりのドロドロとした液状の部分であり、液胞は、排出系が不十分な植物細胞が不要物をためておく一種の袋である。植物細胞には、細胞膜の外側を固い細胞壁が包んでいるために、植物体をしっかりと支えることができる。
炭にするということは、炭焼き釜の中の温度を次第に上昇させることによって、水分の多い細胞質や液胞などから水分を追い出し、固い細胞壁を残していくことなのである。
これが、炭焼きの原理であるならば、一体どのようにすれば、いい炭が焼けるのか。