前回、粘土腐植複合体の形成についてみてきた。これは、肥料の養分をイオンの形で保持する本体であるので極めて重要なのだが、長くなるのでそのことについては後に触れたい。
ところで、この「複合体」自体も小さな団粒といえるものであるが、それは単独で存在する粘土やカルシウムや鉄などと結合して微小な団粒となる。この微小団粒同士が、根の腐敗物、微生物の粘質物、糸状菌の菌糸などにより結びつき、それより大きい微小団粒となる。これらがさらに結びつき、団粒となっていく。これら大小様々な団粒が集まって「団粒構造」といわれるものを形成する。
これは、蕎麦を水回しをしている時に、小さな塊が次第に大きくなっていき、異なる大きさの塊が無数に存在する場面が出てくるが、このような状態と考えればよい。
この団粒構造を作り出していくことが、土づくりの大きな目的の1つなのである。
では、団粒構造を作り出すことがなぜ必要なのか。
土は、水を保持しなければならない。これに反し排水もしなければならないという矛盾を抱えている。ここを解決するのが、この団粒構造なのである。大きな団粒同士の間には大きな空間がある。雨が降ればここが排水路となり水はすぐに流れてしまう。他方、幾つもの小さな団粒の間には曲がりくねった小さな隙間ができる。この小さな隙間は毛管現象により、水を保持することができる。土壌学では、前者を非毛管孔げき、後者を毛管孔げきと呼んでいる。
作物は何であれ、水の管理が「要」である。団粒構造をつくり出すことなく水の管理はできない。そして、水を嫌うソバの栽培では、特に、この団粒構造を作り出すことが大切なのである。
土を団粒構造化することが水の管理という面から重大なのであるが、さらに大切なことがある。
ところで、この「複合体」自体も小さな団粒といえるものであるが、それは単独で存在する粘土やカルシウムや鉄などと結合して微小な団粒となる。この微小団粒同士が、根の腐敗物、微生物の粘質物、糸状菌の菌糸などにより結びつき、それより大きい微小団粒となる。これらがさらに結びつき、団粒となっていく。これら大小様々な団粒が集まって「団粒構造」といわれるものを形成する。
これは、蕎麦を水回しをしている時に、小さな塊が次第に大きくなっていき、異なる大きさの塊が無数に存在する場面が出てくるが、このような状態と考えればよい。
この団粒構造を作り出していくことが、土づくりの大きな目的の1つなのである。
では、団粒構造を作り出すことがなぜ必要なのか。
土は、水を保持しなければならない。これに反し排水もしなければならないという矛盾を抱えている。ここを解決するのが、この団粒構造なのである。大きな団粒同士の間には大きな空間がある。雨が降ればここが排水路となり水はすぐに流れてしまう。他方、幾つもの小さな団粒の間には曲がりくねった小さな隙間ができる。この小さな隙間は毛管現象により、水を保持することができる。土壌学では、前者を非毛管孔げき、後者を毛管孔げきと呼んでいる。
作物は何であれ、水の管理が「要」である。団粒構造をつくり出すことなく水の管理はできない。そして、水を嫌うソバの栽培では、特に、この団粒構造を作り出すことが大切なのである。
土を団粒構造化することが水の管理という面から重大なのであるが、さらに大切なことがある。