フルート吹きのほっと一息

フルートのこと、音楽のこと、作曲家のこと。そして愛犬トム君との日々。
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恩師 増永弘昭 15

2006年06月20日 | 恩師 増永弘昭先生
フランス近代の曲を片っ端から練習して
レッスンを受け続けた時期があります。
初めの頃は音色についていろいろ言われていました。

「音色が暗すぎる。倍音の響きを聞くように。
夏の海を思い出しなさい。海面がキラキラしているでしょう。
疾風怒濤の音楽ではありません。」

アーティキュレーションについても、

「みんなドイツの作品は四面四角で
フランスの作品は自由だと思っている傾向があるけれど、
こんなこまかいニュアンスまで指定しているのですよ。
理屈っぽいんです。フランス人の作曲家の方が。」

やり尽くすほど曲数をこなした頃は

「このあたりの作曲家はみんなこのパターンで
作品を作っています。後は全部同じです。パターン通りです。
自分でやっておくように。」

おっしゃる通りでした。
オネゲルの牝山羊の踊りが完全に理解して演奏出来れば
確かに大切なことは、どの曲も皆同じでした。
全ての基礎・識別する判断力を叩き込むことで
応用ができるように指導されていたんですね。

もう、レッスンがなくても演奏はできるんですが、
いろいろ話をしたいなと思います。


3 コメント

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わかります (swing a-go-go)
2006-06-20 11:02:13
「恩師 増永」シリーズ、いつも楽しみにしています。



私はここまでつきっきりのレッスンは残念ながら体験したことがないのですが、禅問答の「問い」だけ与えて笑顔で去っていく師にたくさん出会いました。



最近、少しずつ解け始めてきているところのような気がします。
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禅問答 (管理人)
2006-06-20 23:23:58
増永先生との間で

私も禅問答に感じることが

しばしばあったんですが、

増永先生は

「禅問答ではありません。

簡単なことです。」

なんて良く言ってたんですよ。



でも、結構、禅問答の世界です。

理解すると当たり前になるんですよね。

解るまでやるしかないんですよね。
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そうそう、そうですよね (swing a-go-go)
2006-06-22 10:40:47
その「簡単なことです」という返しがまさに「禅問答」ではないか!



という感じですよね~(笑)
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