ただの完全移植に興味はありません、としても11

2008-12-05 19:51:57 | ゲーム
FF2よ永遠なれ
もう知ってて当然というレベルで有名なFF2攻略サイト。FF2とロマサガその他の解析で神とされる人物のサイトです。
当然、今回の一連の記事でもかなり参考にしております。
機種ごとの改変点はこのサイトを見れば一目瞭然、なんだけど、並のプレイでは気にならない変更点(そして、慣れたプレイヤーには致命的変更点)が多いため、ある程度ファミコン版に詳しくないと何が書いてあるのか自体理解できないかもしれない。
重要なのは、GBA版はものすごく簡単だってことです。

GBA版あたりはもうすでに攻略サイトが十分ある状況のため、とりあえず盾を装備する・ブラッドソードは強すぎるので禁止、くらいのことは、なぜか新規で入ってきたプレイヤーも知ってる状態。彼らはこうした理由を理由をうまく説明できるのだろうか(正直、ザコ戦でブラッドソードはあんまり有効じゃない)
・自重しない場合のGBA版
テレポで大半のボスを含む、ほとんどの敵は楽勝、適当に使ってるだけであたるあたる。テレポて。一番最初に手に入る即死魔法だよ?もちろんFF2なので全体化できる。ほとんどの敵はテレポで壊滅。効かない相手は、そのときはデスペルなどの対抗手段があるけど、まあそのときこそ普通の攻撃魔法かな。古代の剣を使ってもいいヨ。
魔法使いは両手盾で理想形。理由は省略。
ブラッドソードは確保。ラスボスなどには即死は効かない。どこで入手するかは攻略サイトでも見なさい。
まーどこでもセーブできるから、そもそもピンチにならないと思うけどナー

FF2は、「効率的にプレイする」が本道と思う。だから過剰なレベル上げは既に邪道。
また、正直言ってファミコン版の時点で奇妙な仕様が山積みであり、その大半が移植後も残ってるから、まともにアレンジする意思は放棄しているのだと判断せざるをえない。

奇妙1:二刀流の謎判定。ファミコン版の二刀流は単に攻撃力が下がるだけで、あまり意味が無い。
ここだけが移植で修正された。

奇妙2:回避率と素早さのそごう。FF2の素早さは主に回避率を高める効果がある。行動速度も回避率に影響されており、素早さはその元となる。つまり、盾を装備すると回避率が上がるため、行動速度も上がる。おかしくね?重装備だと回避率が下がるから、そこからついでに行動速度にも反映したんだと思う。
また、素早さの成長には回避率が高いと上がる、らしい。素早さが回避率のもととなるけど、そもそも回避率がないと素早さも上がらない。
これは先人の研究の成果で判明したことで、私自身がちゃんと検証したわけじゃないが、後列の魔法使いに何も持たずに成長させた場合、あるいはマリアに弓を使わせるなどした場合、確かに素早さがぜんぜん伸びていかないようだ→行動も遅い。
対策として、マリアも何らかの方法で回避率を高めたほうがいい。無装備の場合はナイフ持つ程度でいいから(武器にも回避率が設定されている)。

奇妙3:使いにくい魔法が多数存在する。即死魔法だけで何種類もあるけど、たとえばファミコン版ならトード以外は実質命中率が低いだけの劣化トード(機種によって命中率は違うみたい)。白魔法ならミニマムだけど、ミニマムとトードの二択ってことかな。
そして似たような変化属性の補助魔法は即死と比べて存在感がない。スタンとかフィアーとかいらない。

奇妙4:魔法のレベルを上げにくい。エスナが育ってないと石化がヤバいけど、普通に使っててもぜんぜん成長しないので、戦闘中に無駄うちの必要がある。
魔法に関しては、考えようによってはGBA版ではむしろ成長しにくくなってる(ABキャンセルを無くしたのはいいとして、戦闘中に実際に行動しないと経験が入らなくなってやがる)。エスナを育てるよりバカ安くなった店売りの金の針を使ったほうがいいかも。

奇妙5:回避率が重要すぎ。打撃の追加攻撃は耐性をつけても防げない(敵も味方も)。よって回避率が無いとコカトリスの石化など致命的攻撃をまったく防げない!
まあ、耐性アイテムじたいがあんまり無いんだけど。
逆にこっちの追加攻撃も全部の敵に通るので、古代の剣の呪い(能力が全部半分)は凶悪すぎる。だから封じ手とされるわけです。
そしてもうひとつ、ブラッドソード。シリーズおなじみの体力吸収武器だが、FF2のみダメージ計算式が終わっており、1ヒットあたり、最大HPの1/16吸収効果。16ヒットでラスボスだろうと死亡する。(HPの低いザコ相手だとパッとしない)
敵も何体かがブラッドソードを持っていて、最大攻撃回数は8回。これだけ言えば回避率の重要性はわかるだろう。HPなど上げても無駄無駄無駄~!

まだあると思うけど、このへんで。
オリジナル仕様を再現しないのだとしたら、なぜブラッドソードのダメージを改めない?なぜ古代の剣とかそのままにするよ?
なぜ半端に仕様を残そうとする?味方側の反則を残してやるとでも言うつもりか?

20年の歴史の重みを少しは思い知ってリメイクして欲しいネ10

2008-12-05 18:13:31 | ゲーム
GBA版やPSP版をプレイした人の感想で
「当時クリアできなかったんだよー、今回たまにブラッドソード使いながらクリアしたけど、こういうシナリオだったんだねー」
「やっぱり2Dはサクサク進んでいいね」
とかいう感想を見ると、君たちは■にだまされてると言いたくなる。
ストーリーが違うんだぞ。はっきりいって論外レベルだぞ。
時代に合わせたちょっとした改変は許される、あるいはやむをえない。
けどFF2のシナリオはそうじゃない。意味が変わってないのにちょっとした台詞回しが変更されてたり、意味が変わってないけどニュアンスが変わってるセリフ。
レオンハルトは結局何を考えているか言葉で示さないから想像するしかなかったのが、GBA版ではセリフが大量に追加されてて、何かダメになった劣化セフィロスみたいになってる。
違うだろう!
原作を知った上で違いを楽しむのはいい。だけど、GBA・PSPから新規に入った人は、この微妙に変更されたシナリオが、変更されていると言う事実すら気付かずに過ぎていくのではないのか?!
ゲームバランスもだ!オリジナルはもっと難しかった、だけじゃない、根本的に何かオリジナルと違ってるのに、リメイク・決定版と称して新規の客に買わせて、そいつらはオリジナルと違うと言う事実すら知らないまま通り過ぎていく。そいつらは、きっと「FF2がどんなゲームなのか知りたい」という欲求で買ってるのに、その実は全くの別物、似てるだけの別のゲームなんだぞ!
まあそれはFF1もだな。グラフィックとシナリオがそのままでだいぶ救われてるけど、あっちはあっちで経験値が激増して単純に難易度下がってる。でも、肝心なところは何とか保ってるし、MP制にしてゲームバランスを組みなおそうとした努力が見られるだけ評価に値すると思う。「オリジナルがどんな感じか知りたい」の表面だけなら知ることができる。
2にはそれすらない。何のために存在してる移植なのか、真剣に悩む。

「ならかった」を修正するのは当然として9

2008-12-05 17:51:15 | ゲーム
ウボァー

FF2に関する先入観の浸透は、もはやどうしようもないところまで来ていた!
「ならかった」はNEWファミコンに合わせて発売された1・2の時点でとっくに修正されてるらしいので、WSC版以降は…とか言うのはお門違いだじょ。
レトロゲームの知識というより、ファミコン版FF2の知識の不足、半端な思い込み、そして移植版の枚挙にいとまない、恐るべき大量の変更点が驚くほど誰の耳にも知れ渡ってないことの恐怖。
ウボァーはセリフの最後に投げやりに付け足します。これが重要。「ウボァー!」だとGBA版。アルテマは機種ごとに全部効果が違う。ブラッドソードが強いけどこだいのつるぎも強い、けど古代の剣が封じ手とされる理由をお前ら理解してないだろ、みたいな。

グラフィックが違うのは、見ればわかるからアナウンスしなくてもいい。
問題は雰囲気がぜんぜん違うことであり、ゲームバランスも壊滅的に違うことだ。

FC版
時代を考えると、ノーマルにプレイすることじたいは十分快適なRPG。ただ、FF3が速すぎるため、比較するとキビシイ。
と、イエローソウルはひどい。さして強いわけじゃないのだが、絡まれると1ターンが永遠にも等しい時間続くことになる。
他にも不可解な仕様が多数存在するため、90年代に研究が進むまでは評価されにくい作品だった、と思う。
研究の結果明かされた事実、それは仕様の裏をかいた裏技が、逆にプレイヤーを苦しめることになるというものだった。
HPを数千まで上げる→かえって割合ダメージで大ピンチ、回復しきれなくなる
そして、このゲームは何もかも回避率に支配されていることも明らかとなった。たぶん、当時難しい難しいと言われながらも、普通にクリアしている人間がいたのは、「盾を持たせて」「HPは上げすぎない」という、基本を外さないプレイヤーが存在していたからだろう。
攻略本を読まないほうが、ひょっとしたら楽にクリアできたということだ。

WSC版での変更
はじめの移植で、この後の派生バージョンの原型であるWSC版。許せるレベルなのだけど、移植版をプレイする人は、この時点で結構何もかも違うということを知っていて欲しい。
正直言って、不買運動とかありえるレベルだと思う(それは最近のネット上の不買運動の敷居が低くなりすぎてるという意味で、だけど)

グラフィック:
オリジナルの雰囲気を生かせてない。FF1はそうでもなかったのに(クラスチェンジ後は別として)。天野絵に似せようとして別人みたいになってる主役陣。対するモンスターは、逆に天野絵に近かったFC版から遠ざかってる(当時は、天野喜孝はモンスターの原画も手がけていた)。この頃デザインされたモンスターはSFCの4~6でも何体かはそのまま使われてるというのに。
PSP版は天野絵よりに戻ってるらしい…

音楽:
音源のレヴェルが違うから曲の雰囲気がアレンジされてるってのは仕方ないとして、ベヒーモス戦がバトル2じゃないことに反発多数なのは理解できないのか?ボス音楽を皇帝の専用曲にしたかったからの選択なのは理解する。しかし、それでもあの曲はベヒーモスの曲だ。
FF史上、初めてボス音楽が登場した敵がベヒーモスなのだ。
こうていの曲を新規にしたほうがずっとマシだ。もっと言うと、バトル曲増やす必要すら感じない。

FC版のサントラに使われてないバトル3が入ってるしな…あの変調子ソングを皇帝曲にするのも賛否分かれそうだけど。
この辺の変更はWSC版で「あーやっちゃったなー」という感じで、その後のバージョンもWSC版ベースだからうかつに変更できないわけよ。
「ベヒーモスの戦闘テーマがどうのこうの」という話が出たらそれはファミコン版限定の話なので注意ね。

戦闘システム:
細かいあら探しレベルの話じゃなく、目に付く変化がかなり多い。
一番違うのは二刀流関連と思われる。
ファミコン版→二刀流すると、左手の武器が攻撃計算されない(右ききの場合。熟練度だけ入る)
WSC版→二刀流の判定がちゃんとしてる
これはファミコン版の仕様の方が奇妙なので意図的に変更したものと思われるが、おかげで回避率と攻撃力を併せ持つディフェンダーが卑怯くさい威力を発揮する。
また、この奇妙な仕様はおそらく盾の扱いと関係している。FF2の盾は武器と同等の扱いで、攻撃力が存在している。ファミコン版の場合は手に盾だけを装備した場合に、盾の攻撃力が発揮された。両手に盾を装備しても一応攻撃できる(せざるを得ない)わけです。
WSC版では、なぜか盾のヒット回数が通常攻撃に足されてる…しかも両盾だと攻撃できないよう変更されてるので、意図的に盾だけ判定を変えていることは明らかであり、
なんでこんな意味の分からん仕様にしたんだ?盾が武器になるってのは面白い発想だけど、この変更はかなり不可解。もともと判定していなかったものを判定するようにして、判定していたものを判定しなくするってのは、どういう意図があるってんだ?
あとは熟練度が上がりやすいこと、敵の隊列が一部前後逆になってたり、特殊攻撃が勝手に単体化されたり、くらいかな。目に付くところは、だけど。
ダメージ0のときに盾で防御したグラフィックが出て混乱を招くとか(その攻撃を防いだのは鎧だろう)、戦闘の細かい仕草に違和感があるとか、なぜか魔法のレベルが上がりにくくなってるとか、言い出したらキリがないのだけど、かろうじてFF2と呼べるものではある。
でも、まだリメイクする機会があるのなら作り直してほしい。僕らの思いはその辺りが妥協点だったはずだ。
付け加えるなら、いつかはFF3がWSCで発売するならその礎となろう、そういう思いがFF2を買わせた側面もあるんだ。