北朝鮮が、生き残るために核開発を、世界の圧力の中で、のらりくらりと誤魔化したり嘘を言ったりしながら、此処まで来てしまいました。まさに涙ぐましい努力と言っていいでしょう。
国民の生活を犠牲にしてまで、金王朝の生き残るだけをかけたこの計画が完成するかもしれないこの時に至っても、日本の政府は、今まで本当に鷹揚に構えていました。その差はイスラエルと比べると歴然としています。
日本の政治家の中には朝鮮半島に並々ならない、抜き差しならない、何かがあって、あらゆる面で大目に見てきたことが数多くあります。特に戦後の誤った歴史観によって、今まで言いたいことも言えない事柄や、関わり合いがあり、遠慮していました。
白人世界になるかの時日本はただ一つ抵抗をし、チャイナは白人側に寝返ってしまいましたが、朝鮮半島は日本と併合され日本人として、欧米と戦ったと言う、仲間意識の一欠けらが日本側にだけあったのかもしれません。
なかなか複雑で一言では言い切れない捩じれた意識なのです。
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【正論】産経新聞・平成29年4月17日 付
北朝鮮戦対処なぜ踏み込まぬ 軍事行動に出ない、サイバー攻撃は行わない、中国企業「二次的制裁」にも踏み込めぬ日本
福井県立大学教授・島田洋一
≪国会の存在意義が問われる≫
4月10日、自民党拉致問題対策本部が新たな提言をまとめ、12日、安倍晋三首相に手渡した。その中に、「北朝鮮と取引する第三国の金融機関や企業などを対象に、資産凍結を含む二次的制裁を行うこと」とある。北の対外取引の約9割を占める中国の事業体が主たる対象となろう。
また3月24日には、都内で開かれた拉致問題集会で「党を代表して」挨拶した民進党の渡辺周拉致問題対策本部長が、「トランプ政権は北朝鮮と取引がある中国の金融機関の活動を制限しようとしている。そういう動きに私たちは参加していく」と明言した。
早急に必要な法整備を行うべきだろう。与野党の拉致対策担当者がそろって打ち出した方針を実現できないようでは、国会の存在意義はない。
北朝鮮、イラン、シリアの3カ国は長年にわたり、核開発で協力関係にあった。しかし、北が核兵器を手にした一方、イラン、シリアはまだ持っていない。この違いはどこから生じたのか。
2007年春、イスラエル対外諜報機関(モサド)の長官が訪米、シリアで建設が進む秘密原子炉の写真を米政府高官に示した。その内部構造は、北朝鮮・寧辺の核施設に酷似していた。
国際原子力機関(IAEA)に報告はなく、明白に核兵器不拡散条約に違反する施設であった。
イスラエルは、自国が率先して動くとアラブ世界にハレーションを起こしかねないと、米側に空爆を要請した。チェイニー副大統領は同意したが、ライス国務長官、ゲーツ国防長官らは「まず外交努力で」と慎重姿勢を取った。
結局、ブッシュ大統領が、「時期尚早」と要請を断り、後の判断をイスラエルに委ねた。
同年9月6日深夜、イスラエル戦闘機群がシリア領空に進入、500ポンドの地下貫通弾を連続投下し核施設を破壊した。
その数時間前、シリア軍の制服に身を包んだイスラエル軍特殊部隊が地上から潜入し、レーザー誘導装置で標的の情報を伝えるとともに、シリアの防空システムを攪乱(かくらん)する電子戦に当たった。
空爆を受けたシリア側は沈黙を守るのみならず、急いで現場を片付け更地にした。秘密核施設だったことを認めたに等しい行為だった。
≪意識の差はあまりにも大きい≫
安全保障上の重大事態に対し、アメリカに協力を求めるものの、得られない場合、自ら軍事行動によって脅威を除去するという姿勢がイスラエルには一貫してある。
攻撃についてはアメリカに全面依存という日本との違いである。シリアの核兵器開発計画はこれにより大きく後退した。
昨年2月、安倍政権は「在日外国人の核・ミサイル技術者の北朝鮮を渡航先とした再入国の禁止」を決めた。遅きに失したとはいえ当然の措置である。
朝鮮総連傘下の在日本朝鮮人科学技術協会(科協)に属する核・ミサイル関連技術者に北との往来を許してきた日本の姿はあまりに異常であった。
イスラエルの対応はこの点でも日本と大きく異なる。08年以降、5人以上のイランの核科学者が、遠隔操作の爆弾や銃撃によってイラン国内で殺害された。いずれもモサドの作戦といわれるが、彼我の意識の差に驚かざるを得ない。
サイバー戦も重要性を増す分野である。09年、イランの濃縮ウラン製造施設のコンピューター制御システムに、アメリカとイスラエルが合同でサイバー攻撃を仕掛けた。
ドイツ・シーメンス社製の基幹部品にスタックスネットと呼ばれるマルウエアを埋め込み、遠心分離器に異常回転を起こさせて破壊したのである。イラン側は修正に約3年を要した。
≪専守防衛に固執する愚かさ≫
あくまで核開発の遅延にすぎず、サイバー攻撃が「成功」したとはいえない、と指摘する向きもあるが、問題はイランとの取引路線に転じたオバマ政権が、その後攻撃を中止したことにある。
総括するならば、サイバー作戦は、どこまで波状的に展開するかによって「成功」の度合いが異なってくるということだろう。
サイバー・セキュリティーの専門家で元陸上自衛隊システム防護隊長の伊東寛氏によれば、日本の関係当局ではいまなお、サイバー攻撃は「究極の長距離兵器」であって、専守防衛の理念に反するとの意識が抜き難くあるという。
だが「誘導弾などの基地を叩(たた)くことは法理的に自衛の範囲」が政府見解である以上、核ミサイルを無力化する手段からサイバー攻撃を排除する理由は見当たらない。
北朝鮮はこれまで、大量の電子部品を日本から調達してきた。それを許してきたこと以上に、その間、部品にマルウエアを仕込む作戦を一度も展開しなかったことの方が驚きだろう。
軍事行動には出ない、情報機関の設置は考えない、サイバー攻撃は行わない-。その上、中国の企業に対する「二次的制裁」にも踏み込めないとすれば、北朝鮮問題に真剣に取り組んでいるとは到底言えないだろう。(福井県立大学教授・島田洋一 しまだよういち)
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日本から北朝鮮の基地を攻撃すると言う考えが、日本には初めから、テーブルの上には載っていないのでしょう。その部分はアメリカにお願いするという、言ってみれば図々しい考えしか思い浮かばないようです。何という腰抜けだと言われてしまうでしょう。
これが、今のところアメリカと日本にとって一番理想的だとする考えになっています。しかしそろそろ日本は独立しなければならないと言う所は、自国の意志で、敵基地を攻撃できる憲法に改正しなければどうにもなりません。アメリカも同意しだしています。
今回の北朝鮮問題は、拗れればこじれるほど、日本が目覚めて、良い方向に向かうでしょう。日本らしさがますます発揮できる、そういう時代が来るような世論にもなりつつあります。
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