歩かない旅人

 彼がなした馬鹿げたこと・・・彼がなさなかった馬鹿げたことが・・・人間の後悔を半分づつ引き受ける。ヴァレリー

トランプ氏「お前がやらなきゃ俺がやる」

2017-04-13 21:09:44 | 産経新聞の記事から抜粋

 

     

  

  「アンタがやらないなら俺がやってやるぜ」。かっこのいいセリフで、面子だけで生きているバカでかいだけの国の、代表に向かって啖呵を切った、トランプという男は本当にただモノではありません。

  

  もしこれが、ヒラリー・クリントンが大統領だったら、こういう展開には絶対にならなかったと思います。どっちがよかったかなど、どうでも良いことです。世界はやはり警察官が必要なのです。

  話し合えば何とかなると考えた結果できたのが国際連合みたいな、世界共通の何とかしてくれるだろうと言う、甘ったれた机上の空論が幅をきかせたかのように見えてきましたが。結局は力です。

  国際機関ほど、先進国にとって邪魔なものはなく、それが先の大戦で、運よく戦勝国の仲間入りした五つの国が常任理事国になりました、これが全くのお笑いで、何でそうなったか未だに分かりません。

  

  この中で戦争に勝った国はアメリカだけです。日本でさえ戦争に負けた国はアメリカだけで、チャイナにもイギリスにもフランスにも勝っています。ソ連はどさくさに付け込んだ火事場泥棒のごときものです。そして今や負けた国、日本、ドイツが世界をリードしています

  トランプ大統領はとにかく本音で勝負しています。というふうに見えます。それがトランプ大統領の持ち味なのでしょう。権謀術策は彼に似つかわしくない。それがチャイナとの会談に、習近平氏に完勝した所以ではないでしょうか。

  

  さて悪の温床、北朝鮮にどういう選択を選ぶでしょうか。ここまで期待させながら、下手な芝居に終わるなら、あの強面と恫喝は単なるコケ脅かしの山門芝居に終わるでしょう。

 

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 産経新聞・平成29年4月13日 付

  

【宮家邦彦のWorld Watch】
朝鮮半島緊張…トランプ氏の「米国がやる」真意は制裁拡大だ 日本も準備怠るな

  「大統領が危機を作るのではない。危機が大統領を作るのだ」。40年前の米国留学時代にある教授から聞いたこの言葉を改めて反芻(はんすう)している。

  先週米国が巡航ミサイルでシリア空軍基地を攻撃した。露・イランは猛反発、中朝は米の強硬姿勢に慄(おのの)き、同盟国は安堵(あんど)した。

  

  ホワイトハウスの内紛と人事刷新の可能性がささやかれ、トランプ政権の「米国第一」政策終焉(しゅうえん)やシリア内戦介入の是非が議論されている。一部メディアは「バノン氏の影響力低下」「米中首脳会談で大きな進展」「米国の対北朝鮮攻撃は間近」などと報じているが、筆者の見立てはちょっと違う。

  それにしても、僅か数日で米国の大統領はかくも変わり得るのか。武力攻撃に至る経緯を時系列で振り返ろう。時間は全て米国東部時間だ。

 3日夜、シリア北西部で化学兵器による攻撃発生。

 4日、大統領に第一報。バノン首席戦略官、国家安全保障会議(NSC)を外れる。

 5日、トランプ氏「レッドライン」を越えると発言。

 6日、習近平国家主席、フロリダ到着。夕刻、NSCが攻撃を最終決定。夕食後、トマホークによる攻撃発表。

  まずはバノン首席戦略官について。「米国第一」を主張する同戦略官は攻撃に反対し、賛成するクシュナー上級顧問との対立が顕在化した。

    

  衝動的に決断する癖のあるトランプ氏は「責任は自分にある」と述べ、攻撃を選んだ。反対したバノン氏がNSCを外れたのは当然だが、これで同氏の影響力が変化・低下したと見るのは時期尚早だ。

  今回の攻撃で最も変わったのはトランプ氏自身である。毒ガスで死亡した幼児の映像を見て決意したというが、恐らくはシリア・北朝鮮という重大危機に遭遇し、衝動的に「変節」した結果だ。

  選挙モードのトランプ1・0だけでは政権維持が難しく、統治モードの2・0も必要と直感したのだ。マクマスター補佐官の下でNSCが統治モードに移行すれば、トランプ1・0であるバノン氏が外れるのは当然。

  一方、これでトランプ氏が1・0から2・0に移行したわけではない。2020年大統領選での再選を目指すトランプ氏は1・0を放棄できない。

  バノン氏はトランプ当選の原動力である白人労働者層のチャンピオン。彼が政権を去れば再選は望めない。「即興統治」を好む大統領は今後も中間の「トランプ1・5」を続けるに違いない。

  続いて米中首脳会談だが、非公式とはいえ、かくも成果の乏しい首脳会談も珍しい。共同会見も共同文書もなく、今回は対シリア攻撃報道に埋没してしまった。

  世界の指導者然と振る舞いたかった習近平主席の心中を察するに余りある。習氏は「深い交流ができ信頼関係を構築できた」とし、トランプ氏も「大きな進展があった」と述べた。

  

  当然だろう。再選を目指す党大会の年に行われる総書記(習主席)の訪米に失敗はあり得ないからだ。

  最後に、対北朝鮮軍事攻撃の可能性について。米側は対シリア攻撃につき「中国側が理解を示した」と説明したそうだ。

  米国の対シリア攻撃は露とイランだけでなく、中国と北朝鮮への強烈なメッセージとなったが、これで米国の対北朝鮮攻撃が間近になったとは思わない。

  トランプ氏は「中国が解決しないなら、米国がやる」と述べたが、その真意は対北朝鮮制裁の対象を中国人と中国企業にも拡大することだろう。

  理由は簡単、「金正恩(キム・ジョンウン)」は「アサド」や「オサマ」ではなく、対北朝鮮攻撃は一つ間違えば朝鮮戦争パート2となるからだ。

  

  空母を朝鮮半島近海に派遣し、米国は力を誇示するが、北朝鮮はもちろん、中国も米国の要求を直ちに受け入れる気はないだろう。一方、中朝とも米国との戦争は望まない。当分「情報戦」が続くのだろうが、日本も万一の準備だけは怠ってはならない。

 

 【プロフィル】宮家邦彦

  みやけ・くにひこ 昭和28(1953)年、神奈川県出身。栄光学園高、東京大学法学部卒。

  53年外務省入省。中東1課長、在中国大使館公使、中東アフリカ局参事官などを歴任し、平成17年退官。第1次安倍内閣では首相公邸連絡調整官を務めた。現在、立命館大学客員教授、キヤノングローバル戦略研究所研究主幹。

 

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  この一連の動きの最も望ましい展開はどういう展開でしょうか。ならず者国家の金王朝が、北朝鮮から居なくなるのが一番いい話でしょうが、韓国と統一して、貧しくとも一からコツコツ出直すのが、一番望ましい姿ですが、まず無理でしょう。

  本来の一つの民族ならば、日本国内では何とか祖国統一の運動を立ち上げているはずですが、日本の中でも南北争って、協力するのは、オリンピックの時ぐらいです。この国はまったく日本から学ぼうとする謙虚な気持ちは微塵もありません。

 

  滅びるべくして滅びていくのでしょうか。トランプ大統領はたとえ戦わなかったとしても、東アジアに強力な影響力を示しましたし、日本はその強力な、いい意味での仲間とも言えます。安倍首相のブレない姿勢が、此処で世界にもっと広がるかもしれません。


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