春 夏 秋 冬

めぐり来る 春夏秋 麗しき 大和し護れ 民草いとえ 
          

ブログ休止のお知らせ

このブログの表題に入れた短歌の、春夏秋冬の中の冬の字が、誰かによって削られて、修正不能になって久しいのですが、昨日から編集画面までが、誰かにいじられたようで、出す事が出来なくなっています。 この記事作成画面も、何時使用不能になるかもしれない状況にありますので、 春夏秋冬はこの記事をもって、しばらく休ませていただく事にしました。(2010年3月) * * * * * * *  Fc2ブログに不祥事が起き、広告主が引き上げたそうです。 Fc2は何時終了になるか予断を許さない状況かと思い、 気になる過去記事を少しずつ、こちらのブログに写す事にしました。(2015・4・24)

資源獲得競争と戦争

2009年08月02日 15時00分31秒 | 政治
「一知半解なれど一筆言上」ブログ主一知半解さんが、資源問題についての記事を書いておられる。
この記事を読んで初めて、頭も気立ても悪くない若者で、右翼にかぶれる人が何故大勢出るのかの、理由が分かったような気がした。
要するに「日本は戦争をしてでも、資源を確保する覚悟を持たなかったら、そのうち資源不足になったとき泣きを見るに違いない。」と言う思いからなのではないかと気付いたのだった。

一知半解さんは山本七平マンセーブログと名乗っておられるように、
昔別名イザヤベンダサンと言う名のユダヤ人を名乗って、ものを書いていた人の支持者として、
山本七平の文章を題材に、ブログに記事を書いておられる人である。

この資源問題の記事も、山本七平が書いたものを題材にしてあるが、
ユダヤ人を名乗っていた人だけに、ユダヤの古事を題材にしたもので、
モーセの出エジプト記にのっている、血なまぐさい逸話を題材にしてある。

エジプトを逃れたモーセ一行は、オアシスを手に入れるために《でなかったら砂漠で死ぬしかない絶体絶命の時であったので》 オアシスに既に住んでいたアマレク人と死闘を繰り返して、
遂にアマレク人を絶滅させて、そのオアシスを手に入れることが出来、モーセ一行は生き延びる事ができたと言う逸話である。
此れがユダヤの聖書と呼ばれる書物に書いてあるらしい。

一知半解さんは、この逸話を元に、世界は厳しいのだから日本人もその厳しさを、見習わねばならないと考えられたのであろうと思う。
しかしライバルを皆殺しにしなければ生き残れないから、皆殺しにしたと何の恥じらいも無く書いた様な聖典を持っている民族が、他にどれ程あるだろうか?
アジアの農耕民族では考えられない記述であると思う。

ejnewsさんがその記事のコメント欄に書いておられるように、
仏陀が『“生き残り”と言う理由等で野蛮な行為をすると結局は将来のもっと大きい問題の原因を造っているだけだから論理的ではないよ!』と言われたように、足りない資源を取り合って死闘を繰り返すしかないと考えるのは、少々早計過ぎるのではないだろうか?
此れでは狭い日本では日本人を養いきれないと言う理由で大陸に進出して、
他国の人々に色々と迷惑をかけた、あの戦争の時の動機とそっくりではないかという気がする。
戦後敗戦したにもかかわらず、日本人はこの狭い日本で、
一時は世界がうらやむような豊かな、一億総中流を謳歌する事さえ成し遂げたのである。
そんな事をあの戦争前に誰が想像し得ただろうか?
相手を殺すしかないなどと言う考え方は、考え物であると思う。

ほかにもejnewsさんのコメントには素晴らしい事、がたくさん書かれていたが、道は何とうりもあるかもしれない。

百歩譲って、資源獲得の為に戦争を覚悟せねばならない切羽詰った状態になったとして、
現在右翼が目論んでいるような事で、日本に未来があると思っておられるのだろうか?
戦争の大部分は情報戦であると聞いたことがあるが、
西洋列強には、世界に張り巡らした情報網が有り、謀略も煽動も自由自在に操る能力を、
長い年月を使って培い鍛えぬいているらしい。

一方の日本は海外の情報網もほとんど無いから、もし狙われたら謀略のされ放題になるだろう。
その上アメリカ軍が日米安保条約の下、常時駐留しているのだから、
もし日本の軍隊(憲法改正をして軍隊になったとして)が、敵と見なす相手に攻撃をかけようとするとき、その相手がアメリカにとって撃たせたくない相手だった場合、日本の行動はどんな手を使ってでも阻止されることだろう。
と言うことは、駐留軍の意にかなった敵にしか、攻撃が出来ないという事になるのである。
何故なら、世界が資源問題で死闘をせねばならない程の厳しい状態にあるときに、
日本の為にはなるがアメリカのためにはならない戦争を、アメリカが邪魔しない事は有り得ないはずだからである。
と言うことは実際問題として、日本の国益を図る戦争をすることなど、不可能であると言うことである。
許される戦争は、アメリカの国益にかなう戦争だけになるであろう。
日本はアメリカ等の謀略に載せられて、彼らのための戦争に嵌められ、
この前の戦争の時と同じ結末を迎えさせられるのが、落ちであろうと私には思えるのである。

だからいざと言うときの資源確保の為に、戦力を持とうと言うのは、有害無益な事であると思う。

資源が絶対的に足りなくなったときには、日本がどうあがいても戦力で資源を確保する事など、
不可能な事なのであるから、その時にはあらゆる知恵を使って、生き残る道を模索するしかないと、
腹を括るべきであろう。(戦後の日本の繁栄と言う前例もあることだし・・・・・)

特に戦争に勝とうと思うなら、隣近所の国々とはどんな事が有っても、もめないよう仲良くする様に、あらゆる手を打つべきであるはずなのに、
現在の右翼は、逆に、ことさら近隣を敵視し敵対する事に励んでいる様に見える。
中韓の品性が気に入らないからと言って憎んでいるようであるが、
現在日本はアメリカのような独断専横な国とさえ、
必要に駆られてとは言え、うまく遣っているではないか!
それに現在の右翼は、アメリカ兵の無体な行いさえ見とがめる事無く、許す事ができるのだから、
地域の協力のために我慢できない事は、ないはずであるはずなのに、
敢えて右翼は中韓を敵視しているように見受けられる。
(此れを見て、某国の謀略を疑わないでいられようか!)
このような右翼が本気で日本の為に、運動している人々と言えるだろうか?

国のためなら仲良くするほうが得策だと言うのに、中韓の事となると小さなことにまでこだわって、ひたすら敵意をむき出しにしていながら、
国益の為に戦争も辞さない覚悟などと、主張の首尾が一貫していなさ過ぎると私には思えるのである。

やっぱり日本は国益の為にこそ憲法9条を守って、悪辣などこかの国の策に嵌って戦争に巻き込まれる事のないように用心するのが一番であると、私は改めて確信したのだった。