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電管太郎

電気の事が大好きです。仕事もちゃんとしています。

時限爆弾型漏電

2014-07-24 00:09:31 | 電気事故・故障例

ふと、携帯電話に

  某事業場に設置してある絶縁監視装置から警報が入った。

   <  天候:晴れ 気温30℃ >

なんと、漏電の電流値が15A!

 15arouden

 早速、現場に直行⇒⇒

現地に着き、

   キュービクルでの漏電状況を把握する。

 15arouden8 

  漏電が発生している電灯分電盤を調べ、

   15Aも漏電している電気回路に辿りつく。

     (事業場について、ここまでで約15分程)

とりあえず、ポチットブレーカーを切る。

 15arouden2

  ⇒⇒⇒《絶縁回復のメール》が届く。

さて、

 『電気の付いていないところはどこだ~~』

15arouden3

    ”なまはげ風”に探す。

あった!

  照明回路の一区画(10基の蛍光灯有り)。

15arouden4

まずは、気長に、絶縁不良の照明器具を探す。

 1台目・・・OK

 2台目・・・OK

   ・・・・・

 9台目・・・OK もしや

 10台目・・・OK >>>照明器具の絶縁不良ではない。(T.T)

次に、配線の調査となる。

  ”大体、配線の絶縁が悪ければ、

 

   初めから出ているはずなのに・・・”

    と愚痴をいっても仕方がないので、

  せめて漏電している区間を調べることにした。

・・・・・・・・ウオサオする・・・・・・・

 15arouden7

で、ここだと見当を付ける。

  何か配線が引っかかっていることに気が付く。

  ※引っかかっている個所が、天井材を取り付けている枠であった。

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  何とか配線を抜くと、

  なんと、配線がこの枠に食い込んでいることを発見!!

 15arouden5

  ※これでほぼ一日かかった。

こうした場合には、

 初めのうちは若干でも枠とくっついていなかったものの、

  時間の経過とともに、電線と枠がくっついたようです。

  何とかわかって一安心。

   やっぱり15Aの漏電は嫌なものです。

 ※この建物は、照明系統に漏電ブレーカーが付いていない。

    コンセント系統には付いている。

建物が経ってから約4年程。

 こうした時限爆弾的な漏電もあるものだと、

  新たな経験をした【電】でした。

                   ・・・・ 電管太郎【電】


循環ポンプのモーターがBON!

2014-07-18 17:54:11 | 電気事故・故障例

【お客様】:「漏電ブレーカーが落ちました。」と連絡がありました。

 早速、状況を聞いて現場に駆けつけます。

調査の結果・・・

 <原因>

   循環ポンプの動力モーターのコイル焼損(中が燃える)での漏電

 と、ここまでは、いつものように原因を切り離して

   部品交換の段取りとなります。

 しかし、

  1週間後に、その新品がまともや火を噴いたとの連絡が入ります。

さて、・・・

 次の日、現地の再調査をします。

 <モーターが焼ける原因の考察>

  ①ポンプ軸のロック

  ②欠相(3相の中で1相分の電圧無し場合)での回転不良による

    異常過熱による焼損

  が考えられます。

★調査結果★

  ①ポンプ軸のロックが無し。

  ②欠相⇒”漏電ブレーカーでのS相から電圧が出ていない”のを確認。

Bureka_1  

  ◆電気の回路はこんな感じ◆

  Bureka4_2

    ※どうやら、欠相状態が発生したようです。

早速、ブレーカーを分解する。

  ⇒S相(真ん中)の接点の接触が悪い。

   Bureka_2

  すぐに、近くの電気材料屋さんにブレーカーを買いに走る。

Bureka_3

  新品に替えて、各相の電圧を測定⇒OK

では、

 なぜ、このように漏電ブレーカーの接触不良が発生したのか?

  ⇒一例として、あるブレーカーの仕様書には、

   定格電流開閉回数6000回無電流開閉回数4000回

   とあります。

    一日2回ブレーカーを動作すと月約40回一年で240回

     これを20年以上続けると5000回以上になることが予想できます。

   ブレーカーも古くなるので、

    動作機構のガタと接点焼けによる接触不良が発生したようです。

ここで、

 ご覧になられている方へのアドバイスです。

   電気を切る(遮断)する場合には、

    ブレーカーで切ることをせずに、

     スイッチorマグネットリレーでお願いします。

                       ・・・・ 電管太郎【電】

 


付近一帯停電をした時の境目は?

2014-07-12 22:18:47 | 電気事故・故障例

九州電力の配線事故が発生すると、

 付近一帯が停電します。

ここで、

 停電している地域と停電していない地域の境目は、

  どうなっているのでしょうか?

ヒントは、これ。

Wakareme_2

 電柱をよく見ると、四角いボックスがあります。

  これは、

   なんと、九州電力側の遠隔操作で配線を切り分ける開閉器です。

これを使って、電気を送ることができない区間を切り離します。

Kaiheiki

配線電路の事故が発生すると、

 停電が発生しますが、

  遠隔操作で事故を起こした区間を切り離します。

 この事故を起こした区間に入ると、

  復旧まで停電が続きます。

それ以外の区間は、

 切り離しが完了すると電気が点きます。

ある意味、

 今居るビルが停電しているものの、

 隣は電気が来ている場合があります。

Teiden

 ※ あくまで一時的な状態です。

   事故点が復旧すれば、必ず電気は来ます。

   ご安心を・・・

                     ・・・・ 電管太郎【電】


ポットが沸く時にブレーカーが落ちるんです!

2014-07-09 07:40:51 | 電気事故・故障例

お客さま:「最近、ポットのお湯が沸く時に

       ブレーカーが落ちます!」

      連絡が入りました。

現場に駆けつけ調査を開始!!

<これが問題のポット>

   Potto_1

<フロアのレイアウトを確認>

  Potto2_2

   ※かなりの範囲でコンセント回路が配置されています。  

<回路の電流値>

 ①ポットを使っている時

  Potto_3

    ◆約20A流れています。(ブレーカー容量20A)

  ②ポットを切ると

  Potto_2_2

    ◆2.5Aに少なくなります。

     ※自販機の方は、保温状態の様でした。

早速、ほかの回路のコンセントを調査をする。

  ⇒電気負荷を切り分けます。

Potto22

 幸い近くに別回路のコンセントを確認する。

  このコンセントにポットを繋ぎかえる。⇒完了

このように、 

 意外と電気回路が同じコンセント回路の場合で、

  20A前後で流れている場合には、

   「今まで落ちなかったのに?」

   なり、不思議な感じになりますが、

  たまたま、今まで落ちなかっただけです。

20Aのブレーカーは、規定値で正確に動作するわけではなく、

 若干の動作範囲は広くで1割程度は多く流れることもあります。

とにかく、保護装置が動作していますので、

 状況を把握して、適切な処置が必要になります。

処置を終え、

 「ポット一息」なんちゃって

                       ・・・・ 電管太郎【電】


太陽電池発電設備でカラスがイタズラ

2014-07-03 08:02:44 | 電気事故・故障例

太陽光(太陽電池)発電所の試験をしていた時の話です。

 畑や田んぼに太陽光パネルが着くと、

Taiyou

  パネル、受変電設備、パワーコンディショナー

    と一気に無機質な感じに変身します。

ここで、

 施工の工事業者が話していましたが、

  カラスが太陽光パネルに石を落として遊ぶそうです。

パネルを設置している敷地には、砂利を敷いています。

 これをくわえて空からパネルに落として割ってしまうとのこと。

「困ったもんだ!」と言っていました。

 パネルが割れると、その系列の発電が止まります。

 その分、発電量が減ってしまいます。

  パネルも同じ仕様の物を準備しないといけません。

    ※これが意外と大変なことのようです。

 太陽光発電を設置する時には、

  付近にカラスがいることも注意しないといけない様です。

Karasu

 場合によっては、砂利を敷かない様です。

                     ・・・・ 電管太郎【電】