昨日の朝日新聞に「大学生、漢字が苦手」という見出しの記事がありました。
漢字検定2級の過去問を使った調査で正答率が4割を切り、特に「四字熟語の書き取り」や「誤字訂正」「対義語・類義語」では10数%の正答率しかなかったという内容です。
記事はこの結果から大学生の国語力低下へと話を進め、対策に動き出した大学の実践例を紹介しています。
しかし、これは少し短絡的すぎないでしょうか?
「分数ができない大学生」のように、些細なことから話を広げすぎています。
漢字力も国語力の一部であることに異論はありませんが、あくまでも「一部」に過ぎません。
しかも国語力の本質からはかなり遠いところに位置する「一部」だと考えます。
漢字の読み書きは、わからなければ調べれば済むことです。
私もちょっとあやしい漢字はすぐに辞書を引きます。
仕事や私信で日常使う漢字もあやふやでは大変でしょうが、「安寧秩序」や「軽挙妄動」がすぐに書けなくても、それほど支障があるとは思えません。
四字熟語にしても、大切なのは意味を正確に理解し使いこなせることであり、漢字でスラスラ書けるかどうかではないはずです。
高度な漢字力より、むしろ語彙の豊かさや読解力、言語表現力の高さこそが、大学生にも社会人にも求められているのではないでしょうか。
世は資格・検定ブームのようで、公から民まで実に様々な検定があります。
それについても言いたいことがあるのですが、また別の機会に譲るとして、中でも老若男女問わず人気なのが「日本漢字能力検定」いわゆる「漢検」です。
この漢検がなぜそんなにもてはやされるのか、私には理解できません。
入試でも、英検や数検と並んで内申書でのプラスポイントに考慮されるようです。
履歴書に書ける資格として、2級以上を目指している人も多いと思います。
でもよく考えてみてください。
漢字の読み書きがどれだけできるか、熟語の構成を知っているか否かを測ることにどんな意味があるのでしょう。
しかも2級や1級になると、まず普段は使わない特殊な漢字ばかり....。
先に触れた四字熟語や対義語・類義語にしても、意味がわかって書いているとは限りません。
英単語をどれだけ正確に書けるかで資格が取れますか?
漢検は漢検としてあってもいいのです。
挑戦したい人はがんばって勉強すればいい。
そのこと自体にケチをつけるつもりはありません。
でも漢字にいくら詳しくなっても、それは所詮「ものしり」「雑学王」にすぎないと思うのです。
それだけでは趣味や特技の域を出ないということです。
言い換えれば、自分の楽しみ、知的な遊びとして捉えれば、漢検はとても魅力的なものだと思います。
それ以上でもそれ以下でもありません。
むろん検定のために努力した過程は評価されるべきであり、入試でのプラス査定もそこに根拠があるならわかります。
ただ、英検や数検と同じレベルで評価するのはどうなんでしょう?
国語力という観点で考えれば、むしろ文検(文章能力検定)などの方を高く評価すべきだと思いますが....。
最後に一言。
ワープロで簡単に漢字が出てくるので、注意しないとつい漢字が増えてしまいます。
私もそうなりがちなので、いつか読んだ本にあったこんな言葉を肝に銘じています。
「漢字が多い文章はバカに見える」
難しい漢字を多用することが賢いのではないのです。
知っているけどあえて使わない....そんな上品な文章を書きたいものです。
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漢字検定2級の過去問を使った調査で正答率が4割を切り、特に「四字熟語の書き取り」や「誤字訂正」「対義語・類義語」では10数%の正答率しかなかったという内容です。
記事はこの結果から大学生の国語力低下へと話を進め、対策に動き出した大学の実践例を紹介しています。
しかし、これは少し短絡的すぎないでしょうか?
「分数ができない大学生」のように、些細なことから話を広げすぎています。
漢字力も国語力の一部であることに異論はありませんが、あくまでも「一部」に過ぎません。
しかも国語力の本質からはかなり遠いところに位置する「一部」だと考えます。
漢字の読み書きは、わからなければ調べれば済むことです。
私もちょっとあやしい漢字はすぐに辞書を引きます。
仕事や私信で日常使う漢字もあやふやでは大変でしょうが、「安寧秩序」や「軽挙妄動」がすぐに書けなくても、それほど支障があるとは思えません。
四字熟語にしても、大切なのは意味を正確に理解し使いこなせることであり、漢字でスラスラ書けるかどうかではないはずです。
高度な漢字力より、むしろ語彙の豊かさや読解力、言語表現力の高さこそが、大学生にも社会人にも求められているのではないでしょうか。
世は資格・検定ブームのようで、公から民まで実に様々な検定があります。
それについても言いたいことがあるのですが、また別の機会に譲るとして、中でも老若男女問わず人気なのが「日本漢字能力検定」いわゆる「漢検」です。
この漢検がなぜそんなにもてはやされるのか、私には理解できません。
入試でも、英検や数検と並んで内申書でのプラスポイントに考慮されるようです。
履歴書に書ける資格として、2級以上を目指している人も多いと思います。
でもよく考えてみてください。
漢字の読み書きがどれだけできるか、熟語の構成を知っているか否かを測ることにどんな意味があるのでしょう。
しかも2級や1級になると、まず普段は使わない特殊な漢字ばかり....。
先に触れた四字熟語や対義語・類義語にしても、意味がわかって書いているとは限りません。
英単語をどれだけ正確に書けるかで資格が取れますか?
漢検は漢検としてあってもいいのです。
挑戦したい人はがんばって勉強すればいい。
そのこと自体にケチをつけるつもりはありません。
でも漢字にいくら詳しくなっても、それは所詮「ものしり」「雑学王」にすぎないと思うのです。
それだけでは趣味や特技の域を出ないということです。
言い換えれば、自分の楽しみ、知的な遊びとして捉えれば、漢検はとても魅力的なものだと思います。
それ以上でもそれ以下でもありません。
むろん検定のために努力した過程は評価されるべきであり、入試でのプラス査定もそこに根拠があるならわかります。
ただ、英検や数検と同じレベルで評価するのはどうなんでしょう?
国語力という観点で考えれば、むしろ文検(文章能力検定)などの方を高く評価すべきだと思いますが....。
最後に一言。
ワープロで簡単に漢字が出てくるので、注意しないとつい漢字が増えてしまいます。
私もそうなりがちなので、いつか読んだ本にあったこんな言葉を肝に銘じています。
「漢字が多い文章はバカに見える」
難しい漢字を多用することが賢いのではないのです。
知っているけどあえて使わない....そんな上品な文章を書きたいものです。
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どうも最近の朝日のコメントを書く人おかしくありませんか。何かおかしい、ひょっとして朝日の朝は「あさ」とは読まないかも。
さておき、やたらと難しい熟語や言葉を使って表現する人が多いですよね。え?何の意味でその四字熟語つかってるの?そういう事が連続すると、趣旨がぼやけて何だったんだろうと思います。
そう思わないためにも、俺が勉強すればいいのか!?
あ、そうか!!泣...。
>漢字が多い文章はバカに見える
これはホント、肝に銘じています。
むかしは難しい漢字を使えばかしこく見えると思ってやたらと使っていた時期がありました。それだけでは飽きたらず英語まで多用して・・・。若気の至りです。こういうの読むと冷や汗がでます。
日常よく使う漢字を中心に出題してはじめて“漢字力テスト”と言えるのではないでしょうか? なにか“漢字を使った生徒いじめ”をしているような気がしてしかたありません。
そちらのブログも拝見しましたよ。今後がなかなか楽しみなブログですね。
またお越しください。
そう言われれば朝日、おかしいですね。
「朝日新聞」って四字熟語?(←まるで「○肉○食」の「焼肉定食」みたい....)
私はありきたりのフレーズをつい使いそうになってしまって困ります。「芋を洗うような」とか「バケツをひっくり返したような」とか、耳タコものの文句は何とか他の表現に言い換えたいものです。
はあ、公務員試験の漢字はそんなにマニアックなんですか。じゃ、それこそ漢検1級が必要かも....。そのへんから変な優越感を持っている公務員もいるんでしょうね....。
私もそういう時期ありました。だから今日の記事も思いっきり自戒を込めて、です。
>>>漢字が多い文章はバカに見える
今確認したら「バカの文章は「漢字」が多い」でした....。
結局、テストが難しくないと子どもは勉強しないと思っているのでしょう。すべてはそういう考え方から始まっていると思います。逆効果なのに....。