エバーグリーン (いつまでもあほい)

酒と映画と本を愛し 音楽なら何でも
名前と同じで気(木)が多い

今更だけど
人間到る処青山有り  

月の満ち欠け 佐藤正午

2024-06-05 11:21:38 | Weblog

袖擦りあうも多生の縁(他生)と

初めて居酒屋で隣り合った時などよく言う言葉だが

輪廻転生を表す仏教から来た言葉だそうだ

きけばキリスト教にも似た表現もあるそうだ

この月の満ち欠けは

新月から十五日かけて満月に至りまた

十五日かけて再び新月へと欠けてゆく

それを永遠に続ける無限の営みを

人間の世界では

輪廻転生と呼ぶのだ

この物語の最初に登場する少女の表現で

すぐにこの小説がこの手の物語だとららりりり

「月の満ち欠け」というタイトルから

すぐに気付かされる

その時

1975年に公開された

「リーインカネーション」という米映画を思い出した

詳しい内容はほとんど覚えていないが

自分の悪夢が前世の記憶であるという

スピリチュアルホラーだったが

このプロットは

今はもはや使い古された感がある

そういえば方向性は違うがデジャブ(既視感)を扱った

デンゼルワシントン主演の映画もあったなー

このありきたりの輪廻転生という観念世界が

この小説では親子の愛に加えて恋愛小説として

丁寧に丁寧に語られている

少し説明に拗さを感じもしたが・・・

余談だが

 オイラが子供の頃

夜毎に悪夢をみて大声をあげ(夜驚症?)

父母に心配をかけている時期が有った

今でも明確に覚えている悪夢だ

突然地面が裂けて

真っ逆さまに

真っ黒いコールタールのような海に堕ちてゆく夢だ

その時

堕ちる堕ちると叫んで怯えていたらしい

果たしてオイラは前世で何を体験して来たのだろうか?

地球に落ちた宇宙人?夢中人???

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする