行きつけの音楽サロンかみ風船でのピアノコンサートに行ってきた
このかみ風船のコンサートは今回で6度目だとか
演奏者として登場したのは
岡山出身の杉本直登さん現在注目の若手ピアニストだ
定員30人の予定だったが
小さな音楽サロンに入りきらないほどの観客が集まって
アンコールの月光を含め14曲の演奏
大盛況の素敵な演奏会だった
ごご2時から4時までの予定だったが
終了後茶話会に突入して5時過ぎまで盛り上がった
日頃お世話になっているので
駐車場係を手使ったが無事終わってホッとした
田舎の母方の実家の墓所は 守り人が居なくなってしまったので
次第に手が入らず荒れてきている それを見かねて
というより 草が生え放題で盆や彼岸の墓掃除が大変なので
叔父と相談して 草の生えぬよう かたまる真砂土で被覆する事にして
数日がかりで土建屋の真似事をした
その様子を伺いに 墓の近所の知り合いが時折話にやって来る
(みな叔父と同年代の年寄りばかりだ)
老人たちの話は年月を超越してむかし語りが延々と続くのだが
それを傍らで聴いていて思い出したのは
平岩弓枝の 御宿かわせみ「むかし昔の」という一文
記憶をなくしてしまった老人がかわせみを昔の妾宅と
思い違いをして迷い込み 宿主は途方に暮れ
それを解決すべく東吾達が東奔西走するはなしだ
今の高齢社会を予見したかのような身につまされる秀作だった
抜粋
その老いのなかで、男が思い出したのは、むかし昔、
自分がひそかに通っていた妾宅と、
ひっそり自分を迎えてくれた女の面影だったのだろうか。