神去なあなあ日常 三浦しをん著は
都会のフリーター志望君がいきなり林業現場に
放り込まれた顛末が描かれているのだが
これが
ほぼおいらの少年期の思い出に繋がった
そのせいでこの本を読んでいる間中
山仕事の思い出が次々と甦ってきた
神去ではなく今は人去りし村 ?でおいらは少年期を過した
親父が母の兄(伯父)の買い付けた山林の伐採を
引き受けて居たせいで 農繁期以外の休みごとに
親父に連れられて山仕事に駆り出された
時には親父とは別の現場で材木の積み出し
作業のアルバイトもやった
このバイトで稼いだお金でおいらは専門学校に
入学することが出来たのだが
作業自体はむづかしい事は無い
伐採した材木を腰に下げた鉈で枝を払いつつ
下へ下へ投げ下ろしてゆく作業が主だ
それでも山の昇り降りで体力を使う
(メタボ親父の今のおいらにはとても出来ない)
時には伐採した材木をトラックで市場まで
運ぶ手伝いもしたが これは一番楽な時間
トラックの助手席に市場まで座ってるだけ
これで小遣いがもらえるのかとニンマリ
したものだ
山仕事の一番の楽しみはやっぱり昼食
山には真っ黒にすすけた一升飯が炊ける程の
馬鹿でかいヤカンを持って行く
昼飯どきになると そこいらの木っ端で
盛大に焚き火をして 沢から水を汲んできて
そのヤカンで湯を沸かす
家から持参の番茶の葉を放り込んだだけの
その香ばしくも美味なる茶の味がいまでも忘れられない
焚き火を囲んで親父や他の大人達の馬鹿話を聴きながら
一人前の大人気分で頬ばる お袋の手造り弁当は最高だった
今思うと何とも純朴素朴な少年時代だ
もう一度断言するが今は絶対出来ない!!