或る、統合失調症患者の独り言

Version 23,31. Jeder findet Liebe im Ende. - 宇多田ヒカル(私的ドイツ語訳)

「日本語の乱れ」とは?

2013-09-24 22:58:43 | 日記
「日本語の誤用」というものがまた、発表された。

以前書いたと思うが、「言葉とは生きもの」、である。

時代によって、どんどん意味するところが変わっていこうが、

「それで通用している」のなら、

「誤用」ではなく、「言葉、日本語の進化」であると言える。


一般的に使われている言葉が、元来の意味から離れようが、

「言葉の経済化」によって変化していようが、

それをすべて、「誤用」と片付けてしまうのは、

厳密な意味での「科学」に入らない、

「人文科学」の領域では、「そうは言い切れない」、

ということになろう。


例えば、「たいしょりょうほう」という言葉がよく使われる。

これは、「対処療法」と書けるだろう。

意味的には近いかもしれないが、厳密にしたい人たちにとっては、

「誤用」、

になる。

正しくは、「対症療法」、である。

「症状に対しての緩和医療」、なわけだから。

別に、「病に対処した医療」、ではない。


あと、「漢字で書くと変わってくる」、ものも多い。

例示すれば、「しょくじりょうほう」、である。

どうしても、「食事療法」、と思いがちであるが、

厳密に正しく、ということになれば、

「食餌療法」が本来の表記である。

「人によって」は、「食事療法」で正しい、という人もいるだろうが、

もちろんこれは、「科学」というにはちょっと厳密性に欠ける、

「人文科学」でのことだから、と言える。


こんなこともあって、私はほとんど、クイズ番組を見なくなってしまった。

何か、アホらしく思えてきてしまうのである。


「正しい」とは一体何か?全人的に共通する「正しさ」など、

ありえないだろう。