或る、統合失調症患者の独り言

Version 23,31. Jeder findet Liebe im Ende. - 宇多田ヒカル(私的ドイツ語訳)

「ブッダの人と思想」~第六章”一切にわがものなし”~その2

2013-11-03 20:55:36 | 日記
第六章を通読することによって、身につまされ、

「痛いところをつかれている」、と感じました。

私自身もそうですが、近所の人々、思惑のある人、

そして普遍的に、全人類にとって、

「人間本来のあるべき姿、或いは目指すべきところ」、

が示されているように思います。


ちょっと引用が多くなりますが、原始経典で示されていたことが、

今でも十分に通用することを知っていただきたく、抜粋して締めようと思います。



 「自己を制して悪をなさず、若いときでも中年でも、

  聖者は自己を制している。

  かれは他人に悩まされることなく、

  また何ぴとをも悩まさない。

  もろもろの賢者は、かれを<聖者>であると知る。」

                 ―「スッタニパータ」216


 「明らかな知慧のない人には精神の安定統一がない。

  精神の安定統一がない人には明らかな知慧がない。

  精神の安定と明らかな知慧とがそなわっている人こそ、

  すでに安らぎ(ニルヴァーナ)の近くにいる。」

                 ―「ダンマパダ」372


 「戦場において百万人に勝つよりも、

  ただ一つの自己に克つ者こそ、

  じつに最上の勝利者である。」

                 ―「ダンマパダ」103


 「自己に打ち克つことは、他の人々に勝つことよりもすぐれている。

  つねに行いをつつしみ、自己をととのえている人、

  ― このような人の克ち得た勝利を敗北に転ずることは、

  神も、ガンダルヴァ(天の伎楽神)も、悪魔も、梵天もなすことができない。」

                 ―「ダンマパダ」104