或る、統合失調症患者の独り言

Version 23,31. Jeder findet Liebe im Ende. - 宇多田ヒカル(私的ドイツ語訳)

堺市は巻き込まれた

2013-09-29 08:57:22 | 日記
今日、というかもう、

「堺市長選」の「投票」、

が始まっている。


橋下大阪市長が、

「争点を見誤った」、

と語ったらしいが、

やはり、「堺市民」にとっては、

「大阪都構想」、

なんかより、

「経済や生活」、

の方が重要だったことは、当たり前かもしれない。


ただ、維新の会が勝利すれば、

「大阪都構想」へ、「大阪市だけ」でなく、

「大阪市と堺市」が巻き込まれていくのはほぼ間違いない。


しかし、なぜ、今、「大阪都構想」、なのだろうか?

堺市が組み込まれてしまえば、

せっかくなった、「政令指定都市」ではなくなり、

「大阪特別区」とでも言うべきものの、一部を占める存在へと、凋落する。


「ONE大阪」がキャッチフレーズの、橋下大阪市長ではあるが、

これは、単に、「東京都化」するだけである。

それはまず、今の大阪市域を、「東京特別区」のように、

「大阪市」をなくして、独立した5つか7つの「大阪特別区」を作り、

「東京特別区」並の権限しか与えず、

「大阪府」の力を強くするものなのである。


「東京特別区」は、それぞれ独立した存在ではあるが、

圧倒的に、都へと、権限が集中している。

「市町村よりも権限が少ない」、

と言われるほどである。


だから既に、東京都世田谷区には、

「東京都の特別区は現行法上政令指定都市になることはできない。

 そのため世田谷区には、特別区から市に移行し、政令指定都市指定を受けることを目指す議論がかねてより存在している。」、

のである。


これは?


別に「大阪都構想」を「大阪市民」が望んでいようが、

一気に権限を削られてしまうような、

「大阪特別区」へと、「政令指定都市である堺市」が編入されることに、

意味どころかメリットもなく、

「大阪府から移譲された権限を返上して、今まで以上に、大阪府の言いなりになる」、

という結果しか見えてこない。

このあたりを、ほとんど口にしていないのではないだろうか。維新の会は。


ただ単に、「維新の会共同代表同士」の、

橋下大阪市長と、石原前東京都知事が、

「大阪を東京と同じにしよう」、

と思っているだけなのではないだろうか。

これは、「大阪市民」にとっても、

「大阪都構想」は、

「それほどメリットはない」、

事を示しているのではないだろうか。


橋下大阪市長や、維新の会には何の痛みもない。

「大阪市をぶっ潰す」、

と言った橋下大阪市長にとって、

「潰したら、国政へ鞍替え」、

の、ただのステップ、に過ぎないのだから。

「何か一つ、大きなことを成し遂げた!」、

事をアピールポイントにしたいだけなのではないか、

としか思えない。


橋下大阪市長をはじめとする、維新の会が目指す方向が、

もともと、「間違っていた」、のではないだろうか。


これは、「政令指定都市」が、

「大都市用の制度」、

として作られ、

「地方公共団体の最高点」、

と思われてきたことが問題なのではなかったのか、

と考える。


「政令指定都市」がそうなった経緯に、


「1947年(昭和22年)、国は大都市が府や県から独立する制度を設けたが、

 権限を奪われることになる府県が猛反発、これに代えて権限の一部だけを

 府県から移す制度として設けられたのが政令市制度であった」、


からではないだろうか。


「維新」と言うのなら、この、

「独立市」とでも言えるようなものを、

実現させるべきなのではないだろうか。

例にドイツをあげるが、首都ベルリンは、

「都市州」、

として、他の州と同格の、

「一つの州」、

となっている。

「ベルリンが首都やからやろ」、

と言いたくなるかもしれないが、

実際には、ドイツにはほかにも、

「都市州」、

がある。

「ハンブルク」や「ブレーメン」である。

「維新」をかかげるのなら、

「大阪市の大阪府からの独立」、

こそ、その目標とすべきなのではないだろうか。


「維新の会」は、

「維新」、

と言いながら、

その「志(こころざし)」は低い、

としか言いようがない。