深キ眠リニ現ヲミル

放浪の凡人、中庸の雑記です。
SSなど綴る事アリ。

六月二十七日

2008年06月27日 | 日記

任天堂Wiiを購入した。
話題になっているだけのことはあって、ネットにも繋いでないし、ソフトも一本もなくてもその技術に感動した。
昔から家庭用ゲーム機の問題って、世代交代すると下位互換がないこと。昔のものは打ち捨てられて、記憶に残るだけだったり、好きな人が収集しているとかいうレベルでした。
あと、一部の人たちの楽しみだと言う印象がぬぐえないことや、多人数での遊びになじみにくかったことがあると思います。
 
 そこに来て、任天堂はタッチペンのDS、リモコンを用いたWiiを発売。
 これらの特徴はいずれも家庭用ゲーム機の問題点を解消する活路に思える。
 一つはネットワークが本格的に実装されたことでしょうか。ネットワークは、ドリームキャストとかの時代からあったけれども、通信速度は比にならないでしょう。ストレスを感じさせない。
 もう一つはインターフェース。従来のコントローラーの枠を脱出した点は非常に目覚しい。ちなみに、忘れてはいけないユーザーインターフェースとして、ファミリーコンピューターのパックスパワーグローブがあります。これこそ元祖!
 そして、下位互換性です(言い方に語弊があるような)。DSがゲームボーイADVに対応したのは、へぇーと思ったくらいでしたが、Wiiがゲームキューブだけではなく、バーチャルコンソールによって、様々な過去の名作をプレイできるようにした点は、讃えたい。ただ、もっと種類が増えるといいんだけどもね。



はつ恋

2008年06月22日 | 感想

【ツルゲーネフ・神西清/訳『はつ恋』】
ロシア人作家の作品を読むのは、教科書とかでもなかったので全く初でした。ウラジミールが奇妙な経験した瞬く稲妻のような初恋。最後の一節で、青春について「お前の魅力のつまるところは成しうることにあるのではなく、一切を成しうると考えることができるところに、あるのかもしれない。」というフレーズが、幾つもの主人公の高揚した情熱を帯びた気分や、渦巻く憎悪を思い起こさせたのだった。
宿命の中で彼が描いた想いの軌跡に胸を打たれる。青々とした空を渡る空気を胸いっぱいに吸い込んだような、それでいて手を伸ばしても掴めぬような切ない思いを覚える。
結構短い話なので、すぐに読めたのでしたが、なんかこういう昔の文学作品て最近のラノベに比べると改行が少なくて、一ページの密度が濃い気がします。

そういえば、私の初恋はいつだったか。

六月二十一日

2008年06月22日 | 日記

今日は雨もやみ、太陽出でし頃に起きたり。
借りた本を返すべく、野毛を回りて、中央図書館をぞ訪ぬる。
川端康成『古都』、太宰治『ろまん燈籠』を借りて帰する。

午後からは、板橋に行きぬ。久しぶりに大学の同好会の衆集まりし。個々には顔をあわせたりしかども、一同に会するは久しきことにて、いみじかるべし。
ねんごろなる会話いたし、白豚を食しければ、いとどめでたし。

【芥川龍之介『羅生門・鼻』】
羅生門、鼻、芋粥、運、盛遠と袈裟、邪宗門、好色、俊寛
以上が、収録されていました。
羅生門は中学生ごろに読んだけれど、他は知らなかった。しかし、邪宗門はいいところで終わってしまったのが残念だ。個人的には、芋粥と好色、俊寛が好き。
邪宗門が完結していたら、そっちかもしれないけれども。




六月十八日

2008年06月18日 | 感想

今日、失敗をした。いや、仕事とかじゃないんだけども。
自宅サーバーの電源にそろそろ代替が欲しいと思い立って、買った電源が届いたのだが、電力が以前よりパワーダウン。まぁ、これはいいだろう、動いたし。
一番の問題。

ケースに入らねぇ!

久しぶりに劇画調の表情を一人虚しく浮かべてしまったことが悔やまれる。
まぁ、いいさ、完全に沈黙したときの緊急用ということで。
あー悔しいなぁ。

話は変わって、「たまる人とたまらない人」
これは鬱憤が溜まるとか、いい加減堪らないとかじゃなくて、「貯まる」かどうかという話。
電車の中吊りで、30歳までに300万貯金できる人の共通点というでかい見出しがあった。
私は首を傾げた。
同僚(25歳)は確か先月末に200万貯まったとか言っていたな。
(もちろん私はそんなに貯まってない。給料向こうのが多いし、自分浪費家だし)そして、年齢的に私の一つ上で、入社五年目の先輩は「結構減っちゃった」とかいいつつ、600万台後半。
でも人によってはその半分も貯まってなかったりする。曰く、
「何に使ったんだろう」
やっぱり、金銭の管理は怠らないことが重要ですね。
私も最近、家計簿っぽいのをつけることにしています。やっぱり家を買うためには、節約。そしてつかうべきところで使う。

【文学少女シリーズ】
六巻読了。泉鏡花なんて、国語の便覧でしか聞いたことない。って前にも言ったような。うん、言ってる言ってる。というか、殆どの作家が国語の便覧の中、みたいな感じではある。
次巻への壮大な伏線。怖くて次が読めないんですが何か?
毎回ながら、その作品を読んでみたくなってしまうような魔力のようなものがある。
今度ばかりは本当にホラーかと思いました。しかしまぁ……。正直、生魚がちょっと食べたくなくなりました。つーか今日の昼は鮪丼しかない店だったし。



六月十三日

2008年06月13日 | 感想

「今日って13日の金曜日じゃない?」
 と朝っぱらから先輩がのたまった。なんかそういう会話なつかしい、なんて思いながら、今日も特別大きな仕事がない。
どうやら先輩が行く予定だった慰安旅行が延期になったらしい。いよいようちの会社の経営状態が危ぶまれる。そのうち戦時中の日本のような精神論のような質素倹約が要求されそうな気すらする。
会社がつぶれることを想定して転職とかも少し考えておいた方がよいかもしれない。
口内炎が痛い。ビタミンBを。

【斜陽】太宰治
 太宰の小説をまともに読むのは実は初めてではなかろうか。国語の便覧か何かで斜陽の冒頭をみたり、走れメロスの一説なんかは知っていたりするけれども。
 斜陽は滅び行く悲愴感がたっぷり詰まっていて、母上の静かな余生と、直治の頽廃的な生き方、かず子の恋と革命、それぞれに傾く陽の光のごとく哀しいのだけれども、最後を生き抜くかず子のM.C.まで読み終えた時に感じられる夜明けにはちょいと興奮を覚えたなぁ。
かず子の手紙と直治の夕顔日誌・遺書との対比が、物語の陰影をくっきり映し出しているような印象を受けた。
 第一に読みやすい。個人的にはそれが何より。
 また別の作品を読んでみたくなった。

 金の消費を抑えるため、今週も図書館で。

 最近、家計簿っぽいのをつけはじめたけれども、自分の金遣いの荒さに愕然。ご飯とかもうちょっと考えよう、エロゲーはどうせあんまりやらないんだから買うまい、安く済むものは安く済まそう、必要な経費はケチるな。←これらが今年のモットーで。
とりあえず目標は自分の稼ぎだけで一戸建てを買うこと。(もちろん神奈川県西部とかで)

六月十日

2008年06月10日 | 日記

最近、仕事が妙に少ない。暇だと逆に辛い。明日も特にやることはなし。勉強でもしていようか。
ところで、現場に新人が入った。それでも私の最年少は揺るがない。彼がまた結構ふけて見えるのだ。三つくらい上かと思った。給料日まであと一万円で過ごすらしい。


【文学少女シリーズ】
五巻読了。ついに主人公のあの話がという感じで、全編目が離せません。まぁ、活字ものは目を離したら読めないか。舌の根っこと口の粘膜がくっつくんじゃないかと思うくらいに、喉がからからになりました。
今回は宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』がメイン。僕は小学校のころを思い出したね。当時の先生が好きだったのもあって、授業でいろいろと触れられた気がするけど、ほぼ全く覚えてない。。。それ以降も詩集やらも読んだりはしてみたものの、スピッツの歌のいくつかの歌詞を分からないのと同じように、宮沢賢治作品て実は僕の中では何度読んでも謎だらけだったりする。
そして、そして、次巻の番外編を挟んで卒業に向けた大団円。情熱を失わない間に買っておかないと、間があくとよくないよね。




六月七日

2008年06月07日 | 日記

昼、散髪に行った。伸びると頭が重く感じられていたので、やむなく行った。もう少し切ってもらえばよかっただろうか、と思いながらも伊勢佐木町の大戸屋で鯖定食を食して、ほんとうに久しぶりに中央図書館に行こうと決めた。
 普段は、日の出町の駅を経由していくのだが、この間に野毛、吉田町から行くとより楽だと知った。そんなわけで、今日はそちらの道から行った。
 吉田町は画廊や画材店など絵に関する建物が多くあるように感じた。人通りは関内の近辺ではまばらなほうで、のんびりと落ち着いて散策するような心持で歩いた。
 しばらく行くとやがて野毛に差し掛かる。人は急に多くなり、野毛三丁目の交差点近くのJRAの建物辺りにくると賑やかになってくる。警備員配置され、交通の誘導を行っていた。
 坂の中途で中央図書館に入る。久しぶりの中央図書館は流石に土曜ということもあってそれなりに人が多かった。私の家の近辺では最大級の中央図書館はなかなか重宝な存在だが、訪れるのは久しぶりだった。雨の日が多かったためだろうか、出不精になっていたからだろうか。三冊ほど借りて、家に帰る。芥川龍之介の短編集と、太宰の『斜陽』、詩歌集。読むのがとりわけ遅い自分流の選択だ。時間の隙間を見つけての短編集、電車移動中に読む予定の『斜陽』、更に時間のほんの少しの狭間に読む詩歌集。
 家に帰りついて、小腹がすきラーメンを作って食する。インスタントラーメンは身体に毒がありそうですきではないが、刻んで炒めた玉ねぎと、ほうれん草を入れた塩ラーメンは素のまま食するそれに比べて格段に豪華に感じられた。それを食することのできる自分に幸せを感じた。
 思うに、幸福とかいう感情は一時にしてなるものではないのかもしれない。当たり前のことかもしれないが、うまいものばかりを求めては際限などありはしない。この世のどこにも幸せの終着はない。幼少の時分、何の暗黒も知らぬ純粋さを確かに持っていた。疑うことあれども、必ず最後には信じていたあの頃。その頃に当たり前だと感じていた具の詰まったラーメン。それを食し、それを幸せと感じる今の自分。今私の感じる幸せとはいったいなんだろう。今私の感じるこの世界というのは、あの頃に比べて薄暗く、ともすると躓き怪我をしてしまいそうだ。けれど、だのに、同じ一杯のラーメンを食し幸せを感じるのは何故だろう。
 自分で作りそれを味わうから?
 そういうことかもしれない。テレビを見ながらラーメンができるのをぼんやりと待っていたあの頃とは違い、私は玉ねぎに涙してキッチンで立ち回る。確かにその分の味がするように感じられる。私は様々に怯え、視線を逸らしてきた。言葉では理解しながらもそれを実際に体験するのは稀だった。
 それと同じようにして、人生を手作りしてきた分またおいしいのではないか。社会に出るまで感じなかった反吐が出るような社会という暗黒の中で、小さな信頼と愛だけを糸を手繰るように優しくつまんで、切れないように時に怯えながら、時に頼もしく思いながら、不恰好ながらも形成してきている人生の分においしく幸せを
感じるのかもしれない。どんなに社会が混沌として、我々を追い詰めたとしても、私は立ち上がり、また手作りの味に明るかった過去以上の幸せを得るのかもしれない。
 そんな風に未来に希望を抱けば、鬱憤の掃き溜めとなった現在もこれからもなんだか捨てたもんじゃない気がしたりする。

【檸檬・冬の日】梶井基次郎
しばらくぶりに手をとった。彼の作品は自分の好みではないような気はするけれども、それでも心のどこかに引っかかって、誰も美しいと思わないような、自分だけの気に入った細い路地を見たときの鼓動とともに思い出したりする。


六月四日

2008年06月04日 | 感想

【文学少女シリーズ】
第三巻、第四巻を読みました。シリーズものというと巻数が進むごとに第一巻が一番良かったとか思うことがしばしば、しかしこのシリーズは現段階では巻を重ねるごとに飛躍的に面白くなっている。
シリーズものは第一巻よりも第二巻を第二巻よりも三巻をより一層刺激的に、感動的に、悲劇的に描かなければ飽きられてしまう。けれど、このシリーズは必ずしもそうではないように思う。
このシリーズは基底を日常に置き、そこにあるいくつものミステリを”文学少女”が読み解いていく。それらには壮大な世界をまたにかけるような事件はないし、魔法も戦争も超能力もお化けもいないけれども、主人公の心葉の苦悩と成長はもちろん、遠子先輩の神秘的なそれでいて優しくお茶目な、琴吹さんのツンデレで真直ぐな、登場人物それぞれの魅力がそれこそ魔法のように読み手に流れ込んでくる。そんな感じでした。
お、今日はまともに感想を書いた!
そろそろライトノベルばかりじゃなくて色々な本を読みたい。
そういえば、昔買ったJ.S.ミルの『自由論』とかあるけど…。あと兄が読んでいたらしい『最暗黒の東京』(松原岩五郎)とかあった。

六月朔日

2008年06月01日 | 日記

ついに六月。はやいものだ。そろそろ栃木にいってみようかな。来週あたり。晴れたら。
【文学少女シリーズ】(ラノベ)
第二巻を読み終えて3巻に突入。2巻はなんとも言えないせつなさに満ちた話でしたが、3巻はどうなることやら。2巻では「嵐が丘」とか海外作品が多く登場しましたね。作者が難産とあとがきで述べているのが読後にまず納得したことで、よく書き上げたなぁと感嘆。
琴吹さんのツンデレぷりがグッド。
それにしても最初表紙見たときのめちゃくちゃ神秘的な遠子先輩はどこへやら、すっかりかわいくなって僕が物語りで描きたい理想のヒロインその人になっている。


【グランドホテル】(映画)
ジョン・バリモア、グレタ・ガルボなどなどの俳優はもはや僕の中では歴史上の人物な感じ。グランド・ホテル形式という言葉が生まれたほどの名作だとか。
私見での特徴をまとめると、①舞台はグランドホテルであり、登場人物たちのグランドホテル外でのことはほとんど描写されない。②主人公が誰と特定できない。③それぞれに訳あり。④ハッピーエンド、バッドエンドではなく、グランドホテルの日々の一部分を切り取ったイメージ。⑤そしてまたグランドホテルの新しい一日が始まる。

【デビュタント】(音楽)
ボーカロイド作品アルバムで、初音ミクをはじめ、鏡音リン・レン、MEIKO、KAITOなどによる豪華二枚組み作品集。人間がカバーしているのもあります。
いやはや、レベル高い。セミプロだね。

【ジッグラド・カンパニーレ】(雑談)
とある話をしていたとき、カンパニーレが思い出せなくて、思わずジッグラトと答えたという話。ジッグラトってなんだっけ。