深キ眠リニ現ヲミル

放浪の凡人、中庸の雑記です。
SSなど綴る事アリ。

夜のピクニック

2006年11月29日 | 感想
ここ二日風邪を引いて寝ていた。この時期は気をつけないといけないね。
寝ながら小説を読んでいました。
題名は『夜のピクニック』。なんか映画化されましたよね。

冒頭を読んだ瞬間にこれは、全部読みたいと思って昨日読みました。話はホントに展開が少ない。ただ、鍛錬歩行祭についてが書かれているだけ。しかし、それでもかつてない想いを感じた一冊だった。
冒頭からラストまで、わくわくしっぱなしでした。青春だな~とか思っていた。私たちが普段瑣末だと思って見過ごしているものを、見事に描写し感情の流れを描いている。単純に歩くだけの行事がこうしてみると、とても起伏に富んだ読み応えあるものに変わる。
読んだ時間の一秒一秒が連綿と今に向かって続いていると感じると、とても愛おしい一秒一秒になった気がする。
なんでも、第二回本屋大賞だとか。納得の一冊でした。